この血の流れ着くところ

滝田愛美

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784103505723
ISBN 10 : 4103505729
フォーマット
出版社
発行年月
2018年07月
日本
追加情報
:
272p;20

内容詳細

物心ついたとき、わたしはもう「幕屋」で暮らしていた。そこは、今でいう「シェアハウス」のような場所で、神様の話をする「先生」のもと、風俗と覚しき仕事をしている女の人や、行き場のない母子が共同生活を営んでいた。先生を崇拝していた母は、少ない稼ぎのほとんどを幕屋に入れ、「ほんまに立派な人なんやで」が口癖だったが、父親の記憶がないわたしは、大人の男性である「先生」と、どう接していいか分からずにいた。そんなある日、先生の小さな嘘を知ったことをきっかけに、わたしと先生は、誰にも言えない、「秘密の儀式」の共犯者となる。―あのことは、決して「なかったこと」になんかできない。貧困、いじめ、共同生活、シングルマザー、そして信仰。親が子の幸せを願うとは、いかなることか?親子とは、いったい何なのだろうか?

【著者紹介】
滝田愛美 : 1981年東京都生まれ。東京外国語大学外国語学部(朝鮮語)、東京大学文学部(宗教学)卒業。第13回「女による女のためのR‐18文学賞」読者賞を受賞し、2016年、『ただしくないひと、桜井さん』で単行本デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • おしゃべりメガネ さん

    『R18文学賞読者賞』を受賞した作家さん。R18関連ならではとまではいきませんが、なんとも言いがたいセクシャルな雰囲気が作品から漂ってきます。果たして本作は人間ドラマなのか、ちょっとしたサスペンスなのか、悩ましいトコでした。母と娘の確執、歪んだ愛情が全体を覆い、男性に対する厳しい目線も綴られています。ボリュームのわりにあまりすんなりと読み進めれなかったのは、終始ダークな雰囲気に包まれていたからかもしれません。読むタイミングが違っていたら、もう少し印象に残り、深く楽しめるコトができたかもしれず、残念です。

  • あも さん

    現実ってきっとそう。誰も決められたゴールに向って生きてはいないし、自分自身で決めたことも思いすらも変わる。本当にそうだったのか、記憶も変わっていくのか。それすら曖昧で。良い意味でも悪い意味でも創作臭さの感じられない小説を書く作家。正解なんてどこにもない。その時その時でままならない心と体に惑わされ、あちらこちらへ揺れ動いては、血を流し、また立ち上がる。どうしたって時間は過ぎて、暗い路地に急に光が射すこともある。堂々巡りの末にまた別の場所へ辿り着く。喜びも憤りも、正も負も、生きて感じるすべてが等価にいとしい。

  • fwhd8325 さん

    難しい作品でした。何だかざわざわしていました。私は、このざわざわ感が決して嫌いではありません。この作家さんもとても鋭い感性を持っていますね。その感性の方ありのような作品だと思います。頭で考えるな、感じろ!そういうことなんだと思います。

  • ネギっ子gen さん

    【支えて、くれはらへんやろか】本書を強く推薦したいが、読む人を選ぶ本なので……。前作『ただしくないひと、桜井さん』を読んだら、思わず著者の他作品も読んでみたくなった(といっても、この作家は寡作で、世に出ているのは2作だけのようですが)。題名・装幀が良く、間に挟まれる京都弁も感触が良いのに、冒頭からは絞めつけられるような記述が続いて、読み進めるのが辛かった……。「幕屋」という女性専用の民間のシェルターが話の中心になるが、モデルは「イエスの方舟」でしょうね。「宗教学科」卒の作者らしい作品とも言えようか……。⇒

  • うどん さん

    うーん?よく分からなかったです。

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人物・団体紹介

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滝田愛美

1981(昭和56)年東京都生れ。東京外国語大学外国語学部(朝鮮語)、東京大学文学部(宗教学)卒業。2014(平成26)年、「ただしくないひと、桜井さん」で女による女のためのR‐18文学賞読者賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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