CD 輸入盤

『ロイヤル・オペラ グレート・パフォーマンス1955〜97』 12のオペラ全曲(32CD)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
OACD9024D
組み枚数
:
32
レーベル
:
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


ロイヤル・オペラ グレート・パフォーマンス(32CD)
コヴェント・ガーデン王立歌劇場ライヴ1955〜1997


グッドオールの『パルジファル』、ハイティンクの『マイスタージンガー』、ジュリーニの『ドン・カルロ』、デイヴィスの『コジ・ファン・トゥッテ』、コレッリの『トスカ』等々、名演多数!

長い歴史を持つロイヤル・オペラには、舞台録音も多数存在し、これまでに多くのライヴCDがリリースされています。
 このセットは、ロイヤル・オペラの運営するレーベルである「ROYAL OPERA HOUSE HERITAGE SERIES」と「OPUS ARTE」によってCD化されたものの中から12のオペラ全曲盤をまとめたものです。正規音源ならではの状態の良い音で、有名ソリスト、有名指揮者による個性豊かな演奏の数々を、お買得価格で手軽に楽しむことができます。
 中には、グッドオールの『パルジファル』、ハイティンクの『マイスタージンガー』、ジュリーニの『ドン・カルロ』、サザーランドの『ルチア』、ベイカーの『アルセスト』などすでに廃盤になっているものも含まれているので、この価格での復活は歓迎されるところです。(HMV)

 Disc1-2 ヴェルディ:『オテロ』(1955)

クーベリックのヴェルディといえば、1964年にスカラ座で録音した『リゴレット』が有名ですが、この『オテロ』は、その9年前、ロイヤル・オペラの音楽監督に就任した年のライヴ録音で、翌月にはウィーン国立歌劇場再建記念公演の一環として『アイーダ』を指揮してもいます。
 ここでの演奏は、オテロ役のスペシャリストでもあったラモン・ヴィナイの力強い歌唱に、オランダの名ソプラノ、グレ・ブロウエンスティーンの気品のあるデズデモナ役が華を添える見事なものです。

● ヴェルディ:歌劇『オテロ』全曲
 ラモン・ヴィナイ(T:オテロ)
 グレ・ブロウエンスティーン(S:デズデモナ)
 オタカール・クラウス(Br:イヤーゴ)
 ジョン・ラニガン(T:カッシオ)
 ノリーン・ベリー(Ms:エミーリア)
 レイモンド・ナイルソン(T:ロデリーゴ)、他
 ラファエル・クーベリック(指揮)

 録音時期:1955年10月19日(モノラル)

 Disc3-4 プッチーニ:『トスカ』(1957)

スカラ座デビュー3年後のフランコ・コレッリがロンドンでのデビュー公演を渾身の力で歌い上げた素晴らしいカヴァラドッシ役が聴きもの。特に「ヴィットーリア、ヴィットーーリア!」の部分での10秒を超える伸ばしっぷりは凄まじく、ドラマティックな衝動をダイレクトに伝えるコレッリの芸風をよく伝えてくれます。スカルピア役のグエルフィも熱演で、メトのプリマドンナ、ミラノフの安定した歌唱も立派です。

● プッチーニ:歌劇『トスカ』全曲
 ジンカ・ミラノフ(S:トスカ)
 フランコ・コレッリ(T:カヴァラドッシ)
 ジャンジャコモ・グエルフィ(Br:スカルピア)
 フォーブズ・ロビンソン(Br:堂守)
 マイケル・ラングドン(Br:アンジェロッティ)
 デイヴィッド・トゥリー(T:スポレッタ)、他
 アレグザンダー・ギブソン(指揮)

 録音時期:1957年7月1日(モノラル)

 Disc5-6 プッチーニ:『蝶々夫人』(1957)

優れたオペラ指揮者でもあったケンペは、1953年にロイヤル・オペラに初登場以来、数々の上演をおこなっており、この『蝶々夫人』が録音された1957年も、ほかに『エレクトラ』と『ニーベルングの指環』をとりあげるという活躍ぶりでした。
 ここでは蝶々さん役にヴィクトリア・デ・ロス・アンヘレス、ピンカートン役にジョン・ラニガンを迎えています。

● プッチーニ:歌劇『蝶々夫人』全曲
 ヴィクトリア・デ・ロス・アンヘレス(S:蝶々さん)
 バーバラ・ヒューイット(Ms:スズキ)
 ジョン・ラニガン(T:ピンカートン)
 ジェレイント・エヴァンズ(Br:シャープレス)、他
 ルドルフ・ケンペ(指揮)

 録音時期:1957年5月2日(モノラル)

 Disc7-9 ヴェルディ:『ドン・カルロ』(1958)

