庄野潤三ノート 講談社文芸文庫

阪田寛夫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062903783
ISBN 10 : 4062903784
フォーマット
出版社
発行年月
2018年05月
日本
追加情報
:
320p;16

内容詳細

文学はすべて人間記録と説く庄野潤三―簡単には内奥に迫ることのできない作品世界に真正面から向き合い、精読を繰り返すこと。愚直にも見える営みが掘り出したものは、このうえなく深く大きい。丁寧な読解と長年の交流を基に、取材をも重ねて到達しえた作家論の真髄。

目次 : 習作の時代/ 愛撫/ プールサイド小景/ ザボンの花/ バングローバーの旅/ 旅人の喜び/ ガンビア滞在記/ 静物/ 浮き燈台/ 道/ 鳥/ 夕べの雲/ 丘の明り/ 流れ藻/ 雉子のの羽/ 前途/ 紺野機業場/ 小えびの群れ/ 屋根/ 絵合せ/ 明夫と良二/ 野鴨/ 随筆集/ 一枚のレコード(庄野潤三)

【著者紹介】
阪田寛夫 : 1925・10・18〜2005・3・22。詩人、小説家。大阪市生まれ。両親は熱心なクリスチャンでかつ音楽好き。大中寅二(叔父)、大中恩(従兄)等、音楽を身近に育つ。1950年、友人の三浦朱門等と同人誌「新思潮」を立ち上げ習作を始める。東京大学国史学科卒業。朝日放送に入社、上司の庄野潤三に影響を受ける。63年に退社後は童謡の作詞、放送台本、ミュージカル制作で数々の賞を受賞。小説では、75年、「土の器」で芥川賞、87年、「海道東征」で川端康成文学賞を受賞。89年、日本芸術院恩賜賞を受ける。評伝文学、児童文学にも大きな業績を残した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Inzaghico さん

    放送会社に勤務しているときでも、庄野は堂々と「作家」と名乗っていた。阪田は、「庄野さんにとっては作家であることが、自分の本質にかかわる唯一の方法だったのだ」と分析している。身過ぎ世過ぎと本質の違い、ということだろう。背筋が伸びる。 大事件が起こる小説も面白いけれど、平々凡々とした営みに生まれるささやかな幸せを描いた小説はしみじみと味わい深い。ぞわりとした凄みのある初期の作品群も読もうと思う。

  • yoyogi kazuo さん

    庄野潤三と個人的な付き合いのある作家・評論家による作家論・作品論。昭和49年(作家54歳)ころまでを対象にしている。もともと小説は好きではなく、チャールズ・ラムの随筆のような文章を好んでいた作家が、伊藤静雄、佐藤春夫らの影響を受けて独自のスタイルを確立するまでの軌跡が描かれる。「愛撫」「舞踏」「プールサイド小景」を経て「ガンビア滞在記」から「静物」に至り、「夕べの雲」で完成された世界に行きつくまでの過程が丁寧に論じられている。

  • はるたろうQQ さん

    晩年の作品を待ちわびて愛読し、遡って庄野潤三を読んだので、初期の「プールサイド小景」等には戸惑った。同じく日常生活を描くが、初期はその底にある不幸や不安が主題で、晩年は静謐な日常生活のみを描きその底にあるはずの死への不安を描かない。この点で本書は晩年の作品群が出る前に書かれたものだが、「紺野機業場」を一つの転機としているのが参考になる。また「前途」も読む必要がある様に感じた。なお、あとがきで「ザボンの花」が好きだった著者の母が死んで分かったことがあるとある。著者の「土の器」を再読した方が良いかもしれない。

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人物・団体紹介

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阪田寛夫

1925年大阪生まれ。詩人、小説家、児童文学作家。東京大学文学部卒業。75年『土の器』で芥川賞、84年『わが小林一三』で毎日出版文化賞、87年『海道東征』で川端康成文学賞、89年恩賜賞・日本芸術院賞を受賞。童謡、児童文学の分野でも「サッちゃん」『トラジイちゃんの冒険』など多くの名作を発表した。200

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