抱く女

桐野夏生

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784104667048
ISBN 10 : 4104667048
フォーマット
出版社
発行年月
2015年06月
日本
追加情報
:
284p;20

内容詳細

この主人公は、私自身だ――。1972年、吉祥寺、学生運動、ジャズ喫茶。抱かれる女から抱く女へとスローガンが叫ばれ、でも女性が生きるのは不自由だった。そんな時代に違和感を持ち、もがきながら切実に考え生きた女子大生・直子を描く著者渾身、永遠の青春小説。

桐野夏生/著
キリノ・ナツオ

1951(昭和26)年、金沢市生れ。成蹊大学卒。1993(平成5)年、『顔に降りかかる雨』で、江戸川乱歩賞を受賞する。1997年に発表した『OUT』は社会現象を巻き起こし、同年、日本推理作家協会賞を受賞。1999年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、2004年『残虐記』で柴田錬三郎賞、2005年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞を受賞した。2008年『東京島』で谷崎潤一郎賞、2009年『女神記』で紫式部文学賞、2010〜2011年『ナニカアル』で島清恋愛文学賞・読売文学賞を受賞。また、英訳版『OUT』は、2004年にアメリカで権威のあるエドガー賞に、日本人で初めてノミネートされた。エンターテインメントの枠を揺るがす話題作を次々と発表している。

【著者紹介】
桐野夏生 : 1951年金沢市生れ。成蹊大学卒。93年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞、98年『OUT』で日本推理作家協会賞、99年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、04年『残虐記』で柴田錬三郎賞、05年『魂萌え!』で不人公論文芸賞、08年『東京島』で谷崎潤一郎賞、09年『女神記』で紫式部文学賞、10年『ナニカアル』で島清恋愛文学賞、11年同作で読売文学賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    タイトルは、リブ運動のスローガンの1つである「抱かれる女から抱く女へ」から。ただし、本書にも初期のリブ集会の場面が描かれているが、それは全体を構成する要素の1つであり、主題を背負うのは各章題に用いられた1972年という時代そのものである。連合赤軍によるあさま山荘事件は、まさにこの年の出来事だ。'70年安保が終わり、学生運動は目標を失い危機に瀕していた。その行きついた先が内ゲバであったことは、何とも痛恨の極みである。この年は著者の桐野が学生時代を送っていた。本書は、まさにその時代への鎮魂であったのだろうか。

  • ナイスネイチャ さん

    図書館本。1970年代の学生運動、安保闘争などを女子大生の目線で描かれてました。内ゲバ、ノンポリ、セクトなどネットで検索しながら読み進めないと当時の状況が把握しづらい内容でしたが学生の閉塞感や男尊女卑が残る当時の時代背景が印象的でした。

  • starbro さん

    桐野夏生はコンスタントに新作を読んでいる作家です。一世代違うので70年代はリアルに感じられませんが、時代の雰囲気を満喫し、一気読みしました。著者の私小説的な部分もあるのかも知れませんが、40年後の今何故この小説を書いたのかが良く解りません。40年以上経っても女性の立場が変わっていないと主張したいのでしょうか?確かに酷いですが、未だに『公衆便所』という言葉は普通に残っています。解りやすく解説出来る方はご教示願います。

  • ミカママ さん

    私もあとン十年早く生まれてたら、こんな生活を送ったのかしら。従姉の本棚から『二十歳の原点』や樺美智子さん周辺の本をくすねて読んだ日々を思い出す。ただし、この主人公・直子は全然毅然としてない。理想だけは立派、でも流されるだけ、の生き方が私自身を見ているよう(泣)オトコに求められれば満足して自分を与え「抱かれるんじゃなくオトコを抱いているのだ」とうそぶき、学校へも行かず雀荘やジャズ喫茶に入り浸る。ラストは兄の死に会いながらも…あの「熱かった時代」を知るにはいい1冊。でも、若い世代には難しいだろうなぁ。

  • 優希 さん

    70年代をリアルには知りませんが、学生運動で毎日が戦争だったとは聞いています。女性の立場は低く、男性優位の社会の中で、社会に傷つきつつ、違和感を抱く直子の立場が強い輝きを放っていました。自分の居場所を求めながら、恋愛へと身を投じるその姿は「抱かれる女から抱く女へ」と掲げられたスローガンのように恋愛との戦いにもがいていたように感じます。女性が生きづらい時代に、自分の居場所を求める直子が強くなっていく姿に共感しましたし、その後の未来も知りたいと思いました。

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桐野夏生

1951年、金沢市生まれ。93年『顔に降りかかる雨』で第39回江戸川乱歩賞受賞。98年『OUT』で第51回日本推理作家協会賞、99年『柔らかな頬』で第121回直木三十五賞、2003年『グロテスク』で第31回泉鏡花文学賞、04年『残虐記』で第17回柴田錬三郎賞、05年『魂萌え!』で第5回婦人公論文芸賞

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