ローラーボール

＜イントロダクション＞
撮影中の死傷者40人超、製作期間3年、『シンシナティ・キッド』『夜の大捜査線』『華麗なる賭け』のノーマン・ジュイソン監督が45億円という途方もない巨費をかけて完成させた、製作当時＜史上最大のSF＞と云われた未来巨編。西暦2018年、公害も飢えも争いごともない、平和なユートピア世界にみえて、実はすべてはコンピューターによって支配された超管理社会において、人間という生物が唯一熱狂できる殺人スポーツ＜ローラーボール＞を圧巻のスピードとスリルで描く。主演は『ゴッドファーザー』『キラー・エリート』『ザ・クラッカー／真夜中のアウトロー』のジェームズ・カーン。戦いのなかに男を賭け、生きる意味を見出し、人間的であろうとするためにコンピューター社会の管理者から邪魔者扱いされていくローラーボールの孤高のスターを見事に演じ切っている。のちにウィリアム・フリードキン監督作『恐怖の報酬』を手掛けるプロダクション・デザイナーのジョン・ボックスが本作で英国アカデミー賞受賞、サターン賞では作品賞、最優秀主演男優賞、最優秀撮影賞を受賞。2002年には『ダイ・ハード』のジョン・マクティアナン監督によりリメイクされるもオリジナルに存在した社会的メッセージの欠如を酷評され、惨劇に終わった。

＜スタッフ＞
●監督・製作：ノーマン・ジュイソン
●原作・脚本：ウィリアム・ハリソン
●撮影：ダグラス・スローカム
●プロダクション・デザイン：ジョン・ボックス
●編集：アントニー・ギブス
●音楽：アンドレ・プレヴィン

＜キャスト＞
ジェームズ・カーン
ジョン・ハウスマン
モード・アダムス
ジョン・ベック
モーゼス・ガン
ラルフ・リチャードソン
パメラ・ヘンズリー

＜ストーリー＞
西暦2018年。国家はなくなり、世界は6つの大企業によって支配された。戦争や犯罪すらも存在しないコンピューターによってすべての行動が計算のもと決められている超管理社会。人類が唯一、人間的感情をはきだすことができるのが“ローラーボール”と呼ばれるスポーツだった。10人のプレイヤーで構成される2つのチームが円形トラックに向けて大砲から放たれた鋼鉄製の鉄球を奪い合い、マグネット・ゴールにシュートして得点を競う過激スポーツ。ジョナサンはローラーボールという競技界におけるスーパー・ヒーローであったが、その人気と影響力を恐れた管理社会側はジョナサンを抹殺しようと、次々と屈強な刺客を彼の試合に送り込むのだった。

劇場公開：1975年7月26日

発売・販売元：キングレコード
ROLLERBALL © 1975 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc., All Rights Reserved.

1975年公開のSF巨編。抑圧された暴力を殺人ゲーム“ローラーボール”で発散させる近未来。だがローラーボールのヒーローに恐れをなした企業が、彼に暗殺ゲームを仕掛け……。(CDジャーナル　データベースより)