CD 輸入盤

鍵盤のための作品全集 第2集〜北へ バンジャマン・アラール(オルガン、チェンバロ、クラヴィオルガヌム)(4CD)

バッハ(1685-1750)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
HMM902453
組み枚数
:
4
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


本格派の鬼才バンジャマン・アラール
華麗なるテクニックとストイックさ
バッハの鍵盤のための作品全集第2弾!
若きバッハの鍵盤音楽の礎となった先人たちの音楽も収録


注目の鍵盤奏者バンジャマン・アラールによる、J.S.バッハの鍵盤作品を全て録音するプロジェクトの第2弾! 第1弾では1699年から1705年の間のJ.S.バッハが10代で作曲したものを収録。「北へ」と題した当第2弾では、15歳で兄のもとを離れて北ドイツのリューネブルクに向かったバッハが、ゲオルク・ベームやラインケンのオルガン演奏および音楽に出会い、さらに20歳の頃にはリューベックの地でブクステフーデに傾倒した時期の、バッハの作品および、バッハの先達たちの作品群がプログラムされています。ブクステフーデ、ラインケン、そしてパッヘルベルらの音楽が、若きバッハの鍵盤作品創作のスタイルの基礎を為したことがよくわかる興味深いプログラミングとなっています。
 アラールは2018年12月に来日しており、オルガン演奏でみせる華麗なテクニックと骨太なストイックさをあわせもつ若き巨匠的音楽、そしてチェンバロでも圧倒的な説得力で聴衆を魅了しました。ラ・プティット・バンドなどでも活躍しており既に古楽ファンを中心に知られていた本格派の鬼才アラールの、体系的な録音プロジェクトということで世界から注目を集めています。
 このボックスではクラヴィオルガヌムが用いられているのも聴きどころ。クラヴィオルガヌムは18世紀中頃に作られていた、弦とパイプを同時に鳴らす、チェンバロとオルガンの機能を併せもった楽器です。バッハはクラヴィオルガヌムのために特定の作品を書いているわけではありませんが、アラールはいくつかの楽曲をクラヴィオルガヌムで演奏、チェンバロとオルガンの良さを一度に味わえるような、不思議な魅力の楽器の音色もたのしむことができます。(輸入元情報)

【収録情報】
J.S.バッハ:鍵盤のための作品全集 Vol.2〜北へ


Disc1:リューベック
1. ブクステフーデ:「今ぞ喜べ、愛するキリストのともがらよ」 BuxWV 210
2. J.S.バッハ:「主キリスト、神のひとり子よ」BWV Anh.55
3. J.S.バッハ:「輝く曙の明星のいと美わしきかな」BWV 739
4. パッヘルベル:フーガ ロ短調
5. J.S.バッハ:コラール「ああ主よ、哀れなる罪人われを」BWV 742
6. J.S.バッハ:フーガ ロ短調(コレッリの主題による)BWV 579
7. J.S.バッハ:コラール「キリストは死の縄目につながれたり」 BWV 718
8. J.S.バッハ:フーガ ト長調 BWV 577
9. J.S.バッハ:パルティータ「おお神よ、汝義なる神よ」BWV 767
10. J.S.バッハ:プレリュードとフーガ ホ長調 BWV 566

 バンジャマン・アラール
 オルガン/Freytag-Tricoteaux (2001) d’apres Arp Schnitger, eglise Saint-Vaast de Bethune)

Disc2:ハンブルク
1. J.S.バッハ:トッカータ ニ長調 BWV 912a
2. J.S.バッハ:「イエスよ、わが命の命」 BWV 1107
3. パッヘルベル:コラール「憐れみたまえ 永遠なる神よ Kyrie Gott Vater in Ewigkeit」
4. J.S.バッハ:「いと尊きイエスよ、われらはここに集いて」 BWV 754
5. J.S.バッハ:「われ汝に別れを告げん」にもとづくファンタジア BWV 735a
6. J.S.バッハ:フーガ ト短調 BWV 578
7. J.S.バッハ:フーガ ハ短調(レグレンツィの主題による) BWV 574b
8. J.S.バッハ:フーガ ハ短調 BWV 575
9. ラインケン:コラールファンタジー「バビロンの流れのほとりで」
10. J.S.バッハ:プレリュード イ短調 BWV 569
11. J.S.バッハ:コラール「われらが神は堅き砦」 BWV 720
12. J.S.バッハ:プレリュードとフーガ ニ長調 BWV 532a