海賊盤ではLP時代から有名だった名演奏の正規盤。ジュリーニがスカラ座の音楽監督(1953−56年)の後、各地でオペラを指揮していた頃のものです。
 この『ドン・カルロ』の上演は、ロイヤル・オペラ開場100周年記念上演ということで、演出はすでに映画監督として世界的名声を確立していた巨匠ルキノ・ヴィスコンティが担当、指揮には1950年代なかばからEMIのためのセッション・レコーディングや、コンサートなどでロンドンでも頻繁に活動していたジュリーニが起用され、演出・演奏の両面で大評判となります(この成功によりジュリーニは翌年、急病のクレンペラーに代わって『ドン・ジョヴァンニ』全曲のセッション・レコーディングを指揮することに)。
 記念公演にふさわしく歌手陣も豪華で、カナダのヴィッカース、オランダのブロウエンスティーン、イタリアのバルビエーリとゴッビ、ブルガリアのクリストフと国際色豊かで、それぞれが実力を存分に発揮しています。

● ヴェルディ:歌劇『ドン・カルロ』全曲(5幕版)
 ジョン・ヴィッカーズ(T:ドン・カルロ)
 グレ・ブロウエンスティーン(S:エリザベッタ)
 フェドーラ・バルビエーリ(Ms:エボリ公女)
 ティト・ゴッビ(Br:ロドリーゴ)
 ボリス・クリストフ(Bs:フィリッポ)
 マイケル・ラングドン(Bs:大審問官)、他
 カルロ・マリア・ジュリーニ(指揮)

 録音時期:1958年5月12日(モノラル)

 Disc10-11 ドニゼッティ:『ランメルモールのルチア』(1959)

サザーランドがスターへの道を歩むきっかけとなった大成功舞台の貴重なライヴ録音。素晴らしい歌唱です。

● ドニゼッティ:歌劇『ランメルモールのルチア』全曲
 ジョーン・サザーランド(S:ルチア)
 ジョアン・ジビン(T:エドガルド)
 ジョン・ショー(Br:エンリーコ)
 ジョゼフ・ルルー(Bs:ライモンド)
 ケニス・マクドナルド(T:アルトゥーロ)、他
 トゥリオ・セラフィン(指揮)

 録音時期:1959年2月26日(モノラル)

 Disc12-14 モーツァルト:『ドン・ジョヴァンニ』(1962)

ロイヤル・オペラはクーベリックが1958年に辞任してから3年間、音楽監督が不在でしたが、1961年にはショルティが着任、以後10年に渡って改革なども含めた意欲的な行動を展開します。
 この『ドン・ジョヴァンニ』は着任シーズンの演奏で、チェーザレ・シエピ、ジェレイント・エヴァンズ、レイラ・ジェンチェル、セーナ・ユリナッチ、リチャード・ルイス、ミレッラ・フレーニと非常に豪華な顔ぶれとなっています。
 余白には、デイヴィッド・ウェブスター総支配人のスピーチを収録。この公演の二日前に亡くなったブルーノ・ワルターを追悼したもので、続いて、ショルティとオケによる『魔笛』第2幕からの僧侶たちの行進の演奏を収録しています。ちなみにこの作品は、ワルターがコヴェント・ガーデンを振った最後の演目でもありました。

● モーツァルト:歌劇『ドン・ジョヴァンニ』全曲
 チェーザレ・シエピ(Bs:ドン・ジョヴァンニ)
 ジェレイント・エヴァンズ(Br:レポレッロ)
 レイラ・ジェンチェル(S:ドンナ・アンナ)
 セーナ・ユリナッチ(S:ドンナ・エルヴィラ)
 ミレッラ・フレーニ(S:ツェルリーナ)
 リチャード・ルイス(ドン・オッターヴィオ)
 デイヴィッド・ウォード(騎士長)
 ロベルト・サヴォワ(マゼット)
 サー・ゲオルグ・ショルティ(指揮)

 録音時期:1962年2月19日(モノラル)

 Disc15-16 ヴェルディ:『仮面舞踏会』(1962)

バスティアニーニの気品あるレナートと、ヴィッカースのエネルギッシュなグスターヴォが聴きものです。アメリア役はバイロイトでクンドリーも歌っていた英国のドラマティック・ソプラノ、シュアードでヴィッカーズとのバランスも良好です。

● ヴェルディ:歌劇『仮面舞踏会』全曲
 エイミー・シュアード(S:アメーリア)
 ジョン・ヴィッカーズ(T:グスターヴォ)
 エットーレ・バスティアニーニ(Br:レナート)
 レジーナ・レズニック(Ms:ウルリカ)
 ジョーン・カーライル(S:オスカル)
 マイケル・ラングドン(Bs:ホーン)
 デイヴィッド・ケリー(Bs:リッビング)、他
 エドワード・ダウンズ(指揮)

 録音時期:1962年2月23,27日(モノラル)

 Disc17-20 ワーグナー:『パルジファル』(1971)

