炭鉱(ヤマ)に生きる

■本編:70分 / 製作年:2004年 / 製作国:日本

本作品は山本作兵衛翁の炭鉱絵画を中心に、炭鉱の人々の暮らしを描き、さらに炭鉱で働いていた人々のインタビューを随所に交えることで、筑豊の炭鉱で生きた人々の文化史に新たな1ページを加えるといった試みに挑戦している。山本作兵衛翁の描いた数百枚の炭鉱絵画。その独特の画風には炭坑という知られざる闇の世界が精緻に描写され、炭鉱夫たちの日常を詩情豊かに映し出している。翁自身が明治から昭和まで人生の大半を炭鉱(ヤマ)で過ごしており、そこに描かれた真の炭鉱社会の姿は、観る人々に鮮烈な印象を与えたものである。 時として事故により多くの犠牲者を出す炭鉱社会では、私達の想像がつかないほどの深い相互扶助の精神が育っていた。そこに日本人のアイデンティティーの原型を見ようと映画が迫っていく。

【スタッフ】
監督 萩原吉弘 / 原画 山本作兵衛 / 製作指揮 住田望 / 企画 田中直樹・小松原時夫
監修 深町純亮・田中直樹 / プロデューサー 今関直哉 / 撮影 住田望 / 照明 小峯睦男 / VE 落合智成
モーションコントロール 山下由晃・沼田京 / 美術 関根章敦 / 大道具 高瀬岩夫 / デジタルFX 渡部洋
EED 久保田尚 / 音響効果 小野弘典 / 整音・MIX 滝澤修 / 題字 阪野高光 / 音楽 埜邑紀見男
二胡演奏 賈鵬芳 / 出演 荒垣栄 他 / ナレーター 窪田等 / 語り 小沢昭一 / 助監督 滝口伸一 / 撮影助手 神戸千木
照明助手 石原裕一 / 進行助手 大友伸吾 / 宣伝 茶谷淳・海老原由紀・松寺園子・須田恵子/ デザイン 落合正夫・高木志保
特別協力 山本照雄・田川市石炭資料館・九州大学石炭研究資料センター

ユネスコから世界記憶遺産として登録された炭鉱絵画を紹介するドキュメンタリー。炭鉱夫として生き抜いた炭鉱記録画家・山本作兵衛の緻密かつ詩情豊かな絵画を、元炭鉱夫たちのインタビューを交えつつ解説していく。(CDジャーナル　データベースより)