グラインドボーン音楽祭の歴史と伝統を感じるDVDボックス
毎年5〜8月にかけて行われるイギリス、イースト・エセックス州のグラインドボーンで開催されるグラインドボーン音楽祭。1934年に貴族で資産家だったジョン・クリスティによって創設。歌手であったクリスティの妻のためにオペラ・ハウス(=グラインドボーン・ハウス)を建設したのが始まりです。イギリスの美しい庭園で開かれる優雅な音楽祭は世界中のオペラ・ファンの憧れ。また新人歌手の登竜門とも言われる権威ある音楽祭です。
このDVDボックスは、1972年から80年にかけてグラインドボーン音楽祭で上演された11演目計26時間の映像を収録。当時首席指揮者を務めていたジョン・プリッチャード時代から音楽祭の顔として出演しているロンドン・フィルハーモニー管弦楽団。そのジョン・プリッチャードは1964〜77年まで音楽祭の音楽監督を務め、ここにも『マクベス』、『フィガロの結婚』、『イドメネオ』、『コジ・ファン・トゥッテ』といった音楽祭としても重要なレパートリーを残しています。また演出には名演出家ピーター・ホール、歌手陣にはキリ・テ・カナワ、ジャネット・ベイカー、イレアナ・コトルバスといった錚々たる顔ぶれで、伝統を感じる正統的な演出に、時代を彩った名歌手たちの歌唱に感動します。特に1973年の、『フィガロの結婚』は歴史に残る名演で、スザンナ役のイレアナ・コトルバス、ロジーナ役のキリ・テ・カナワ、そしてケルビーノ役のフレデリカ・フォン・シュターデと3人の女性陣の演技力と歌唱力には圧倒されます。
そして同じく音楽監督であったベルナルド・ハイティンク(1978年〜1988年)による『放蕩息子の遍歴』、『ドン・ジョヴァンニ』、『魔笛』、『フィデリオ』。といった数多くの名演が収められています。『魔笛』では、モーツァルトの意図を丁寧に描いたジョン・コックスの演出、そして『放蕩息子の遍歴』ともに出演しているまだ音楽祭参加間もないフェリシティ・ロットの若き日の歌唱にも注目です。(輸入元情報)
【収録情報】
● ヴェルディ:歌劇『マクベス』全曲(146分)
ジョゼフィン・バーストウ(ソプラノ/マクベス夫人)
コスタス・パスカリス(バリトン/マクベス)
ジェームス・モリス(バス/バンクォー)
キース・アーウェン(テノール/マクダフ)、他
グラインドボーン音楽祭バレエ団
グラインドボーン音楽祭合唱団
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
サー・ジョン・プリッチャード(指揮)
演出:ミヒャエル・ハジミシェフ
収録:1972年(ライヴ)
● モーツァルト:歌劇『フィガロの結婚』全曲(168分)
キリ・テ・カナワ(ソプラノ/伯爵夫人)
フレデリカ・フォン・シュターデ(メゾ・ソプラノ/ケルビーノ)
イレアナ・コトルバス(ソプラノ/スザンナ)
クヌート・スクラム(バリトン/フィガロ)
ベンジャミン・ラクソン(バリトン/アルマヴィーヴァ伯爵)、他
グラインドボーン音楽祭合唱団
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
サー・ジョン・プリッチャード(指揮)
演出:ピーター・ホール
収録:1973年(ライヴ)
● モンテヴェルディ:歌劇『ウリッセの帰還』全曲(150分)
ベンジャミン・ラクソン(バリトン/ウリッセ)
ジャネット・ベイカー(メゾ・ソプラノ/ペネロペ)
ロバート・ロイド(バス/ネットゥーノ)
アン・ハウエルズ(ソプラノ/ミネルヴァ)
ブライアン・バロウズ(テノール/ジオーヴェ)
イアン・キャレイ(テノール/テレーマコ)
ヴァージニア・ポポーヴァ(メゾ・ソプラノ/エリクレア)、他
グラインドボーン音楽祭合唱団
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
レイモンド・レッパード(指揮)
演出:ピーター・ホール
収録:1973年(ライヴ)
● モーツァルト:歌劇『イドメネオ』全曲(125分)
リチャード・ルイス(テノール/イドメネオ)
レオ・ゲーク(テノール/イダマンテ)
ボゼナ・ベトレイ(ソプラノ/イリア)
ジョゼフィン・バーストウ(ソプラノ/エレットラ)
アレクサンダー・オリヴァー(テノール/アルバーチェ)
ジョン・フライアット(テノール/大司祭)
デニス・ウィックス(バス/神託の声)
グラインドボーン音楽祭合唱団
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
