トッド・マガウアン

人物・団体ページへ

クリストファー・ノーランの嘘 思想で読む映画論

トッド・マガウアン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784845916221
ISBN 10 : 4845916223
フォーマット
発行年月
2017年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
517p;20

内容詳細

『フォロウィング』から『インターステラー』まで、作品内で巧みに仕組まれた観客を欺く構造を、ヘーゲル哲学やラカン派精神分析で徹底的に読み解く。

目次 : イントロダクション―嘘の倫理学/ 真実という罠―『フォロウィング』と完璧な身代わり/ 『メメント』と知ろうとしない欲望/ 汚れた警官―『インソムニア』と犯罪捜査の技法/ 凡庸なスーパーヒーロー―『バットマンビギンズ』の政治化されたリアリズム/ 『プレステージ』における創造の暴力/ 真のヒーローの外観―『ダークナイト』の必要な闇/ 『インセプション』における現実放棄の要請/ 結び 結果なき嘘/ 『ダークナイトライジング』―闇の騎士は本当に立ち上がったのか?/ 反重力―『インターステラー』とフィクションによる場所からの離脱

【著者紹介】
トッド・マガウアン : バーモント大学准教授(The fictional Christopher Nolan執筆当時)。文理学部英文学科フィルム&テレビジョン・スタディーズ課程で映画と文化理論を教える

井原慶一郎 : 鹿児島大学教授。専門は英文学、表象文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 踊る猫 さん

    ラカンやヘーゲル、ジジェクにカント……難解な哲学に触れられるなかなか手強い本。だが興味深く読める。結局のところは人は嘘/フィクションを通してこそ真実に至るということなのかなと思ったのだけれど、その辺り分かったような分からないような……ただ、ひとつだけ言えるのは、本書を読めば必ずクリストファー・ノーランの映画を観たくさせられるということだ。決して独善的な屁理屈に酔った書物なんかではない。さほど傑作だとは思えなかった『インターステラー』も本書を読み終えたあと再鑑賞したくなってしまった。翻訳者の工夫も高水準だな

  • 梟をめぐる読書 さん

    近年の大作における「本物志向」とは裏腹に、ノーラン映画の核心には必ず「嘘」がある。その可能性からノーランの全作品を論じた一冊。言われてみればなるほど、尾行者の主人公が逆に欺かれるデビュー作『フォロウイング』から友人の名誉を守るためバットマンが自ら殺人者の汚名を着た『ダークナイト』まで、「嘘」はノーランにとっての非常な関心事であり続けたのだ(ただし『プレステージ』を完成させて以降は???)。ヘーゲルやカント、ラカンといった思想家たちの言説が引かれるため手強さはあるが、充実した読書体験になることは間違いない。

  • ルンブマ さん

    一般的には、「真実」と「フィクション」を分離し、真実の方を、フィクションによって汚される以前の原初の状態として見る。しかしながらノーランの映画においては、真実を発見するために、"あえて"フィクションに従う。言い換えればノーランは、ジャック・ラカンの「騙されない人はさまよう」という格言に従っているという。騙されない人がさまようのは、全ての真実の起源がフィクションにあることに気づかず、遠回りをすることなく直接真実に到達できると考えているからである。ラカンが述べるように、「騙されない人は二度間違える」。

  • キムキム さん

    常々、ノーラン映画の主人公は魅力的だなと思って見ていた。「夢から覚めることが、真実の発見ではなく、真実からの逃避となることを示している。」まさに、『インセプション』は夢の世界と現実の区別を強調することでこちらを惑わせてきた。『インセプション』のコブも『メメント』のレナードも、共通で言えるあの魅力さこそも、ノーランが作る映画という大きな構造を支えるトリックなようなもので、人間不信(いい意味で)になりそう。(哲学と絡めるととても難解だったので、もう少し簡単な書が出ないかな…)

  • ゐづみ さん

    クリストファー・ノーランの批評本だと喜び勇んで買ったが、これがなかなかの曲者。訳者も述べている通り、一般的な読者が求めるようなモノグラフではなく、間口はあまり広くない。枝葉の部分で興味深く読めるところは多々あったが結局エッセンスの所は分からず仕舞いといった感じ。哲学や精神分析学への言及が多く、その辺りの知識を抜きに読み下すのは困難だと言える。もう少し柔らかめのモノグラフをお願いします。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

トッド・マガウアン

バーモント大学准教授(The fictional Christopher Nolan執筆当時)。文理学部英文学科フィルム&テレビジョン・スタディーズ課程で映画と文化理論を教える

プロフィール詳細へ

アート・エンタメ に関連する商品情報

おすすめの商品