あの日のオルガン 疎開保育園物語

久保つぎこ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784022515544
ISBN 10 : 4022515546
フォーマット
出版社
発行年月
2018年07月
日本
追加情報
:
293p;19

内容詳細

2019年1月に公開の映画『あの日のオルガン』の原作本。太平洋戦争末期、東京都品川区、京浜工業地帯のすぐそばにある戸越保育所では、日に日に空襲が激しくなり、園児たちは命の危険にさらされていた。そんな中、まだ20代の若い保育士たちが、これまで例のなかった未就学児の集団疎開を決意する。同じ東京の、愛育隣保館と合同で行われることになった集団疎開。国中が食糧難のなか、やっと見つかった受け入れ先は、埼玉県蓮田市の無人寺、妙楽寺だった。ここで、保育士11人、園児53人の「疎開保育園」がはじまった。さみしがる子供たちのケア、深刻な食糧不足、東京大空襲で孤児になってしまった園児。やがて空襲は、疎開保育園のある埼玉にも頻繁にやってくるようになり、「私たちのやっていることは、正しいのだろうか。戦争が、終わることはあるのだろうか……?」と、若い保育士たちは、迷いを持ち始める。これまで知られてこなかった「疎開保育園」という存在にスポットをあて、戦争が子供たちを巻き込んでいく様子を、関係者たちへの丹念な取材に基づいて克明に描くノンフィクション。

【著者紹介】
久保つぎこ : 1943年神奈川県葉山市生まれ。早稲田大学文学部教育学専攻、桐朋学園芸術短期大学演劇専攻を経て劇団民藝に入団、7年間を過ごす。その後、3人の子供を育てながら執筆活動に入る。65歳から2年半、都内の幼稚園の園長をつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • しいたけ さん

    学童疎開ならぬ「幼児疎開」。空襲に怯えながらの幼児を抱えた生活の大変さは、察するに余りある。それとて子どもを邪魔者として疎開させたわけではない。「ただ、生きていてほしいと思いました」との親の想い。実際空襲で「家族全滅」「父親以外全滅」となる子どもも出てくる。「放心したような暗い瞳の奥に、どんなとりかえしのつかない不幸が隠されているのだろう」。ギリギリの精神状態で子どもらと暮らす保母たちを襲う不安感。2歳の妹の手を引き人の死体を乗り越えたどり着いた子もいる。子どもらの命を守りきった若き保母たち、胸を張れ。

  • とよぽん さん

    「君たちは忘れない」が原題だったノンフィクション、それが映画化されるのに伴って、タイトルが「あの日のオルガン」と改められて復刊した。就学前の幼児を疎開させた話は初めて知った。当時の保母さんたちは、命懸けで子供を預かって育てていたことがよく分かる。何をするにも人力、徒歩で、体力と気力の限界に身を置く、そんな毎日だった。ただ、作品中にオルガンの場面がほとんど出てこないので、復刊のタイトルには違和感を覚えた。

  • ぬぬ さん

    戦時中に戦争から子どもたちを守るため、日本で初めて疎開保育園を作った保母さんたちと子どもたちの毎日を必死に生き抜いた記録。ノンフィクション作品。読むのが非常にしんどかったです…。

  • あーちょ さん

    壮絶。こんなに苦しい保育疎開があっただなんて。保母さんたちの苦労や工夫があまりに辛く必死なもので、同じ女性として心苦しかった。それと同時に、もう保育はいやだと思いながらも、子どもを生かすことや子どもの未来を、実の親のように考え守ろうとする姿は、凛としていて裏表もなく格好良かった。

  • Mana さん

    戦争中に行われた保育園の疎開。今度映画化されるということで、昔出版された「君たちは忘れない―疎開保育園物語」が復刊されたとのこと。当時の状況とか興味深い証言もあるけど、保母さんたち若い!まだ10代とか20代前半とか。この状況で本当に大変だったんだなというのが伝わってくる。疎開保育園も正直色々と限界で、もし戦争がもう一年続いてたら持たなかったかもしれないと思った。

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