ジャン・フランセ生誕100周年記念ボックス(3CD)
日本語解説付き
ジャン・フランセのモットーは、「喜びのための音楽」を作り上げることでした。エレガントでエスプリが効いたハーモニー、極めて明晰な音楽の響きが魅力で、音楽のユーモア、優雅さと皮肉がうまくちりばめられた、独自の世界が広がります。
フランセの生誕100周年を記念してリリースされるこのセットでは、フランセの魅力のエッセンスを伝える録音を選りすぐってお届け。ディスク1は、自作自演によるピアノの作品も収録、軽やかな魅力に満ちています。フランセの演奏によるクラヴサンも非常に軽妙洒脱な響きで、驚かされます。ディスク2でも、ミヨーら6人組を思わせるなんともエスプリに満ちた、フランセならではの作品が並びます。ディスク3:『フランセと・・・』では、ハイドンの交響曲第94番第2楽章の旋律に基づいた変奏曲や、シューベルトの3つの軍隊行進曲などに関してフランセが語った肉声、シャブリエのピアノ曲を管楽器編成に編曲したものなど、音色と楽器の魔術師フランセの真骨頂をみることができます。
【ジャン・フランセ Jean Francaix】
1912年5月23日に、作曲家にしてピアニストの父と、声楽家で合唱団を設立した母のもとに生まれ、10歳でナディア・ブーランジェに和声の手ほどきをうけました。同年、第1作となる作品を作曲、ラヴェルのすすめでパリ音楽院に進み作曲を学ぶ傍ら、ピアニストとしても活躍しました。18歳の時、イシドール・フィリップのクラスで第一等を獲得。二十代前半から作曲家およびピアニストとして世界で認められるようになり、以降、オペラ、バレエ、管弦楽作品、協奏曲、映画音楽、声楽音楽など多岐にわたる業績をのこしています。娘クロード(ピアニスト)との共演など、晩年まで積極的に演奏活動も行っていました。1997年9月25日没(キングインターナショナル)
【収録情報】
Disc1:『フランセ自作自演』
1. 愉快な主題による変奏曲〜ピアノと管楽アンサンブルのための (1976)
2. 少女たちの5つの肖像(I.気まぐれな女/II.やさしい女/III.ずうずうしい女/IV.もの思いにふける女/V.モダンな女)〜ピアノのための (1936)
3. 協奏曲(コンチェルト)〜2台のピアノとオーケストラのための (1965)
4. 協奏曲(コンチェルト)〜クラヴサンと器楽アンサンブルのための (1959)
ジャン・フランセ(ピアノ:1-3、クラヴサン:4)
クロード・フランセ(ピアノ:3)
マインツ管楽アンサンブル(1)
ピエール・シュトル指揮、南西ドイツ放送交響楽団(3)
エミール・ナウモフ指揮、ザールブリュッケン放送交響楽団(4)
録音時期:1977年4月(1)、1980年5月(2)、1967年6月(3)、1988年9月(4)
Disc2:『ディヴェルティメント』
1. 陽気なパリ〜トランペットと管楽器のための (1974)
2. 特徴的な9つの小品〜10の管楽器のための (1973)
3. 恋人たちのたそがれ(羊飼いの時間)〜Friedrick K. Wanekによる管楽器とピアノのための編曲版
4. 7つの踊り〜バレエ音楽『ソフィーの不幸』に基づく(10の管楽器のための) (1971)
5. コンチェルト〜ギターと弦楽オーケストラのための (1982/83)
6. 8つの異国風舞曲(11管楽器と打楽器のための) (1981)
キャロル・ドーン・ラインハルト(トランペット:1)
アガーテ・ヴァネク(ピアノ:3)
エマニュエル・セルジュ(ギター:5)
ジョン・ドヴォラチェク(打楽器:6)
マインツ管楽アンサンブル(1,2,3,6)
ハンス・リヒター指揮、南西ドイツ室内オーケストラ(5)
録音時期:1976年6月(1)、1974年6月(2)、1977年3月(3,4)、1986年2月(5)、1987年1月(6)
Disc3:『ジャン・フランセと・・・』
1. ハイドンの主題による11の変奏曲〜9の管楽器とコントラバスのための (1982)
2. シューベルト/フランセ編:3つの軍隊行進曲 op.51, D733
3. モーツァルト没後200年記念のエレジー
4. ショパン/フランセ編:3つのエコセーズ、ドイツ民謡による変奏曲
5. シャブリエ/フランセ編:3つの絵画風小品(8つの絵画風小品より抜粋)
6. ヨーロッパ風小ワルツ
7. 擬似的即興曲
8. モーツァルト・ニュールック
9. 友パパゲーノへのオマージュ(友パパゲーノ礼賛)
野田一郎(コントラバス:1,8)
ジャン・フランセ(ピアノ)
マインツ管楽アンサンブル(1,7,8,9)
アマデ管楽アンサンブル(2-6)
録音時期:1987年1月(1)、1997年2月(2-6)、1977年3月(7)、1987年1月(8,9)
輸入盤・日本語帯・解説付き