証言 沖縄スパイ戦史 集英社新書

三上智恵

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087211115
ISBN 10 : 4087211118
フォーマット
出版社
発行年月
2020年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
752p;18

内容詳細

◆受賞◆
第20回石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞 草の根民主主義部門 大賞(早稲田大学)
第7回城山三郎賞受賞(角川文化振興財団)
第63回JCJ賞受賞(日本ジャーナリスト会議)

◆推薦◆
「被害者だけでなく加害側、虐殺を命じた側の視点からも語り直していくことによって、そこで起きたことが立体的に見えてくる」
――荻上チキ氏(評論家)
「映画『沖縄スパイ戦史』を見終わった時の感慨を遥かに上回る、切迫感をともなうファクトの重みを喉元に突きつけられた。」
――金平茂紀氏(TBS「報道特集」キャスター)

◆内容紹介◆
陸軍中野学校「秘密戦」の真相

証言と追跡取材で迫る、青年将校の苦悩と少年兵が戦った沖縄戦、最暗部の記録

軍隊が来れば必ず情報機関が入り込み、住民を巻き込んだ「秘密戦」 が始まる――。
第二次大戦末期、民間人を含む20万人余が犠牲になった沖縄戦。
第32軍牛島満司令官が自決し、1945年6月23日に終わった表の戦争の裏で、北部では住民を巻き込んだ秘密戦が続いていた。
山中でゲリラ戦を展開したのは「護郷隊」という少年兵達。
彼らに秘密戦の技術を教えたのは陸軍中野学校出身の青年将校達だった。
住民虐殺、スパイリスト、陰惨な裏の戦争は、なぜ起きたのか?
2018年公開後、文化庁映画賞他数々の賞に輝いた映画「沖縄スパイ戦史」には収まらなかった、30名余の証言と追跡取材で、沖縄にとどまらない国土防衛戦の本質に迫る。

◆目次◆
第1章 少年ゲリラ兵たちの証言
第2章 陸軍中野学校卒の護郷隊隊長たち
第3章 国土防衛隊 陸軍中野学校宇治分校
第4章 スパイ虐殺の証言
第5章 虐殺者たちの肖像
第6章 戦争マニュアルから浮かび上がる秘密戦の狂気

◆著者略歴◆
三上智恵(みかみ ちえ)
ジャーナリスト、映画監督。毎日放送、琉球朝日放送でキャスターを務める傍らドキュメンタリーを制作。初監督映画「標的の村」(2013)でキネマ旬報文化映画部門1位他19の賞を受賞。
フリーに転身後、映画「戦場ぬ止み」(2015)、「標的の島 風かたか」(2017)を発表。
続く映画「沖縄スパイ戦史」(大矢英代との共同監督作品、2018)は、文化庁映画賞他8つの賞を受賞した。著書に『戦場ぬ止み 辺野古・高江からの祈り』『風かたか「標的の島」撮影記』(ともに大月書店)等。


【著者紹介】
三上智恵 : ジャーナリスト、映画監督。毎日放送、琉球朝日放送でキャスターを務める傍らドキュメンタリーを制作。初監督映画「標的の村」(2013年)でキネマ旬報文化映画部門一位他一九の賞を受賞。フリーに転身後、映画「沖縄スパイ戦史」(大矢英代との共同監督作品、2018年)は、文化庁映画賞他八つの賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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  • ケイトKATE さん

    太平洋戦争において、悲惨な戦争であった沖縄戦の知られざるスパイ戦の真実に迫っている。中心になっているのは、沖縄戦における陸軍中野学校出身の将校と沖縄の少年兵との関わりと、日本軍兵士によるスパイ疑惑から現地住民を虐殺したことである。読んでいて衝撃的だったのは、証言している沖縄の元少年兵の多くは虐殺を目撃しながらも、将校や兵士達に対して憎みきれない複雑な感情を抱いていたことである。それでも、元少年兵や体験者が著者の質問に率直に答えているのは、戦争は二度と起こしてはいけないという気持ちがあるからであり胸に響く。

  • 松本直哉 さん

    大戦末期、十代半ばで召集された少年、いまは90歳前後になっている方々のインタビュー、ある人は泣きながら、ある人はこれを話すと眠れなくなると言いながら。凄惨な現場に遭遇して戦後心を病んでしまった人。敵に居場所を教えたスパイの疑い(その多くは無実)で軍人に虐殺された人。密告した人も、殺した人も、殺された人も同じ村出身のため、語ることを封印したまま、関係者が世を去った今初めて重い口を開く人。加害者の軍人の肖像も丁寧に彫琢、彼らの重圧と葛藤にも触れて多角的な視点。加害/被害の二元論を超えて虐殺の闇を直視する必要

  • Eimi さん

    2018年公開のドキュメンタリー映画「沖縄スパイ全史」の作成にあたり行った取材をもとに書かれた本。沖縄で、遊撃戦に参加した少年護郷隊の証言や、少年たちを指導した陸軍中野学校出身の隊長らの生涯、日本軍による住民の虐殺について語られる。戦時下の異様な空気や疑心暗鬼に陥る人々の内情を知り、75年前の日本社会について思いを馳せた。当時15歳前後だった護郷隊のおじいたちが語る内容には衝撃を受けた。戦後75年が経過し、当時を知る者が少なくなってきた私たちにとって貴重な証言であることは間違いないと思う。

  • 読特 さん

    新書らしからぬ立つほどの分厚さ。手軽に読めるという感覚ではないが、思ったより速く読めた。戦争が行われるその場所で起き得ること。住民は軍事物資の一部となり、また信じられない対象となる。軍隊による住民の殺害、住民同士の殺害。それを守るはずの目的で始めたはずのものを犠牲にしてまで続ける戦争に大儀はあるのか。尖閣・竹島・北方領土・拉致・ミサイル発射。現代にも存在する紛争の種。抑止のための軍事力強化はある。ただ、圧力一辺倒の外交がよい結果招かない。重要なのは我々国民の感情。あの戦争から学ぶべきことはまだまだある。

  • ぼぶたろう さん

    夏は戦争の本を。護郷隊という、少年たちで編成されたゲリラ戦を行なう部隊をご存知でしょうか。私は初めて知りました。そして彼らには国から何も補償がなかったことも。戦争は狂気の沙汰です。でも当時の日本政府や軍隊は愚かだなーでは済まされない。同じような構造はいつでも起こりうる。インタビューを受けている皆さんはすでに90歳以上。生々しい戦争のお話が聞ける機会に残された時間は少ない。これまで私はなぜこんなにも戦争時代を紐解くのに時間がかかるんだろうと、不思議に思っていた。でも、

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