わたしは目で話します 文字盤で伝える難病ALSのこと そして言葉の力

たかおまゆみ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784038082504
ISBN 10 : 4038082504
フォーマット
出版社
発行年月
2013年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
231p;19

内容詳細

「文字盤」を知っていますか?口で話したり、手を動かしたりすることの難しい人が、目で言葉を発するための道具です。この本は全篇、その文字盤をつかって、目で書かれました。聾学校の教師から、ドイツ語の翻訳者へ、そして難病ALSを発症し、音声言語をうしなうまで―。一貫して言葉の問題にかかわり続けてきた著者が、病を得て、今あらためて思うこととは?話すことに悩みをもつ、すべての人々へ贈るメッセージ。中学生から一般向け。

目次 : 1章 ALSってどんな病気?/ 2章 言葉の障害との出会い―学生時代と日本聾話学校勤務時代/ 3章 ドイツ語との出会い―スイス・チューリヒ滞在時代から翻訳者になるまで/ 4章 ようこそ、文字盤の世界へ/ 5章 文字盤をとおして考える「コミュニケーション力」/ 6章 もう一度、「言葉が人間を人間にする」って?

【著者紹介】
たかおまゆみ : 1960年生まれ。1985年金沢大学大学院教育学研究科修士課程修了後、東京都町田市にある私立のろう学校・日本聾話学校に正規教員として勤務。1991年にスイス・チューリヒへ渡り、5年間滞在。帰国後、ドイツ語の翻訳・通訳を始める。手がけた訳書を契機に内閣府男女共同参画会議専門委員をつとめるなど幅広く活動。そのかたわら本格的にドイツ文学を研究するため、2009年獨協大学大学院博士課程前期課程に入学。同年、神経難病のALSを発症(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ネコタ さん

    聾学校に勤め、ドイツ語の通訳・翻訳をしていたが、ALSを発症。タイトルにある、「目で話す」というのはALSの患者さんとのコミュニケーションに使われる文字盤のこと。本文では、ALSという病気の子と、聾学校での仕事のこと、翻訳の仕事のこと、ALSと診断されてからその後の生活のことがしるされている。まず、ALSは確定診断ができない。原因が不明、治療法がない。人によって症状はまちまちで、動かせるのが眼球のみになってしまい、文字盤を使うこととなる。単なる闘病記ではなく、コミュニケーションの意味を考える本。

  • タカラ〜ム さん

    たかおまゆみさんが『やまねこ翻訳クラブ』の会員と知って手に取った。難病ALSを発症し闘病中の著者が文字盤で言葉を伝えることで書かれた本だという。難病患者の手記=闘病記、と思うだろうが、そういう部分は少なくて、ドイツ語翻訳家だった著者の翻訳に対する心構えだったり、文字盤という手段で他者とコミュニケーションを取るコツや面白さといった話が主に書かれている。とてもユーモラスな語り口で読みやすい。翻訳家を目指す人、福祉の現場で働く人へのアドバイスとして読めるので、そういう人はぜひ読んでみて欲しい。

  • さよちゃん さん

    ウチの母も同じ病気で、言葉が話せなくなった時にどのように言葉の意思疎通の方法は?と手探り状態でこの本に出会った。彼女は本当に強いと思った。ウチの母も1週間と言われない程に病気の進行が早くて、側にいる私達も戸惑いが隠せなかったけど、本人にすれば数倍不安と恐怖だろうと思う。でも、彼女はシッカリ生きてる。そして文字板で、沢山のメッセージを発信してる。病気の進行するスピードの早さにただ何もできない無力さしか感じられない自分が歯痒くて…。1日でも多く母と意思疎通を図ることが出来るように願って…。

  • 美登利 さん

    ALSという病気を知ったのは、やはり篠沢教授をテレビで拝見したときです。しばらくテレビで見かけないな〜と思ってはいましたが、呼吸器をつけてるお姿を拝見してびっくりしました。著者の病気の進行の速さはとても速すぎて、ご本人も戸惑われたことでしょう。知的な面での影響は出ないこと、よくわかりました。帯に書いてある、うまく話せないと悩む人に向けて贈る!と言うよりは、私はこの病気について詳しく知ることが出来たし、著者の努力してきたことが素晴らしくて感動しました。ちっぽけなことで悩んでるのが恥ずかしくなります。

  • anne@灯れ松明の火 さん

    テーマコーナーで偶然に出会った。気になるタイトルとかわいらしいイラストで手に取ったのだが、副題の”難病ALS”の文字に気付き、すぐに借りることにした。ALSの進行は人によって違うが、たかおさんの進行の速さには驚き、どれほど辛かっただろうと想像するだけでも胸が痛い。けれども、この本の大半にはそういう暗さよりも、明るさを感じる。「透明の文字盤」という、やや原始的な手段で話すことを通して、「生きる」ことができることに気付いたからだと思う。「言葉」「コミュニケーション」が、生きる上にどれほど大切かを痛感した。

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