夏目漱石を江戸から読む 付・正宗白鳥「夏目漱石論」 中公文庫

小谷野敦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784122065796
ISBN 10 : 4122065798
フォーマット
出版社
発行年月
2018年05月
日本
追加情報
:
336p;16

内容詳細

夏目漱石の作品を江戸の文学―読本、歌舞伎や人形浄瑠璃と、欧米文学との交点に生まれたものと捉え、比較文学の手法を用いてその関係性をひもとく。文庫化にあたり書き下ろしのコラムや、参考資料として正宗白鳥の『夏目漱石論』を付録として収載した。

目次 : 第1章 『坊つちやん』の系譜学―江戸っ子・公平・維新/ 第2章 「お家騒動もの」としての『虞美人草』/ 第3章 女性嫌悪のなかの「恋愛」―『三四郎』/ 第4章 「メタ=恋愛小説」としての『それから』/ 第5章 惚れる女、惚れられる男―『行人』/ 第6章 『こゝろ』は「同性愛小説」か?/ 第7章 幻の「内発性」―『明暗』

【著者紹介】
小谷野敦 : 1962年(昭和37)茨城県生まれ、埼玉県育ち。東京大学文学部英文科卒業、同大学院比較文学比較文化専攻博士課程修了、学術博士(比較文学)。大阪大学言語文化部助教授、国際日本文化研究センター客員助教授などを経て、文筆業。2002年、『聖母のいない国』でサントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • shinano さん

    ふむ。江戸文芸が漱石先生にしみこんでいるのがわかる著書ではある。やや、著者の文学文芸への持論確立のための漱石先生を“出汁”に筆致する面もみえるような気もしますが。 第五、六章は、著者らしい(著者の好きなメス入れ)だと思いました。過去にちょっとだけ著者の物を読んでまして。 特に 第六章は、読んでいくと、著者と上野千鶴子女史との論争が思い出される。男女恋愛を時代風潮からの観点の差とジェンダーの時代推移の認識論なのだが、ね。

  • Sosseki さん

    「江戸から」というより、「男と女」という観点から作品を論じているようで、期待外れだった。「三四郎」、「それから」は確かに、男女間の物語ではあるので、なるほどと思いながら読んだし、明暗の吉川夫人と津田ができていたというのは面白い説だったが。維新直前に生まれ、漢文学好きの漱石が英国留学を英文学学者となり、日本文学の作家になった。漱石の作品は他の明治の作家と異なり、文体を含め「時代」を超えて理解されるものが多い。江戸からの視点に期待したのだが…。

  • でろり〜ん さん

    江戸から、という部分がかなり薄いなあ、という感想でした。歯切れよく正直な文体で、資料に対する当たり方に信頼のおける、好きな方の著者ではありますが、擁護側に回っていた里見ク関連の本は良かった印象ですが、どっちつかずの感覚で、なぜ漱石をターゲットにしたんでしょうかね。とっても分かりやすく先人の文例をひいてきて、それでもっての結論が二段階か三段階跳んでいるような、ま、いつも通りの語り口ではありましたが。なぜ、小説のなかの人物に世間的な正当性を求めるんでしょうか。時代、ということでもなさそうに思いますけれどねえ。

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人物・団体紹介

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小谷野敦

1962年茨城県生まれ。東京大学文学部英文科卒、同大学院比較文学比較文化専攻博士課程修了、学術博士。大阪大学助教授、東大非常勤講師などを経て、作家、比較文学者。著書に『聖母のいない国』(河出文庫、サントリー学芸賞受賞)ほか多数。小説に『悲望』『童貞放浪記』(以上、幻冬舎文庫)、『母子寮前』(文藝春秋

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