卑怯者の流儀 徳間文庫

深町秋生

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784198943042
ISBN 10 : 4198943044
フォーマット
出版社
発行年月
2018年01月
日本
追加情報
:
328p;15

内容詳細

警視庁組対四課の米沢英利に「女を捜して欲しい」とヤクザが頼み込んできた。米沢は受け取った札束をポケットに入れ、夜の街へと足を運ぶ。“悪い”捜査官のもとに飛び込んでくる数々の“黒い”依頼。解決のためには、組長を脅し、ソープ・キャバクラに足繁く通い、チンピラを失神させ、時に仲間である警察官への暴力も厭わない。悪と正義の狭間でたったひとりの捜査がはじまる!

【著者紹介】
深町秋生 : 1975年山形県生まれ。2004年『果てしなき渇き』で第3回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞してデビュー。2011年『アウトバーン 組織犯罪対策課八神瑛子』が累計40万部を超え大ブレイク。2014年には『果てしなき渇き』が映画化された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • しんたろー さん

    悪徳刑事の連作短編…暴力団担当係の米沢は50代の冴えない男で、大女の上司・芳子警視の暴力に怯えながら、風俗業者に賄賂をせびり、証拠品のエロDVDをコピーする情けない日々。疚しい行動が多いので人事監察官・京香にも睨まれているが、鑑識官・岡野や後輩・永岡を利用し小銭を稼いで、キャバクラやソープで遊ぶダメな男…この設定が同世代でエリートじゃない我が身には親近感が湧いて、気付いたら無条件で応援していた。各話に笑いと人情が程好く盛り込まれた深町さんらしいハードボイルド風味で、シリーズにして欲しい拾い物の一作だった。

  • chiru さん

    悪徳刑事が主人公なのに、なぜこんなにおもしろいんだろう!! 中毒性ありのノワールもの。続きが気になってやめられない危険な本です。米沢は汚職にまみれた刑事。金を積まれれば平気で倫理に反するし、同僚を金で飼いならす。でも“毒をもって毒を制す”生き方に一本筋が通っていて憎めない。“正しさ”だけでは立ち直れない人に、米沢みたいな刑事は必要なのかもしれないな。他のキャラもすごく好き!! 米沢に技をキメる上司の芳子や、腹を探る監察官とのかけあいがすごく楽しい!! 人間の魅力って『欠陥』にこそあるのかも♪ ★5

  • タイ子 さん

    アンソロジーに惹かれて読んでみた。警視庁組対の米沢刑事の悪徳ぶりがハンパない。ヤクザから金は受け取る、押収した裏DVDを隠匿し、極道経営の風俗店にも出入りする。なので、敵も多い。外にも内にも。だが、彼には正義がある。その正義のため深みにハマり、あの世への道も何度か渡り損ねる。6つの短編集でどれもどんでん返しが面白い。2人の女性が登場するも、1人は後輩で上司の巨漢のボス。1人はゴーストと呼ばれる監察官。2人のキャラが異常すぎて、米沢もお手上げの女性たち。最終章で米沢が変貌した理由が判明する。愛とは…偉大だ。

  • ねりわさび さん

    カネと事件解決のためなら卑怯な捜査も辞さない刑事を主人公にしたピカレスク短編連作小説。わりと下卑た捜査が展開される中、コミカルな上司やペーソスに満ちた脇役がバランス良く現れ物語が進行するので読みやすい。面白かったですね。

  • アッシュ姉 さん

    深町さん13冊目。これまた面白かった。警視庁組対四課の米沢のもとには数々の黒い依頼が舞い込む。解決のためなら、組長を脅し、チンピラを失神させ、仲間への暴力も厭わない。ここまではいつもの深町さんだけど、主人公がガタのきたオッサンでソープやキャバクラに目がなく、関取の異名を持つ元部下の女上司に頭が上がらず、女監察官から目をつけられ逃げるのに必死という、何とも残念で憎めないキャラ。深町流悪徳刑事人情派で、コミカルでユーモアのある新鮮な面白さだった。短編だが時系列の連作となっており、読むほどに楽しめるのも◎。

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人物・団体紹介

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深町秋生

1975年、山形県生まれ。2004年、「果てしなき渇き」で第三回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、翌年デビュー。同作は映画化された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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