ウロボロスの偽書 下 講談社文庫

竹本健治

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062938938
ISBN 10 : 4062938936
フォーマット
出版社
発行年月
2018年04月
日本
追加情報
:
496p;15

内容詳細

竹本が創作したはずの登場人物は現実世界に存在していた!竹本のファンを名乗る少女の正体は?綾辻たちの身辺に現れる黒ずくめの男は?もはや小説は作者の手を離れ、カオスの世界へと落ち込んでいく。そらに現実の竹本のまわりでも次々と事件が起き始めていた。そして妻が消え、また新たな殺人が…。

【著者紹介】
竹本健治 : 1954年兵庫県相生市生まれ。東洋大学文学部哲学科在学中にデビュー作『匣の中の失楽』を伝説の探偵小説誌「幻影城」に連載、’78年に幻影城より刊行される否や、「アンチミステリの傑作」とミステリファンから絶賛される。以来、ミステリ、SF、ホラーと幅広いジャンルの作品を発表。天才囲碁棋士・牧場智久が活躍するシリーズは、’80〜’81年刊行のゲーム3部作(『囲碁殺人事件』『将棋殺人事件』『トランプ殺人事件』)を皮切りに、『このミステリーがすごい!2017年版国内編』第1位に選ばれた『涙香迷宮』まで続く代表作となっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • HANA さん

    上巻に引き続いて、著者の日常、ミステリ小説、殺人鬼の手記が交互に描かれていくのだが、本巻においてはそれがより一層混迷の度を増していく。こういうのはお互いが絡み合って話が進展していく事が多いのだが、本書においてはそれぞれのパートで言ってる事が矛盾し、それでいて読者の立場からは真偽が断じ難いので、それも混迷の一因。ラストはこういう形でなければ収まりがつかないのはわかるけど、どうも座り心地が悪く感じた。あ、島田荘司や綾辻行人が出てきての洋館での推理合戦は面白かったです。実在するあの有名作家、殺されちゃったし…。

  • おうつき さん

    後半部分は頭がパンクしそうになってしまった。「読者への挑戦」ならぬ「読者への忠告状」が挟まれてからかさらに加速していく現実と虚構の交錯。一般的なミステリーにおける解決はもらたされず、読み終ってもモヤモヤとした感覚が残った。解説で触れられている通り、メフィスト賞でデビューした作家に多くみられるアンチミステリーにも受け継がれているのかな。「基礎論」に続きたいけど、どっと疲れてしまいそうなので少し間を開けてから読もうと思う。

  • マッピー さん

    上巻が面白かっただけに、広げた風呂敷をさらに広げたままで終わってしまったのが残念。作者がやりたかったのは、そんな、小説的整合ではないことはわかっているけれど。そして、どうしても納得のできない、恐喝のネタ。暴かれるといやだからといって、殺すことはない。一生恨むことはあっても。そして隠しおおせる謎でもない。今時、それはニュースにならないわけがない。ところが、最初の殺人の動機はいったいどこから湧いてきたのだろうなんて考えてみたら、実は最初の出来事は最後の告白とつながっているのか。つまりウロボロスの環ってこと?

  • 浮遊 さん

    真偽を定めるのは誰か。どこで線引きがされるのか。各々に真があり偽があり、人の数だけ真偽の判決は下る。多くの事象が重なり合い容量過多で枠が壊れた時点で、アイデンティティも同時に崩壊する。そもそも前提からしてこの作品世界は崩壊しているのだけど。なのに止められない。ページをめくる手が止まらない。分からなさが気持ちよさに変わり、ただの目撃者であることだけが自明となる。小説は終わらない。ウロボロスは止まらない。そこはそれ。これこそが正しく偽書である。

  • なべさん さん

    私が竹本さんとのであいは匣だったので、匣までは驚くことはなかったけど、匣より複雑化して何が何だか分からなくて読み終わってしまった。こういう現実にいる小説家の人たちが物語に入ることで、現実と虚構を混ぜ奇妙な感覚にさせる技は竹本さん独自の感性で、結構お気に入りです。私は。ただ、人には紹介出来ないなぁって思ったり。

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人物・団体紹介

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竹本健治

1954年、兵庫県生まれ。1977年、『匣の中の失楽』を探偵小説専門誌「幻影城」に連載開始。破格のデビューを飾る。2017年には『涙香迷宮』で第17回本格ミステリ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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