ヴィクトル・デ・サーバタ/DG&デッカ録音集(4CD)
1967年12月11日にヴィクトル・デ・サーバタが75歳で亡くなった時、20世紀の偉大な指揮者を失った音楽界は深い悲しみに包まれました。サーバタはただ指揮者として優れていただけでなく、多様な音楽的才能に溢れていたことでも高い評価を得ていました。すべての楽器に精通し、驚くほどの記憶力を持ち、イタリアを代表する指揮者トスカニーニに擁護された作曲家でもありました。生涯を通じて、彼は毎朝ピアノでラヴェルの「スカルボ」を弾き、ヴァイオリンで「ツィガーヌ」を弾くのを日課としていました。また、全てのコンサートホールにおける音響の違いにも細やかに気を配り、指揮台でアシスタントに指揮を振らせて、自らはホールの中を歩き回ってアコースティックを確認するというダブルチェックを行っていたそうです。
没後50年を迎え、1939年から1946年にロンドン、ベルリン、ローマで行われたサーバタのDGとデッカへの録音遺産がCD4枚にまとめられここに登場しました。ヴェルディの『アイーダ』の前奏曲、レスピーギの『ローマの祭り』、モーツァルトの『レクィエム』がDG初CD化となります。
40ページのハードカヴァーブックにはサーバタの息子と娘への新たなインタビューやオリジナルジャケットの写真などが掲載されています。(輸入元情報)
【収録情報】
Disc1
1. ブラームス:交響曲第4番ホ短調 Op.98
2. R.シュトラウス:交響詩『死と浄化(変容)』 Op.24
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
Disc2
1. シベリウス:交響詩『エン・サガ』 Op.9
2. ヴェルディ:歌劇『アイーダ』より前奏曲*
3. ワーグナー:『トリスタンとイゾルデ』より第1幕への前奏曲と「愛の死」
4. コダーイ:ガランタ舞曲
5. レスピーギ:交響詩『ローマの祭り』*
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(1)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(2-5)
Disc3
1. モーツァルト:レクィエム K.626*
ピア・タッシナーリ(ソプラノ)
エベ・スティニャーニ(メゾ・ソプラノ)
フェルッチョ・タリアヴィーニ(テノール)
イタロ・ターヨ(バス)
ローマRAI管弦楽団&合唱団
Disc4
1. ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調 Op.55『英雄』
2. ベルリオーズ:序曲『ローマの謝肉祭』 Op.9
3. シベリウス:悲しきワルツ Op.44-1
4. ワーグナー:ワルキューレの騎行
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
ヴィクトル・デ・サーバタ(指揮)
モノラル録音:
1939年、ベルリン(Disc1、Disc2/2-5)
1946年、ロンドン(Disc2/1、Disc4)
1941年、ローマ(Disc3)
*DG初CD化