土神と狐 日本の童話名作選

宮沢賢治

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784039636409
ISBN 10 : 4039636406
フォーマット
出版社
発行年月
1994年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
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追加情報
:
29cm,35p

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読書メーターレビュー

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  • モリー さん

    「人」の心には、「神」と「獣」の性格が分かち難く同居していると私は思います。宮沢賢治は、その二つの性格を「土神」と「狐」にそれぞれのブレンドで注ぎ込み、二人の極端な性格の主人公を生み出したのではないでしょうか。教養と美貌を兼ね備えた狐には嘘をついてしまう性格を、正直で嘘のない土神には嫉妬という性格を多めに注ぎ込んだように思えます。二人間で板挟みになる樺の木に感情移入しながら読みました。土神の目がいつも赤いことにも意味がありそうです。土神は正直さと嫉妬の感情が混ざりあった結果、怒りの感情に支配されたのでは?

  • 紫 綺 さん

    嘘と嫉妬を描く既読の話だが、何種類もの木を組み合せて描かれた「組み木絵」がスゴい‼着色せず木目の優しさそのままの絵本は、もっと温もりのある話に合わせて欲しかった。

  • 井月 奎(いづき けい) さん

    だれもが土神で、だれもが狐なのです。そしてだれもが樺の木なのです。自分の意見が考えが、自分のものだと言うだけで信用する事ができない、それが本当なのです。樺の木に恋する悲しい狐の、本当。自分を持て余す土神、なぜ自分が自分なのか分からないのも悲しいけれど、その自分を守らないと、自分がいなくなってしまうのかもしれない。強いのか弱いのか分からない。樺の木を好きなこと、本当はそのことだけ。土神が狐にふるった暴力はそれは自分の心に帰ってきます。樺の木は戻らないだろう二人をずっと待つのです。ハイネの詩が綺麗に、悲しく。

  • kiisuke さん

    素晴らしい物語でした。とてもとても悲しいのですが自分も含めて人間ならきっと誰もが知っている感情を、登場する三者みんなから感じました。その感情は醜くも見えるけれどその裏には多分美しさも隠れているはず。個々に表現の方法は違っていても心のなかに光と闇を誰もが持っていて、悪いだけの人なんていないし醜いだけのことなんてないのではないでしょうか…。これから先ずっと、心に残る物語になりそうです。組み木絵がまた素晴らしく、この物語の独特の世界がさらに印象深く残ります。宮沢賢治の作品をもっともっと読んでみたいと思いました。

  • gtn さん

    嫉妬に狂い、やがて平穏を取り戻し、再び瞋恚の炎に包まれ、そして見悶えながら後悔する土神。自分は神だというちっぽけなプライドは、縁に触れ、瞬時に移ろう心をコントロールする足しにはならなかった。ただ、そんな弱い自分を自覚しているところが救いといえば救い。

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人物・団体紹介

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宮沢賢治

1896年、岩手県花巻生まれ。盛岡高等農林学校卒。農学校で教鞭を執るかたわら、意欲旺盛な創作活動をする。30歳の時に農学校を退職、独居生活に入る。羅須地人協会を設立、農民講座を開く。青年たちに農業を指導したが、肺を患って病臥した。1933年、肺病により死去。生前に詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い

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