ルツェルン・フェスティヴァル・シリーズ第10弾
ヒンデミット、ライトナー、ハイティンクが指揮!
シュナイダーハンの美音を堪能。
定評あるAuditeレーベル「1st マスター・リリース」のルツェルン・フェスティヴァル・シリーズ。第10弾はヴォルフガング・シュナイダーハンによるモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第5番『トルコ風』(1952年)、ヘンツェのヴァイオリン協奏曲第1番(1964年)、そして、マルタンのマニフィカト(1968年)が収録されました。
1915年ウィーン生まれのシュナイダーハンは神童として注目され、10代よりヨーロッパを中心にソリストとして活躍。その後、1930年代よりウィーン交響楽団、ウィーン・フィルのコンサート・マスターに就任、さらに自身の名を冠した弦楽四重奏団を結成し室内楽の活動を行うかたわら教育活動にも熱心にたずさわった、名教師にして名ヴァイオリストです。「抑制の効いたスタイル」のシュナイダーハンの音楽は、まさに正統派の芸術家で、音楽に真摯に向き合う姿勢は聴き手を虜にしました。また多岐に渡る膨大なレパートリーを誇るシュナイダーハンは現代音楽も積極的に取り上げ、当ディスクに収録されているハンス・ヴェルナー・ヘンツェ、マルタンなど同時代を生きた作曲家が献呈した作品もあります。
シュナイダーハンの美音もさることながら、パウル・ヒンデミット(モーツァルト)、フェルディナント・ライトナー(ヘンツェ)、ベルナルド・ハイティンク(マルタン)という大物演奏家が指揮をしているというところも当録音での注目です。内に秘めた情熱で歌い上げるシュナイダーハンが、3人の異なる個性をもった指揮者達と、まるで対話するかのような当ライヴ集は、1950年代から60年代のシュナイダーハンの充実ぶりをうかがい知ることのできる演奏です。
現代的響きの中に抒情性と深い思索性をもった独自の作風を作り上げたフランク・マルタン(1890-1974)。1968年のルツェルン・フェスティヴァルで世界初演となった『マニフィカト』は、翌69年に『アヴェ・マリア』そして『スターバト・マーテル』を加えた「マリア三部作」の1作品で、ソプラノ独唱とヴァイオリン独奏をともないます。名唱ゼーフリートとシュナイダーハンの演奏によるこの世界初演は大成功をおさめました。当作品はシュナイダーハンに献呈されております。(輸入元情報)
【収録情報】
1. モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調 K.219『トルコ風』
2. ヘンツェ:ヴァイオリン協奏曲第1番
3. マルタン:マニフィカト(1968年版 世界初演)
ヴォルフガング・シュナイダーハン(ヴァイオリン)
イルムガルト・ゼーフリート(ソプラノ:3)
ルツェルン祝祭管弦楽団(スイス祝祭管弦楽団)
パウル・ヒンデミット(指揮:1)
フェルディナント・ライトナー(指揮:2)
ベルナルド・ハイティンク(指揮:3)
録音:1952年8月13日(1)、1964年8月26日(2)、1968年8月14日(3)/ルツェルン音楽祭(ライヴ)