「自己決定権」という罠 ナチスから相模原障害者殺傷事件まで

小松美彦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784865651270
ISBN 10 : 4865651276
フォーマット
出版社
発行年月
2018年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
324p;19

内容詳細

「自己決定権」と「人間の尊厳」がむすびつき、ナチスの発想と同様の「脳死・臓器移植」や「安楽死・尊厳死」が推進されている。そして「人間の尊厳」を標榜する者が想像を絶する事件を引き起こした。

目次 : 序章 「自己決定権」とは何か/ 第1章 私はなぜ自己決定権を認めないのか/ 第2章 自己決定と自己決定権はどう違うのか/ 第3章 自己決定権と福祉国家の行方/ 第4章 死をめぐる感性、批判をめぐる感性/ 第5章 ノンと言いつづけることの重要さについて/ 終章 自己決定権批判の課題はどこにあるのか/ 増補第1章 「自己決定権」をめぐる二〇一八年の状況/ 増補第2章 鏡としての「相模原障害者殺傷事件」

【著者紹介】
小松美彦著 : 1955年東京生まれ。1989年、東京大学大学院理学系研究科・科学史科学基礎論博士課程単位取得退学。現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授。博士(学術、東京大学)。専攻は、科学史・科学論、生命倫理学

今野哲男 : 1953年生まれ。編集者・ライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ロア さん

    現代はあらたな「野蛮の時代」だ。 正義だ善意だと皆が声を揃え、生きている患者を脳死と判定して、合法的に死者に仕立てる。美化された脳死・臓器移植医療のストーリーは、その成り立ちのおぞましさを覆い隠して人々をドナーへと駆り立てる。「イキル価値アリ」「イキル価値ナシ」と、次に仕分けられるのは自分かもしれない✳︎✳︎✳︎「自己決定権」を軸に、脳死・臓器移植や尊厳死、相模原障害者殺傷事件まで、生命倫理を深く鋭く真っ直ぐに説く。私が言いたかったこと、知りたかった答えを次々に言語化してくれる。すごい本を読んでしまった。

  • だまし売りNo さん

    インフォームド・コンセントにしても、患者の自己決定権にしても本来は患者を守る為のものですが、日本では正しく使われていません。医師が安易に使って責任を患者に押し付けたり、責任逃れに悪用されたりしているように見えます。背景には政府の医療費削減、尊厳死、安楽死等の推進政策があり、国民は治療中止の自己決定をしむけられていると感じています。このまま命の切り捨ての流れに任せては大変なことになると思います。

  • A さん

    現代社会では、一般的に、理性や意識、精神がある「状態」を「人間の尊厳」の根拠とし、その「状態」が揺らぎ消失したら、「人間の尊厳」も消失すると考えられている。そのような社会では、安楽死・尊厳死の対象者や精神・知的障碍者、脳死患者は、「人間の尊厳」が消失したものと見なされ、死に追いやられる。しかし、著者はこのような社会に反対し、「人間の尊厳」の根拠を、理性や意識、精神があるかどうかという「状態」に求めるんではなく、患者がただ「存在」するということだけに求めるべきだと主張する。

  • 金平糖 さん

    C+。

  • モカちゃん さん

    何となく論理に飛躍があるような、また個人的な経験を一般論として語っているような感じがあって良く理解できなかった。が、読み終わる頃には「人間の尊厳」とは何かなど、今まで考えた事がなかった事を考えさせられた。

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