モンテレッジォ小さな村の旅する本屋の物語

内田洋子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784908925290
ISBN 10 : 4908925291
フォーマット
出版社
発行年月
2018年04月
日本
追加情報
:
346p;20

内容詳細

イタリア、トスカーナの山深い村から、本を担いで旅に出た人たちがいた。ダンテ、活版印刷、禁断の書、ヘミングウェイ。本と本屋の原点がそこにある。

目次 : それはヴェネツィアの古書店から始まった/ 海の神、山の神/ ここはいったいどこなのだ/ 石の声/ 貧しさのおかげ/ 行け、我が想いへ/ 中世は輝いていたのか!/ ゆっくり急げ/ 夏のない年/ ナポレオンと密売人/ 新世界に旧世界を伝えて/ ヴェネツィアの行商人たち/ 五人組が時代を開く/ 町と本と露天商賞と/ ページに挟まれた物語/ 窓の向こうに

【著者紹介】
内田洋子 : 1959年神戸市生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒業。通信社ウーノ・アソシエイツ代表。2011年『ジーノの家イタリア10景』(文藝春秋)で日本エッセイスト・クラブ賞、講談社エッセイ賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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旅・本・イタリアのどれかが好きならきっと...

投稿日:2021/03/19 (金)

旅・本・イタリアのどれかが好きならきっと気に入ると思います。私は全部が好きなので、ドストライクでした。ベネツィアのいい感じの書店のルーツであるという、本の行商を生業にしてた山間の小さな村モンテレッジォを探っていくエッセイ。ほんとにノンフィクションなの?と読みながら何回も思うくらい、フィクションみたいな物語がつまってました。産業のない貧しい小さな村の忍耐強い人たちが世界を変える一翼を担っていたのかもしれない、というのはロマンです。今は海外旅行に行けないご時世だけど、この本を読んでると理想の旅をしている気分になれます。

若竹 さん | 不明 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 鉄之助 さん

    イタリアの山奥にある人口32人の小さな村。100年以上前、籠いっぱいの本を担いで、ここからヨーロッパ各地へ行商に歩いた人々の末裔を訪ねて記録した渾身のノンフィクションだ。「人知れぬ山奥に、本を愛し、本を届けることに命を懸けた人たちがいた」。この人たちのおかげで、今に残る「書店がヨーロッパ各地に生まれ、読むということが広まった」と、著者は言う。モンテレッジォは今は片田舎だが、イギリスのカンタベリーからローマまで、1600キロの巡礼道のすぐそばにあった。これは「本と祈りと聖なる道」の物語だった!

  • KAZOO さん

    著者はイタリア語が堪能でミラノに住んでいたのがヴェニスに移り住んでそこにある古本屋からこの小さな村を知ることになります。なぜこの小さな村に本の行商人が増えたのかをその歴史とともに地理的な要素を含めて紹介してくれています。日本で言うと冨山の薬売りと同じなのでしょうね。その需要があるからこそこのような商売がなりたるのでしょう。カラフルなイタリアの写真とともに本が好きな人にはたまらない本だという気がしました。

  • ちゃちゃ さん

    北イタリアの山奥に、本の行商で生計を立てた人々がいた。なぜ、貧しく小さな村に住む村人たちは本を売り歩いたのだろう。著者の疑問や好奇心は私のそれと重なり合い、いつしか著者とともに旅しているかのような錯覚を覚えた。知的探究心に富んだ軽快な筆致、歴史の重みを感じさせる美しいイタリアの写真。ヴェネツィアの古書店に端を発した旅は、歴史を遡り、町から町へ人から人へと繋がっていった。貧しさ故に村を出て、時には命を賭けて本を売り歩く。貧しさが生んだ豊かさ。本を愛し故郷を愛する人たちの心意気に胸が熱くなった読書の旅だった。

  • trazom さん

    こういう本が好きだ。内容も、装丁も、多く挿入された写真もとても美しい。「売れる本というのは、ページに触れる時の指先の感触や文字組み、インクの色、表紙の装丁の趣味といった要素が安定しているものです」という言葉を読んで、「そのとおり」と思わず膝を打つ。ヴェネチアの書店での会話をきっかけにして、見事な「本」の糸が紡がれる。内田さんの行動力と味わいのある文章、そして、美しい写真に見とれたとても楽しい読書の時間だった。内田さんの好奇心に親切に応じてくるイタリア人の人柄にも、心和まされる。本好きにはたまらない一冊だ。

  • tetsubun1000mg さん

    著者のエッセイ集で、この村のエピソードは記憶が有りました。 心に残る話でしたので、タイトルを見たとき「あの村の物語」にピンときました。 昔住んでいた人や、現在の住民に話を聞かせてもらって、本の行商で生計を立てる貧しい村の歴史をたどっていく物語です。 歴史や昔の風景をたどっていますが、心に残るのはベネチアの古書店主の何気ない一言が、本当に本が好きな筆者の胸を打ち村をほんとに訪ねたことです。 村の出身者は、訪れてくれたことに心から歓迎し、村の人々も親や祖父母の話をしたくて仕方がない様子がよく伝わります。

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内田洋子

1959年神戸市生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒業。通信社ウーノアソシエイツ代表。2011年『ジーノの家 イタリア10景』で「日本エッセイスト・クラブ賞」「講談社エッセイ賞」を受賞。2019年「ウンベルト・アニエッリ記念最優秀ジャーナリスト賞」、2020年「金の籠賞」受賞(本データはこの書籍が

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