サー・ジョン・プリッチャード(指揮)
演出:ジョン・コックス
収録:1974年(ライヴ)
● モーツァルト:歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』全曲(149分)
ヘレナ・デーゼ(ソプラノ)
シルヴィア・リンデンストランド(メゾ・ソプラノ)
アンソン・オースティン(テノール)
トーマス・アレン(バリトン)、他
グラインドボーン音楽祭合唱団
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
サー・ジョン・プリッチャード(指揮)
演出:エイドリアン・スラック
収録:1975年(ライヴ)
● ストラヴィンスキー:歌劇『放蕩息子の遍歴』全曲(140分)
レオ・ゲーク(テノール/トム・レイクウェル)
フェリシティ・ロット(ソプラノ/アン)
サミュエル・レイミー(バス/ニック・シャドウ)
ロザリンド・イライアス(アルト/ババ)
リチャード・ヴァン・アラン(バス/トゥルーラヴ)
ヌアラ・ウィリス(メゾ・ソプラノ/マザー・グース)
ジョン・フライアット(テノール/ゼレム)
トマス・ロウラー(バス/管理人)
グラインドボーン音楽祭合唱団
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
ベルナルド・ハイティンク(指揮)
演出:デイヴィッド・ホックニー
収録:1975年(ライヴ)
● ヴェルディ:歌劇『ファルスタッフ』全曲(120分)
ドナルド・グラム(バリトン/ファルスタッフ)
ヌッチ・コンドー(アルト/クイックリー夫人)
エリザベス・ゲイル(ソプラノ/ナンネッタ)
ベンジャミン・ラクソン(バリトン/フォード)、他
グラインドボーン音楽祭合唱団
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
サー・ジョン・プリッチャード(指揮)
演出:ジャン=ピエール・ポネル
収録:1976年(ライヴ)
● モーツァルト:歌劇『ドン・ジョヴァンニ』全曲(172分)
ベンジャミン・ラクソン(バリトン/ドン・ジョヴァンニ)
スタッフォード・ディーン(バス/レポレロ)
ラシェル・ヤカール(ソプラノ/ドンナ・エルヴィーラ)
レオ・ゲーク(テノール/ドン・オッターヴィオ)
エリザベス・ゲイル(ソプラノ/ツェルリーナ)、他
グラインドボーン音楽祭合唱団
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
ベルナルド・ハイティンク(指揮)
演出:ピーター・ホール
収録:1977年(ライヴ)
● モーツァルト:歌劇『魔笛』全曲(168分)
フェリシティ・ロット(ソプラノ/パミーナ)
レオ・ゲーク(テノール/タミーノ)
ベンジャミン・ラクソン(バリトン/パパゲーノ)
トーマス・トマシェク(バス/ザラストロ)
メイ・サントス(ソプラノ/夜の女王)、他
グラインドボーン音楽祭合唱団
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
ベルナルド・ハイティンク(指揮)
演出:ジョン・コックス
収録:1978年(ライヴ)
● ベートーヴェン:歌劇『フィデリオ』全曲(120分)
エリーザベト・ゼーダーシュトレーム(ソプラノ/レオノーレ)
アントン・デ・リッダー(テノール/フロレスタン)
クルト・アッペルグレン(バス/ロッコ)
ロバート・オールマン(バリトン)
カート・アペルグレン(バス)、他
グラインドボーン音楽祭合唱団
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
ベルナルド・ハイティンク(指揮)
演出:ピーター・ホール
収録:1979年(ライヴ)
● モーツァルト:歌劇『後宮からの逃走』全曲(136分)
ライランド・デイヴィス(テノール/ベルモンテ)
ヴァレリー・マスターソン(ソプラノ/コンスタンツェ)
ウィラード・ホワイト(バス/オスミン)
リリアン・ワトソン(ソプラノ/ブロンデ)、他
グラインドボーン音楽祭合唱団
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
グスタフ・クーン(指揮)
演出:ピーター・ウッド
収録:1980年(ライヴ)
収録場所:イギリス、イースト・エセックス州、グラインドボーン歌劇場
総収録時間:26時間
画面:カラー、4:3
音声:PCMステレオ
字幕:英独仏西
NTSC
Region All