アントニオ タブッキ

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イザベルに ある曼荼羅

アントニオ タブッキ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309206714
ISBN 10 : 4309206719
フォーマット
出版社
発行年月
2015年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
187p;20

内容詳細

ポルトガル・サラザール独裁政権下で姿を消した、謎の女イザベル。『インド夜想曲』『遠い水平線』の著者が遺した最後のミステリ。

【著者紹介】
アントニオ・タブッキ : 1943‐2012。1943年イタリア・ピサ生まれ。イタリア語・ポルトガル語で小説や戯曲を執筆。75年、長篇『イタリア広場』でデビュー

和田忠彦 : 1952年生まれ。東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。専攻はイタリア近現代文学・文化芸術論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    イザベルを探し求めていくタデウシュという人物が主人公の話です。イザベルの足跡を追っての話で彼女にゆかりのある人物たちにもあったりして様々な都市を転々とします。あるいは彼女を探しつつ自分探しというような感じも持ちました。「レクイエム」という作品とつながりがるようでそちらも読んでみたいと思いました。

  • (C17H26O4) さん

    序文が意識の底部に微かに流れ続ける中、とらえどころのない世界を彷徨う感覚に身を任せた。謎めいた女イザベルを探す男とともに各地を訪ね、辿った。過去の出会いと別れ。今一度の出会いと最後の別れ。明るすぎるところ、おおいぬ座のシリウスからきた、との彼の言葉の意味に、あっ、と小さく声がもれた。奇妙なヴァイオリニストが裸足の足の前に描いた円に息を吹きかけたとき、円は跡形もなく消え去った。「さようなら」「チャオ、またね」赦しがあった。静かで優しい別れだった。曼荼羅は完成の瞬間に消滅してしまったけれど。そして曲が。

  • miyu さん

    「すべてを話してください。すべてとは何ですか?すべてです。すべてなんて何もありません。どうやって?いつ?どうして?すべてなんて何もありません」男はあたかも知るのが当たり前であるかのごとく人を替え場所を替えながら執拗に繰り返す。しかし何のために?イザベルのために?だとしても、おまえにどんな権利があるというのだ?私は苛立ち、しかし自分自身もイザベルの行く末を確かめなければおれなくなる。全てが円の中心に集約される第九円は特別として、私には第八円リーゼの章が美しく、目の前に広がる宇宙の静けさと冷たさに一瞬怯んだ。

  • マリカ さん

    「私的な妄想、個人的な悔恨、それは時の浸蝕をうけたとしても、川の水が小石の角を丸くするように、かたちを変えることはない。」 子ども時代の夏休みを思い出さずにはいられない、この時期特有の感傷をタブッキ先生に引き受けてもらおうと思い、本を開いたら一行目にこう書かれていた。先生には全くやられる…。悔恨は、時を経るにつれて、むしろ細部を際立たせ、歪なかたちへと変形していくこともあるような気がする。そして、あるときその歪さに耐えられなくなった人は、タデウシュのように悔恨の中心にあるものを探す旅に出るのかもしれない。

  • YO))) さん

    影と亡霊の輪舞曲。幾つもの生きることと生きたことを超えて、同心円の中心の柔らかな無へと向かっていく。 そこに作家の永遠の不在をも見てしまい、とても悲しくなった−ただの感傷ではあるけれども。

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