老いぼれ記者魂 青山学院春木教授事件四十五年目の結末

早瀬圭一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784864881418
ISBN 10 : 4864881413
フォーマット
出版社
発行年月
2018年02月
日本
追加情報
:
273p;20

内容詳細

女子学生はなぜ「強姦」を訴えたのか。派閥争いや「地上げの帝王」が絡み、地位も名誉も信用も家庭も失った男は、死ぬまで「冤罪」を晴らそうとした。有罪か無実か。その解答に執念を燃やしつづけた、大宅壮一ノンフィクション賞受賞作家の渾身の書き下ろし。

目次 : 第1章 発火(繰り返される内紛/ 年間百人以上の情実入学 ほか)/ 第2章 波紋(証拠物件/ 告訴 ほか)/ 第3章 証言(保釈と手記/ A・T子に対する検察官の訊問 ほか)/ 第4章 展開(社会派作家・石川達三/ 「裁判官全員一致」 ほか)/ 第5章 時間(地上げの帝王/ 愛人と豪邸と銃弾 ほか)

【著者紹介】
早瀬圭一 : 昭和36年(1961)、毎日新聞社入社。名古屋、大阪、東京社会部を経て編集局編集委員。平成5年(1993)、退職。以後、愛知みずほ大学、龍谷大学、東洋英和女学院大学・大学院教授、北陸学院大学副学長など。毎日新聞社客員編集委員、東洋英和女学院大学名誉教授。昭和57年(1982)、『長い命のために』(新潮社)で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • trazom さん

    1973年、青山学院の教授が研究室で教え子を強姦したとされる春木教授事件。裁判で懲役三年の実刑が確定するのだが、毎日新聞記者である著者は、丹念な取材を通じて、検察による事実認定の杜撰さを明らかにするとともに、青山学院内部の権力抗争や不動産業者の暗躍などの背景をも抉り出し、事件への新たな視界を提示する。しかし、春木教授は名誉が回復されることなく死去し、冤罪を示唆する著者の読み解きも一つの仮説のままで終わる。「だとしたら、このルポは一体何なのか」…それを一言で言い表したのが「記者魂」というタイトルなんだろう。

  • キムチ27 さん

    この事件はよく覚えている・・といっても同時期起こった立教大教授事件と被って濃厚度がアップしたせいかもしれない。老いぼれ記者というにはまだまだという年齢の筆者。しかし、この作品を上梓した思いは記者魂の遺書代わりの怨念が入っているのだろう。ラストで敬愛する毎日の先輩に留守電を入れるくだりは圧巻。事件主役の教授はアパートの自室でひっそり消え、その先輩は放浪の旅に出て行方知れず。が、事件の「被害者」女性は晩年に有っても呵々大笑的状況。世の中、理不尽の塊という感慨を持った。

  • fwhd8325 さん

    この事件、全く記憶がありませんが、植草一秀さんの事件を思い出しました。人を社会から葬ってしまうなんて、案外簡単なようにも思います。そもそも下心あればという点で見れば、仮に合意だとしても、アウトでしょう。高い授業料となりますね。それよりもこの事件、最上恒産や川添象郎が登場する下り、この世界が面白い。結果的に、事件を暴いたとは言い切れないまでも、著者渾身の作品ということは間違いないと思います。

  • おかむら さん

    45年前教授が教え子をレイプしたという事件、全然記憶にないんだけど。追いかける記者の執念。事件の背後に絡む有象無象が面白いんだけども。そして教授ははめられた感はあるってのはわかるんだけど、でもレイプじゃなくて合意だとはいっても不倫(ってか浮気?)な点でダメじゃん。教授本人より奥さんや子供さんが可哀想だわー。関連本で林真理子の「アッコちゃんの時代」ってのが読みたくなりました!

  • チェアー さん

    なんの欲得もなくただ真実を知りたい。これがジャーナリズム、いや「記者魂」の核心だ。最後は自分でもなぜこの事件にこだわり、掘り返して続けているのかわからなくなっていたかもしれない。しかし、感じるのは記者の矜持だ。真実を渇望する心、正しきことが行われていないことへの義憤。それを忘れていないか、と厳しく問われているように感じた。

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人物・団体紹介

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早瀬圭一

1937年12月、大阪府生まれ。61年、毎日新聞社入社。名古屋、大阪、東京社会部を経て編集局編集委員。退職後は東洋英和女学院大学・大学院教授、北陸学院大学副学長などを歴任。東洋英和女学院大学名誉教授、ノンフィクション作家。82年『長い命のために』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍

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