岡倉天心茶の本 NHK「100分de名著」ブックス

大久保喬樹

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784140817087
ISBN 10 : 4140817089
フォーマット
出版社
発行年月
2016年10月
日本
追加情報
:
147p;19

内容詳細

近代化・西欧化路線が主流であった明治期の日本。そのただ中にアメリカで出版された『茶の本』は、東洋の伝統的な精神文化の奥義を説き、自然との共生を謳う、未来を見据えた先見の書であった。小さきものの中に偉大なものが宿り、日常の中に深遠な世界がある―。岡倉天心没後一〇〇年が経過し、近代化の限界に直面するいま、私たちの進むべき道について考える。

目次 : 第1章 茶碗に満ちる人の心(茶を通して東洋文明の意義を語る/ 交響曲のように共鳴する語り ほか)/ 第2章 源泉としての老荘と禅(茶の好みにあらわれる時代精神/ 茶道は日本で完成された ほか)/ 第3章 琴には琴の歌を歌わせよ(茶室にあらわれる禅の思想/ 茶室の装飾原理 ほか)/ 第4章 花、そして茶人の死(花は人生の友/ 自然の立場から人間を問う ほか)/ ブックス特別章『茶の本』をめぐる五つの日本文化論(『武士道』―サムライと騎士/ 『善の研究』―純粋経験から絶対無へ ほか)

【著者紹介】
大久保喬樹 : 1946年生まれ、横浜に育つ。東京大学教養学部教養学科フランス科、同大学院比較文学比較文化修士課程を経て、フランス高等師範学校およびパリ第三大学に学ぶ。現在、東京女子大学日本文学専攻教授。『岡倉天心 驚異的な光に満ちた空虚』(小沢書店)で第1回和辻哲郎文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • アキ さん

    「茶の本」は米国で行われた講演集だったんですね。岡倉天心の生い立ちや東京美術学校を創設したが明治時代の西洋一辺倒であった日本の雰囲気からバイリンガルであった彼がボストン美術館に移り住んだ事情、茨城で法隆寺夢殿に倣い六角堂で自然を感じつつ隠遁生活を楽しんだこと、太平洋戦争前後にファシズムと見なされ正当な評価をされなかったことなどよくわかった。その上で原本では理解が及ばなかった一文も詳しい解説で一応理解するに至った。100分で名著シリーズは古典を詳述してくれるだけでなく、時代の移り変わりによりどのようにその⇒

  • ピンガペンギン さん

    Kindleにて。天心の芸術家としての天性が一番現れている著作とされる「茶の本」。原文は英語。大岡信氏によると天心の思想を真に理解するには原文を読んだ方が良いとのこと。そして天心が主要な著作を英語で書いたということが彼の日本での位置を難しいものにしているという。勘違いして(ある本の推薦本の中に入っていたと思い込み)買ったのに、けっこうはまりつつある自分がいます。この本は天心愛用の茶道具の写真、茶室の構造の図などがあり、天心の有名な上司の妻との恋、最晩年のベンガル女性詩人との交流についても→

  • 肉尊 さん

    岡倉天心の芸術観を学ぶ手がかりとなる一冊。新渡戸が『武士道』を英語で執筆したように、天心も英語で『茶の本』を著したのであった。あえて不完全、非対称の美を提唱することで、作り手と受け手がともに作品を完成させていく。独りよがりにならない他者に配慮した芸術観は、儀礼という枠を超えた茶道に集約されていく。掛け軸の空間は、陽の光を浴びて刻一刻とその姿を変えていくという。常に新たなものを生み出そうとする気概と優れたバランス感覚が東洋芸術の真髄なのだと感じた。

  • すぅさん さん

    まんがで読破で茶の本を読み、考察したい!と思ったのでまずは100de名著から。なるほどなるほど読めば読む程かすみを掴むかの様!(笑)でも惹かれるものはどんどん強くなる。茶道は形を変えた道教なのである…。新儒教の思想により自己実現の手立てとなり修行僧による繊密な手法を編み出された。禅との類似性…。やっぱりヨガと似てるなと思った🤗茶の本、色々読んでみる。

  • takakomama さん

    岡倉天心の「茶の本」の解説本。わかりやすかったです。日本的な考え方と西欧的な考え方の違いを理解できました。そして、私は日本人だと思いました。村岡博さんの訳の「茶の本」と併読しましたが、著者の訳した「茶の本」も読みたいです。特別章で紹介されてる日本文化論の5冊は、難しそう・・・

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大久保喬樹

1946〜2020。横浜に育つ。東京大学教養学部教養学科フランス科、同大学院比較文学比較文化修士課程を経て、フランス高等師範学校およびパリ第三大学に学ぶ。東京女子大学名誉教授。日本文学者。『岡倉天心 驚異的な光に満ちた空虚』(小沢書店)で第1回和辻哲郎文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に

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