Duende

前作『七つの海』から1年3カ月ぶりの今作はアヴィシャイが心底惚れ込んだピアノプレイヤー：ニタイ・ハーシュコヴィッツとのデュエット作。音数の少ないデュオだからこそ体現しえた「指先ではなく、心が発する」音。

「はじめてNitaiのピアノを聴いたのはテルアビブの小さなカフェだった。すぐさま、彼の演奏にはマジックがあることに気づき、僕の人生の中でも本当に何人かのミュージシャンにしか感じなかった才能のひらめきを感じた。彼のリズム、ハーモニーの巧妙さは僕が長年、何か足りないと感じていたことやピアノプレイヤーに追い求めていたことを思い出させてくれた。更に、彼はとても強くスイングするので、僕に選択の余地はなかった―彼とともにプレイするのみだった。そして、僕らは一緒に数多くの演奏をスタートし、これまで長いことおざなりにしていたスタンダードを弾きたいという願望が戻ってきた。Nitaiは沢山の音楽を既に知っていて、更に学びたい意欲を持っていた。そのことが、僕が曲を書くことも後押しした。Nitaiの持つ、伝統への深い解釈と新鮮でモダンなアプローチとのコンビネーションが僕たちのつながりをより強くし、僕たちが如何に似かよった所から来たかを感じさせてくれるんだ。 実は、デュエットという形で録音をするということは僕にとって、非常に難しい決断だったんだ。 でも、こうして、この新作をみなさんに届けられることを誇りに思う。きっと、このマジックにはまるだろうね。」―アヴィシャイ

Bass:アヴィシャイ・コーエンAvishai Cohen / Piano:ニタイ・ハーシュコヴィッツNitai Hershkowits

日本盤ボーナス・トラック(M10)収録