怪談生活 江戸から現代まで、日常に潜む暗い影

高原英理

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784845629954
ISBN 10 : 484562995X
フォーマット
出版社
発行年月
2017年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
304p;19

内容詳細

怪談は、夜の学校や墓地だけのものじゃない。夕食時や散歩道、そういう何気ない瞬間、私たちが生活している空間すべてに潜んでいる―。『ゴシックハート』『不機嫌な姫とブルックナー団』の著者による、江戸時代から現代までの怪談・奇談集。時代を超えて語り継がれる、怪談随筆の新定番。

目次 : 記憶異変(ゐる話/ 逃げるか行くか行くまいか/ 変化数々/ 蛇の道 ほか)/ 江戸怪談実話の迷い道(実話にありては作為推測を排すべし/ 現代にあるゆえ見出すべき興あり/ 過去の文脈を知るやよし、知らぬもまたよし/ 衆道に執念ありて異物にも遭う ほか)

【著者紹介】
高原英理 : 1959年、三重県生まれ。小説家、文芸評論家。立教大学文学部卒業。東京工業大学大学院博士課程修了(価値システム専攻)。1985年、小説「少女のための鏖殺作法」で幻想文学新人賞受賞。1996年、三島由紀夫と江戸川乱歩を論じた評論「語りの事故現場」で群像新人賞評論部門優秀作を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 夜間飛行 さん

    昭和という時代は感情のやり取りが放恣というか直截というか、本書前半はそんな雰囲気に浸る事ができた。弟が顔を上げて「あ」と言ったというだけの話…家族が炬燵を囲んでいる際に弟が何かに気づき、それをまた兄だけが察する状況の気持悪さ。これは限りなく空気に近い怪談だが、そんな中に身の毛のよだつ話も混じっている。何となく濃淡が杉浦日向子の百物語に通じるような。後半の江戸怪談も、小さな違和感の幽けき話を集めた中に突如として火車、動物の変化、鬼女、屍喰ひ、人面瘡などナマの化け物の話がふっと混じる所に、独特の滋味があった。

  • HANA さん

    怪談について語った随筆集。「記憶異変」と「江戸怪談実話の迷い道」の二編から収録されていて、後者は江戸期の怪談の紹介、前者はそれプラス現代の怪談となっている。前者も昨今の実話怪談に良くある凄惨な内容は少なく、どちらかというと火の玉とか奇譚に近いようなものが多かった。江戸時代の会談は言うに及ばず。蝦蟇の頭の上で釣りをした話や古い墓が磨かれていた話、天狗の話等は怪談にも関わらず読みながら駘蕩とした気分に浸れる。何より良いのは作者の怪談を語る筆が如何にも楽しげで、やっぱり怪談はいいものだと再確認できる事だった。

  • たいぱぱ さん

    前半は著者の体験、収集した怪異譚・不思議な話。後半は江戸時代の怪談・不思議な話に解説を加えた2部構成。身の毛のよだつ話ではなく、どちらかと言えば民話的な話が多い。ずっと読んでると飽きてくるので、少しずつ読むのがお薦め。著者の親族の不思議話が、何編か出て来ましたが、著者の出身は僕の住んでる三重県。おいおい、そんなたくさん怪異のある地域って何処だよ!と気になる。

  • qoop さん

    自身の見聞きした不思議な話からその類話へ、時代を超えて広がる連想の糸をそのまま筆にしたような前半。気随に江戸怪談を繙く後半もまた、尽きず湧いてくる趣で。衒いなく自然に思いそのまま綴ったようなスタイルに、著者の中で怪談の占める比重の大きさと、挿話のセレクトから見て取れる強い志向が〈生活〉へのこだわりを感じさせる。怪談を通じて趣味と生活が近似したディレッタントなあり様を伝える随筆だった。

  • MASA123 さん

    夏の夜は部屋を暗くして怪談を読もう。 短い怪談話がえんえんと続く、メインは作者が集めた江戸時代の怪談話だが、古い民話や伝承、作者が幼い時に祖父母に聞いた話、作者の友人から聞いた話、作者自身の体験談、など、順不同に、次から次へ飛び出す。 怖い話を語りつづける「百物語」のような雰囲気でもある。 どの話も、なーーんだ程度でそれほど怖い話でないのでほっと安堵するけど、お正月の「坊主めくり」ぐらいの割合でちょっと、ぞぞぞぞーとする話もある。わたしは、○○ページの話が怖かったです。あなたのこわい話はどれかな?

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