鏡の背面

篠田節子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087711523
ISBN 10 : 4087711528
フォーマット
出版社
発行年月
2018年07月
日本
追加情報
:
544p;20

内容詳細

聖母が死んだ。

薬物や性暴力によって心的外傷を負った女性たちのシェルター「新アグネス寮」で発生した火災。「先生」こと小野尚子は取り残された薬物中毒の女性と赤ん坊を助けるために死亡。スタッフがあまりにふさわしい最期を悼むなか、警察から衝撃の事実が告げられる。

「小野尚子」として死んだ遺体は、まったくの別人だった。
スタッフ中富優紀は、ライター山崎知佳とともに、すべての始まり、「1994年」に何が起こったのかを調べ始め、かつて「女」を追っていた記者にたどり着く。

老舗出版社の社長令嬢、さる皇族の后候補となったこともある優しく、高潔な「聖母」の正体とは……。

一方、指導者を失ったシェルター内では、じわじわと不協和音が……。

疑念渦巻く女の園、傑作長編サスペンス。

【著者略歴】
篠田 節子(しのだ せつこ)
1955年東京都生まれ。90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。97年『ゴサインタン』で山本周五郎賞、『女たちのジハード』で直木賞、09年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、11年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞、15年『インドクリスタル』で中央公論文芸賞を受賞。著書に『夏の災厄』、『インコは戻ってきたか』、『夜のジンファンデル』『長女たち』など多数。


【著者紹介】
篠田節子 : 1955年東京都生まれ。90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。97年『ゴサインタン』で山本周五郎賞、『女たちのジハード』で直木賞、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、11年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞、15年『インドクリスタル』で中央公論文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • starbro さん

    篠田 節子は、新作中心に読んでいる作家です。500P超、面白く一気読みしました。聖母+社会弱者シェルター+アルコール依存症+後妻業+オカルト、万華鏡の様な骨太の作品ですが、最後にもう少しサプライズが欲しかったなあ。

  • パトラッシュ さん

    誰かを殺してなりすまそうと目論むなら、ターゲットは社会的立場や財産や縁戚知人のない人が好ましい。入れ替わりが簡単だし、戸籍を乗っ取っても疑われないから。しかし資産家の元お嬢様という著名人を狙った結果、周囲に気づかれぬよう必死に偽装工作を施さねばならなくなる。自分本来の姿を一切表に出せず他人になり切る生活を何年も続け、財産を奪って逃げられないのは拷問に等しい。男を食い物に生きてきた女は「こんなはずじゃ」と嘆きながら、そのまま自分を捨てた方が楽になってしまった。半田明美の一人称で展開したらもっと面白かったか。

  • utinopoti27 さん

    『彼女はなぜ、どのようにして聖母にすり替わったのか』焼け跡から見つかった焼死体は「聖母」のものではなかった・・。精神を病んだ女性たちを献身的に支える「聖母」・小野尚子になりすました女とはいったい何者なのか。次第に明らかになる驚愕の真実に凍り付く・・。稀代の毒婦・半田明美を通して、自己意識とは何か、人格とは、再構築される記憶とは等々、人の精神性の根源に鋭く迫るのが本書です。文学界の重鎮・篠田節子の圧倒的な筆力が紡ぎだすミステリは、読み手のアイデンティティーを根本から覆すほどの魔力に満ちていました。

  • いつでも母さん さん

    『聖母』(せんせい)と慕う「小野尚子」が入居者を庇い死んだ。女たちのシェルターで支柱となっていたその人は本当は誰?500頁強の長編、読み進めるほどに誰も信じられなくなる。支えを失ったシェルターは・・篠田作家巧いタイトルをつけたものだ。鏡に映ったのは私?その裏は?人は見えるモノだけを信じたいのだ。そこではそれでいいんだ。傷つき救いを求めて生きるには彼女の『存在』だけが真実だったのだ。ん〜ん、きっと私はこの本質を読み切れてはいないのだろうな・・疲れた読書になった。シェルターの存在が哀しい社会なのだなぁ。

  • Richard Thornburg さん

    感想:★★★★★  待ちに待った篠田節子センセの新刊です。  薬物依存症患者やDV被害者の女性たちの暮らす施設で発生した火災で「先生」こと小野尚子は入居者を救出して死亡。  ところが警察より「小野尚子」の遺体は別人のもので、しかも連続殺人容疑者であった「半田明美」のものではないかというところからストーリーは始まります。  「小野尚子」は私財を擲ってでも皆を救おうとする「聖女」のような存在であるのに対し、成り代わっていたとされる「半田明美」は稀代の悪女。 

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人物・団体紹介

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篠田節子

1955年、東京都八王子市生まれ。東京学芸大学卒業。90年『絹の変容』で第3回小説すばる新人賞を受賞。97年『ゴサインタン』で第10回山本周五郎賞、同年『女たちのジハード』で第117回直木賞、2009年『仮想儀礼』で第22回柴田錬三郎賞、11年『スターバト・マーテル』で第61回芸術選奨文部科学大臣賞

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