保守と大東亜戦争 集英社新書

中島岳志

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087210415
ISBN 10 : 4087210413
フォーマット
出版社
発行年月
2018年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
288p;18

内容詳細

戦争賛美が、保守なのか?
――戦中派・保守論客たちの真意と体験。

評論家・保阪正康氏 推薦!
歴史の継承は、本質を浮かび上がらせる。
そう痛感させる、刺激的な書である。

【おもな内容】
戦前の日本の立場に積極的な意義を見出そうとし、第二次世界大戦を東アジア解放のための「聖戦」だったとみなす「保守」派。しかし、戦争を賛美することが、いつから「保守」になったのか?
じつは、戦前日本において保守論客は、軍国主義に抵抗し、批判の論陣を張っていた。あるいは、兵として軍の欺瞞を目の当たりにし、壮絶な暴力を経験したことで、軍国主義・超国家主義に強い嫌悪感を示していた。
すでに鬼籍に入った、戦中派保守たちが残した言葉に向き合いながら、いま、最も注目を浴びる政治学者・中島岳志が、現代において真に闘うべきものはなにかを炙り出す。

【目次】
序 章 保守こそ大東亜戦争に反対だった

第1章 戦争に導いたのは革新勢力である

第2章 戦争への抵抗

第3章 軍隊での経験
第4章 戦中派保守 最後の闘い

終 章 保守の世代交代の果てに

【著者略歴】
中島 岳志(なかじま たけし)
1975年、大阪府生まれ。京都大学大学院博士課程修了。北海道大学大学院准教授を経て、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専攻は近代日本政治思想史、南アジア地域研究。主な著作に『中村屋のボース』(大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞受賞)、『血盟団事件』『「リベラル保守」宣言』、『親鸞と日本主義』、共著に『愛国と信仰の構造 全体主義はよみがえるのか』など。


【著者紹介】
中島岳志 : 1975年、大阪府生まれ。京都大学大学院博士課程修了。北海道大学大学院准教授を経て、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専攻は近代日本政治思想史、南アジア地域研究。主な著作に『中村屋のボース』(大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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著者の本は初めて読んだが、大変興味深く読...

投稿日:2018/12/24 (月)

著者の本は初めて読んだが、大変興味深く読んだ。保守とは何かについて認識を新たにさせられた。現在の自民党の主流派は革新以外の何物でもないことがよくわかる。

kodama さん | 北海道 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • とくけんちょ さん

    大東亜戦争と保守の関係をもう一度考えさせてくれる。戦争賛美と保守はイコールではない。じゃあ、当時の保守と言われる人たちは、どのように考え、どのように論じていたのか。それぞれの言葉を抽出し、決して保守が戦争を進めていたのではないのだという結論を導いている。何かを論じること、そして、対論すること。重要なのは対論することだな。

  • ゆう。 さん

    保守の意味を考えました。国粋主義やファシズム、全体主義に対して保守の側から疑問を投げかけていた事実は、今日的にも大きな教訓を投げかけているように思います。保守の人間観は懐疑的な見方だとして、そこから歴史や政治に謙虚にあろうとするのが保守なのかもしれないと思いました。マルクス主義は人間に対する信頼性が根底にあります。だから現状を変革しようとするし守るべきものを守ろうとします。今日的には保守と革新は手を結べるのだと思いました。

  • skunk_c さん

    「リベラル保守」を自認する1975年生まれの著者が、戦中派の保守派重鎮の発言を取り上げて、彼らが戦中体験より先の戦争に批判的であること、戦争へ導いたのが「革新」派の軍人であり、それは本質的に共産主義的全体主義と同質であることなどを論じる。著者の定義する「保守」は、急進的で理想をあらかじめ設定してそこに向かおうとする「革新」とは異なり、懐疑的で漸進的であり、常に現実を批判的に見つめることだとする。そして現実の人の生き様やそれによって培われた伝統を重視する(これが「保守」の所以か)。

  • Tomoichi さん

    十代の頃は渡部昇一に嵌り、二十代は「諸君!」で色々な保守論客の文章を読み、三十代からは福田恆存や竹山道雄・会田雄次・山本七平などを読んできた。本書は大東亜戦争を軸に、戦中派と戦後派の保守論客の相違を明らかにする。私自身の中にあったモヤモヤが晴れた感じがします。著者は昭和50年生まれなのでほぼ同世代。子供の頃には戦争に行っていた世代が存命の時代。何となく戦中派と戦後派の温度差は感じれた最後の世代かもしれません。オススメ。

  • 樋口佳之 さん

    中村は「日本=加害者、アジア=被害者といふ奇妙な図式」を打破しなければならないと言います。なぜならば、悪いのは中国の対外戦略であり、日本はその背信的な策謀に対抗する形で大陸政策を進めてきたからです。中村の認識には、日本こそ中国外交の被害者であるという思いが強く反映されています。/うわー。

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