 バンジャマン・アラール
 オルガン/Freytag-Tricoteaux (2001) d’apres Arp Schnitger, eglise Saint-Vaast de Bethune

Disc3:Erbarm dich mein(われを憐れみたまえ)
J.S.バッハ:コラール集
1. 「われら皆一なる神を信ず」 BWV 1098*
2. 「われら皆一なる神を信ず」 BWV 765
3. 「天にましますわれらの父よ」 BWV 737
4. 「おお、神の子羊、罪なくして」 BWV 1085*
5. 「おお、神の子羊、罪なくして」 BWV 1095*
6. 「汝、平和の君、主イエス・キリスト」 BWV 1102*
7. 「おお主なる神よ、汝の聖なる御言葉は」 BWV 1110*
8. 「われらキリストの徒」 BWV 1090*
9. 「心より慕いまつるイエスよ、汝いかなる罪を犯し」 BWV 1093*
10. 「神はわが救い、助けにして慰め」 BWV 1106*
11. 「かくも喜びに満てるこの日」 BWV 719
12. 「ただ汝にのみ、主イエス・キリストよ」 BWV 1100*
13. 「アダムの堕落によりてことごとく腐れたり」 BWV 1101*
14. 「キリストよ、汝真昼の光」 BWV 1120*
15. 「ああ、主なる神よ」 BWV 714
16. 「主なる神よ、われを憐れみたまえ」 BWV 721
17. 「イエス・キリストが夜に」 BWV 1108*
18. 「われは汝に依り頼む、主よ」 BWV 712
19. パルティータ「キリストよ、汝真昼の光」 BWV 766
 *ノイマイスター・コラール集(1695-1705年頃成立)

 バンジャマン・アラール
 クラヴィオルガヌム/ブルーメンレーダー、2009-2010
 クラヴサン/フランソワ・チョッカ (Riccia, 2003)、グリマルディ・モデル(メッシーナ、1697年製)
 オルガン/ケンティン・グルーメンレーダー (Haguenau, 2010)

 ジェルリンド・ゼーマン(ソプラノ/2,3,5-18)

Disc4:旅人
1. J.S.バッハ:ソナタ イ短調 BWV 965(ラインケンの『音楽の園』の第1ソナタ編曲)
2. パッヘルベル:トッカータ ハ長調
3. ブクステフーデ:フーガ ハ長調 BuxWV 174
4. J.S.バッハ:トッカータ ホ短調 BWV 914
5. J.S.バッハ:ソナタ BWV 966(ラインケンの『音楽の園』の第1ソナタ編曲)
6. J.S.バッハ:フーガ イ短調 BWV 959
7. J.S.バッハ:カンツォーナ ニ短調 BWV 588(フレスコバルディの『音楽の精華』の主題によるフーガ)
8. J.S.バッハ:ファンタジー ト短調 BWV 917
9. J.S.バッハ:フーガ 変ロ長調 BWV 955a(エルゼーリウスのフーガに基づく)
10. J.S.バッハ:トッカータ ニ短調 BWV 913a

 バンジャマン・アラール
 クラヴィオルガヌム/ブルーメンレーダー、2009-2010
 クラヴサン/フランソワ・チョッカ (Riccia, 2003)、グリマルディ・モデル(メッシーナ、1697年製)
 オルガン/ケンティン・グルーメンレーダー (Haguenau, 2010)

 録音:2018年5月、10月、11月

ユーザーレビュー

総合評価

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Benjamin AlardによるJ. S. Bach鍵盤音楽全...

投稿日:2023/08/23 (水)

