竹林精舎

玄侑宗久

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784022515131
ISBN 10 : 4022515139
フォーマット
出版社
発行年月
2018年01月
日本
追加情報
:
312p;20

内容詳細

恋の悩みを抱えたまま、被災地の寺に入った新米僧侶の懊悩と逡巡。ブッダの弟子になった気弱で明るい青年は、仲間と共にフクシマでどう生きるのか。福島県に住む僧侶作家が7年を経て放つ書き下ろし長篇。

【著者紹介】
玄侑宗久 : 1956年福島県三春町生まれ。慶應義塾大学中国文学科卒業。さまざまな仕事を体験後、京都天龍寺専門道場に入門。現在は臨済宗妙心寺派福聚寺住職。2001年『中陰の花』で芥川賞。2014年、震災に見舞われた人びとの姿と心情を描いた『光の山』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。2007年、柳澤桂子氏との往復書簡「般若心経 いのちの対話」で文藝春秋読者賞、2012年仏教伝道文化賞、第一回沼田奨励賞受賞。京都・花園大学文学部仏教学科および新潟薬科大学応用生命科学部の客員教授。元東日本大震災復興構想会議委員、原発事故後の福島県内の子ども・若者を支援する「たまきはる福島基金」理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • どぶねずみ さん

    道尾秀介さんの『ソロモンの犬』の続編だとは知らなかった。これは出家したばかりの僧侶のラブストーリーでもあり、出家したことによって心を浄化していくところが、とても私自身の心も「無」にして洗われていった。主人公の僧侶だけでなく、関わる者全員が浄化されていくようなシットリしたラブストーリーだった。仏教用語も度々登場して調べながら読んだが、なかなか面白かった。『ソロモンの犬』は未読なので、こちらも読んでみよう。

  • マリリン さん

    「意味のある偶然」という言葉が沁みる。福島第一原発事故での汚染、修行・戒名・檀家・お寺の話など僧侶である著者ならではの視点で書かれた内容はとても興味深かった。様々な葛藤を経て、避難する住民も多い中、僧職を志し福島の竹林に囲まれた古寺の住職になったのは、意味ある偶然だったのかもしれない。読み進める程に心が静寂の世界に包まれる心地よさ。戒名を考える経緯が深い。お寺の存在は心の拠り所でもあるのだろうかとふと思う。娘の戒名を頂いた時の事を思い出し当時の方丈さんを想うと感謝の一言に尽きる。

  • ちょき さん

    現職の臨済宗僧侶によるラブストーリー。両親を東日本大震災で亡くした主人公は、とある僧侶との出会いから仏門に入る事になる。修行を経て福島の汚染地域にあるお寺に住む事になる。大学時代から想いを寄せる千香に連絡したところから運命が始まる。静謐な流れで人の仕草を表現するのが上手な作家さんだと思った。仏門と恋心、トラウマと心理、放射線線量に関する一般的な見方と学術的なリテラシーなど様々な要素が見事に融合し、完成度の高い小説を成している。私も妻ともう一度恋から始めたくなった。

  • みねたか@ さん

    青春時代を共に過ごした二人の若者が、それぞれの苦しい経験を経て僧侶となって再会する。僧侶になっても人生の悩みがなくなるわけじゃない。独特な経済問題,檀家という濃い関係を背景とした人との関わり方,そして家庭のあり方。それでも,その時々の問題にしっかり向き合いながら,自分のあり方を模索し人として日々成長していく彼ら。そんな姿から清々しさを感じるとともに、年齢を経た自らを省みて身が引き締まる思い。そして、舞台となる福島。被災地で生きていく中での様々思いや葛藤を改めて教えてくれる。

  • yumiha さん

    あれっ⁉犬のオービー?マンマ・マミーア?って、『ソロモンの犬』(道尾秀介)やんと思ったら、やはり後日談という設定だった。海辺の町へ自転車便で駆け降りる秋内の姿が脳内によぎる。その秋内が僧侶となり、福島県の竹林寺に住み始める日々が描かれる。否が応でも放射能汚染と付き合わねばならないのが福島県の方々。ときに不安ときに安全と行き来しながら揺れ動く心情を登場人物たちが次々と語る。住み続けることの大変さは、関西在住の私には思いもよらないことだった。それでも、ラストの『消災呪』を唱える場面に笑わせてもらった。

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人物・団体紹介

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玄侑宗久

1956年、福島県三春町生まれ。安積高校卒業後、慶應義塾大学中国文学科卒業。さまざまな仕事を経て、京都天龍寺専門道場に入門。2001年『文學界』掲載の「中陰の花」で第125回芥川賞を受賞。2014年『光の山』にて平成25年度(第64回)芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。ほかに仏教や禅にまつわるエッセイや

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