限界のタワーマンション 集英社新書

榊淳司

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087210798
ISBN 10 : 4087210790
フォーマット
出版社
発行年月
2019年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
榊淳司 ,  
追加情報
:
208p;18

内容詳細

大規模修繕は? 災害リスクは? 子育て環境は? 健康影響は? 資産価値は?
  ――あらゆる意味で、タワマンは限界にきている!

◆迷惑施設化するタワマン
武蔵小杉や湾岸エリアのタワマンなど、地元の自治体や住民を取材。
実際の暮らしぶりや、タワマン住民と非タワマン住民の間の溝、交通・保育園・学校の整備状況などを調査。
果たして、タワマンは人間の住み家としてふさわしいのか?
◆「タワマンの子どもは成績が伸びない」!?
教育熱心な住民が多いと言われるタワーマンション。
しかしタワマンで子育てをすることに警鐘を鳴らす専門家もいる。その真意は――?
◆2037年、いくつかのタワマンが廃墟化する
多額の費用と、合意形成の難しさで、大規模修繕は困難を極める。
なぜ、2037年なのか? その理由は本書で!
◆タワマン居住で失うもの
眺望の良さや豪華な共用施設に目を奪われるが、災害時のリスクや、
子どもや健康への影響など、見落とされている点があまりにも多すぎる!

【目次】(抜粋)
序章 タワーマンションが大好きな日本人
イギリス人はタワーマンションをどう考えるか/高層住宅は主に低所得者向けの住まい/
成功してタワーマンションを買う人々/「タワマン購入者は見栄っ張り」
第1章 迷惑施設化するタワーマンション
タワマン銀座・武蔵小杉の悲惨な状況/「繰り返される”痛勤地獄”」/寒空や炎天下の中を歩かされる園児たち/
なぜ番町にはタワマンがないのか?/「タワマン」に”NO”を突き付けた神戸市/住宅の業界人はタワーマンションに住んでいない
第2章 タワーマンション大規模修繕時代
2回目の大規模修繕はさらにハードルが上がる/スーパーゼネコン5社が見積もりを辞退/
2037年、いくつかのタワーマンションが廃墟化する/タワマンだからこその問題点/投資目的で購入されたタワマンの末路
第3章 災害に弱いタワーマンション
長周期地震動という新たな脅威/長周期パルスでタワマンが倒壊する可能性も/
電力供給が途絶えると、水も出ないのがタワマン/不動産価値も下落する/タワマン住民で避難所が溢れる
第4章 タワーマンションで子育てをするリスク
タワマンに住むと心身の健康に支障をきたす?/「25階以上で生存率ゼロ」/「タワマンの子どもは成績が伸びない」/
子どもが高層居住によって失うもの/子どもの心を蝕む階層意識/タワマンは「人間の業」を象徴
終章 それでもタワーマンションに住みますか?
少なくとも、女性と子どもはタワーマンションを避けるべき/すでにタワーマンションは必要とされていない

【著者プロフィール】
榊 淳司(さかき あつし)
住宅ジャーナリスト。1962年、京都府生まれ。
1980年代後半から30年以上、マンションの広告・販売戦略に携わる。
その経験を生かし、購入者側の視点に立ちながら、日々取材を重ねている。
著書に、『マンション格差』(講談社現代新書)他多数。



【著者紹介】
榊淳司 : 住宅ジャーナリスト。1962年、京都府生まれ。同志社大学法学部および慶應義塾大学文学部卒業。1980年代後半から三〇年以上、マンションの広告・販売戦略立案に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • mazda さん

    近い将来、処分に困るどうしようもないお荷物を、私たちは背負うことになるのかもしれません。高層階に住むほど健康被害や成績の低下が見られる、という研究結果もあるようですが、さらに高所平気症という、高いところを怖がらない子供が増えるともいわれているようです。大規模修繕の費用も高く、さらには住民が多すぎて、意見集約や合意形成が容易でないことも問題です。住宅はいずれ老朽化し、最後には取り壊しになるのですが、果たして地上数百メートルの建物を、どうやって取り壊せるのでしょうか?文字通り限界かも知れません。

  • りょうみや さん

    著者の本は多分3冊目。これでもかというくらいのタワーマンションの否定本。ゼネコンも自治体も今儲かるからタワーマンションを建てるだけで、修繕計画や長期的な地域への影響や展望はまったくない。著者は元業界人なのでこの辺の裏事情や、震災時のマンションへの影響は説得力がある。住人の健康や子育てについてもおそらくだいたい正しいのだと思う。高層階の子供が外にでる頻度が減る影響は大きい。

  • hk さん

    「今だけ、カネだけ、自分だけ」とは21世紀に入り世界を席巻している新自由主義を揶揄するフレーズだ。本書はこれまた21世紀に入り日本を席巻しているタワーマンションが、新自由主義の申し子であることを縷々述べていく。本書はマンションのイロハから噛んで含めるように解説してくれており、すこぶる好感がもてる。オイラのような「マンションの管理組合?」「容積率?」「武蔵小杉って?」というズブの素人にこそお薦めの一冊だ。タワーマンションはもとより、マンション全般の基礎知識が身につくこと請け合いだよん♪

  • Tomomi Yazaki さん

    何というタイミングの発刊! 武蔵小杉のタワマンが台風による浸水で地下の電気設備がやられ、ポンプが動かずトイレ禁止どころかエレベーターが動かないから毎日登山。交通の便は良いが、人口集中で改札から電車に乗るまで30分。それなら30分遠い一戸建ての方が良い。維持費もさることながら、15年毎の大規模改修工事費用は莫大で、2回目は皆年金生活のため払いきれない。それ故、30年後は次々転居し廃墟と化す。作れば売れるからゼネコンは作り続けるが、この事実を今の日本政府はどう捉えるのか。おそらく、何も考えていない。

  • mazda さん

    近隣にタワーマンションができて久しいですが、慣れてしまうとこんなものなのか、と思いながらも、やはり異様な雰囲気です。大規模修繕に二桁億円かかると言われても、購入の段階ではその眺望や存在感に蹴散らされて、現実世界のことには目がいかないのも無理はないと思います。修繕も1回では終わらず、その後の修繕のたびに費用が余計にかかるうえに資産価値が落ちていくという現実を目の前にしたときに、幸いにも売却先が見つかればいいのですが、そういかなかったときどうするのかと余計な心配をしてしまいます。

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