Benjamin AlardによるJ. S. Bach鍵盤音楽全集第2巻。演奏以外の事から記して恐縮ですが、この盤のPeter Wollnyによる解説で(今回はAlardのインタビュー記事はなし)、この全集企画が誰がどのようにリーダーシップをとって進めていくのか、1巻の時より大分解るようになってきたように思います。おそらく企画・選曲の要になっているのはWollnyを中心とした音楽学者達で、それにAlardが演奏担当で関わっていくようですね。もちろん若くして「アンドレアス・バッハ写本」CDを出す位の、歴史的な音楽に対する見識が半端無いBenjamin Alardですから、ただ言われた曲を演奏するのではなく、企画段階から積極的に参加していってるのは想像に難くありませんが、それでもこの全集企画の主になっているのはmusicologist達であるのはほぼ間違いないでしょう。第2巻である本盤はアルンシュタット時代を中心に、J.S.Bachの北ドイツ(オルガン)楽派との関わりをテーマにしたもので、CD1がJ.S.Bachがアルンシュタット時代に実際に旅して滞在したリューベック、CD2がリューベック滞在時に訪問していたハンブルグ、CD3がノイマイスター・コラール中心のオルガン・コラール、CD4がそれで収まりきらない(と思われる)曲集となっています。CD1の最初とCD2の9曲目に最新(2006年)の発見であるWeimar Tablatureに記されたBach自身による最古の筆写譜(15歳、少年時代リューネブルク留学時)の題材であるBuxtehudeとReinckenの作品も収録されてることから、アルンシュタット時代にとどまらず、Bachの強固な音楽的バックボーンとなった北ドイツを広く扱った巻と言えるでしょう。今回1巻の時より個々の収録曲に関する解説がかなり丁寧になっており、それを読むと選曲と配置はPeter Wollnyらによる曲の様式研究を大きな柱とされているようで、個々の曲の成立年代等もこれまでの研究よりもはやめの時期を想定していることが多いようです。ここらへんは、現在でも議論の対象になっているところでしょうが… 1巻の時同様、偽作とされてきた作品も複数含まれており、真贋論争も同様でしょうから、やはり私たち音楽学の素人にとっては、もう少し各作品についての丁寧な解説が欲しかったところです。演奏は1巻同様、堅実さと若々しさを併せ持った好感の持てるものですが、瑞々しい詩情は美点である反面、特にオルガン演奏においてやや大味な面も否定できず、ここらへんは純粋なオルガンの大家であるFoccroulleらの安定と明晰さにはまだだいぶ及ばないかな、というのが正直な印象です。Alard自身はマルチ楽器奏者であることが信条の一つなのでしょうが、聴きての自分達としてはやはり本分はチェンバロ演奏にあるように思えます(ここらへんはオルガンがダントツだったKoopmanとは反対ですね)。学術的・資料的には意義の深い全集なので、古楽ファンには(ややマニアックですが)一聴の価値は十分あると思います。

mimi さん | 兵庫県 | 不明

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  ヤング・バッハが豊かに成長していく時...

投稿日:2021/05/31 (月)

  ヤング・バッハが豊かに成長していく時期の鍵盤作品を一堂に聴くことができる良盤。もちろん、後のバッハが創作した「名作揃い」というわけではないが、バッハを愛する者であればCDラックに入れておきたいセットであるはずだ。   21世紀の現代においてバッハのように旅し、師の教えを吸収しつつそこを乗り越え作品を創造するような高校生や大学生が果たしているだろうか。自分に照らして考えてみても到底比較にならない低レベルなティーンエイジャーだったのだから偉そうなことは言えないが…。 現代の我々と異なり当時の青年の成長密度は驚くほど濃密だったのだろう。   「フーガ ト短調 BWV 578」などは、中学時代に音楽の授業で取り上げられていたことを覚えている。教科書には「フーガ」という音楽形態を勉強するための教材としてであったが、アラールのディスクを聴いているとフーガの勉強のためより、「自分より数歳上でしかなかったバッハがここまでの技量と音楽性を持ち合わせていたことを発見させ、その成長に追いつけるように」という意味で教育に活用すべきだったのではと思ったりもしていた。   第1集と同様、オルガンやチェンバロ、更にはクラヴィオルガヌムなる楽器まで登場。ソプラノとのコラールも取り混ぜ4枚の量ながら飽きさせない造りと響きはぜひとも聴いていただきたい。同じ時代を生きた他の巨匠の作品も混ざっており時代の風も感じられる、充実極まる内容と曲目と視界の広さを愉しんでほしい。お勧めです。        

うーつん さん | 東京都 | 不明

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人物・団体紹介

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バッハ(1685-1750)

1685年:アイゼナハで誕生。 1700年:リューネブルクに移り、修道院付属学校の給費生として生活。 1703年:ヴァイマルの宮廷楽団に就職。 1707年:ミュールハウゼンの聖ブラジウス教会オルガニストに就任。同年、マリア・バルバラ・バッハと結婚。 1708年:ヴァイマルに移って宮廷オルガニストに就任。 1714年:楽師長

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