フランス国立管弦楽団首席クラリネット奏者
パトリック・メッシーナ
フランス国立管弦楽団の首席クラリネット奏者、メッシーナによる万華鏡のようなアルバムの登場。クラリネット、チェロ、ピアノという編成の3作品です。
ヤーン・ラーツ[1932-]の『カレイドスコーピック・エチュード』は世界初録音。ジャズ風な部分やライヒの初期のフェーズ・パターン的な部分、と思うと少しメロディックな部分ありと、様々な要素が次々と現れる作品です。アルヴォ・ペルト[1935-]の作品は、モーツァルトのピアノ・ソナタK.280のアダージョにインスパイアされて書かれたもの。もとはピアノ三重奏曲の作品ですが、2017年、クラリネットとチェロ、ピアノ用に新たに編曲されました。モーツァルトのアダージョ楽章の内的世界がこれでもかと拡大された、張り詰めた美しさ。この編成では世界初録音となります。
ヘンリク・ミコワイ・グレツキ[1933-2010]の『ひばりの音楽』は終楽章でベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番冒頭の和音の動きを連想させる動きが様々に繰り返され、印象的です。
パトリック・メッシーナ(クラリネット)はフランス、ニース生まれ。ニューヨークのイースト&ウェスト国際アーティスト・コンテス、ヒューストン・イマ・ホッグ・ナショナル・アーティスト・コンクールなど数々のコンクールで最優秀賞に輝き、1996年からはレヴァイン率いるメトロポリタン歌劇場管弦楽団に定期的に出演。2003年からはフランス国立管弦楽団の首席クラリネット奏者を務めています。(輸入元情報)
【収録情報】
● ラーツ:カレイドスコーピック・エチュード(万華鏡的練習曲) op.97
● ペルト:モーツァルト - アダージョ(1992、2017年クラリネット用に編曲)
● グレツキ:ひばりの音楽〜レチタティーヴォとアリオーゾ op.53
パトリック・メッシーナ(クラリネット/ビュッフェ・クランポン「ヴィンテージ」)
アンリ・ドマルケット(チェロ/1725年製ストラディヴァリウス「le Vaslin」)
ファブリツィオ・キオヴェッタ(ピアノ/スタインウェイ)
録音時期:2017年12月
録音場所:イタリア
録音方式:ステレオ(デジタル)