戦後長きに渡ってロイヤル・オペラに所属しながらもあまり指揮をすることがなかったレジナルド・グッドオール[1901-1990]は、晩年になってようやく、本来目指した道であったワーグナーの指揮者として高く評価されることになります。
 そのきっかけとなったのは、1968年1月におこなわれたサドラーズウェルズ・オペラでの『マイスタージンガー』上演でしたが、ウェブスター総支配人体制ではその成功も認められず、このコヴェントガーデンでの『パルジファル』はそれから3年を経て、トゥーリー総支配人体制になってようやく実現したというプロダクションでした。
 主演のヴィッカーズは、1961年、ショルティ体制直前にクレンペラーが『フィデリオ』を指揮したときにも歌っており、そのときに副指揮者として上演をサポートしたグッドオールとは良好な関係を保ち続け、ここでも気持ちのこもった素晴らしい歌唱を聴かせています。ちなみにクレンペラーもそのときにグッドオールの才能を認め、その後、レコーディングや公演の準備をおこなう指揮者として重用、クレンペラー最晩年の澄み切った境地を実現する強力な助っ人してグッドオールが活躍することにも繋がっていました。
 この『パルジファル』は、そうしたグッドオールの実力を証明した感動的な演奏です。

● ワーグナー:『パルジファル』全曲
 ジョン・ヴィッカーズ(T:パルジファル)
 エイミー・シュアード(S:クンドリー)
 ルイス・ヘンドリックス(Bs:グルネマンツ)
 ノーマン・ベイリー(Br:アンフォルタス)
 ドナルド・マッキンタイア(Bs:クリングゾル)
 マイケル・ラングドン(Bs:ティトゥレル)
 キリ・テ・カナワ(S:第一の花の乙女)、他
 サー・レジナルド・グッドール(指揮)

 録音時期:1971年5月8日(ステレオ)

 Disc21-23 モーツァルト:『コジ・ファン・トゥッテ』(1981)

モーツァルトを得意とし、常に高い評価を得ていたコリン・デイヴィスは、準備も入念におこなっていたようで、この重唱だらけのオペラでも、ライヴ録音離れした完成度の高さを示しています。
 主役4人に、キリ・テ・カナワ、アグネス・バルツァ、スチュアート・バロウズ、トーマス・アレンという有名どころを起用したこの演奏は、声の饗宴を高い精度で楽しめるのがポイントとなっており、それを支えるオーケストラの豊かな表情も聴きものとなっています。

● モーツァルト:歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』全曲
 キリ・テ・カナワ(S:フィオルディリージ)
 アグネス・バルツァ(Ms:ドラベッラ)
 ダニエラ・マッツカート(S:デスピーナ)
 スチュアート・バロウズ(T:フェルランド)
 トーマス・アレン(Br:グリエルモ)
 リチャード・ヴァン・アラン(Bs:ドン・アルフォンソ)
 サー・コリン・デイヴィス (指揮)

 録音時期:1981年1月27日(ステレオ)

 Disc24-25 グルック:『アルセスト』(1981)

グルックの悲劇もののオペラは、かつては重厚に演奏され、儀式的な感じがしたものですが、このマッケラスによる1981年の上演では、すでに軽快さも推進力も確保されており、また、作曲年代にふさわしいクリアな響きがする一方で、十分に悲劇的な情念も示されているのが印象的。
 それには名歌手ジャネット・ベイカーとロバート・ティアーの貢献が大きく寄与しているものと思われます。

● グルック:歌劇『アルセスト』全曲
 ジャネット・ベイカー(Ms:アルセスト)
 ロバート・ティアー(T:アドメート)
 ジョナサン・サマーズ(Br:ヘラクレス)
 モールドウィン・デイヴィス(T:エヴァンドル)
 ジョン・シャーリー=カーク(Br:大祭司)
 マシュー・ベスト(Br:預言者)
 フィリップ・ジェリング(Bs:伝令官)、他
 サー・チャールズ・マッケラス(指揮)

 録音時期:1981年12月12日(ステレオ)

 Disc26-28 R.シュトラウス:『ばらの騎士』(1995)

カラヤンとの共演で一躍名を上げたトモワ=シントウの元帥夫人とクルト・モルのオックス男爵、そしてバーバラ・ボニーのゾフィーに、アン・マレイのオクタヴィアンというスペシャリストを揃えた豪華キャストに注目のライヴ録音です。

● R.シュトラウス:『ばらの騎士』全曲
 アンナ・トモワ=シントウ(S:元師夫人)
 クルト・モル(Bs:オックス男爵)
 バーバラ・ボニー(S:ゾフィー)
 アン・マレイ(Ms:オクタヴィアン)
 アラン・オウピ(Br:ファニナル)
 ハワード・クルック(T:ヴァルツァッキ)
 リー・マリアン・ジョーンズ(Ms:アンニーナ)、他
 サー・アンドルー・デイヴィス (指揮)

 録音時期:1995年3月3日(ステレオ)

 Disc29-32 ワーグナー:『ニュルンベルクのマイスタージンガー』(1997)

1987年から2002年までロイヤル・オペラの音楽監督を務めたハイティンクが、最も成功した舞台とされるのがこの1997年の『マイスタージンガー』です。コヴェントガーデンはこの直後から2000年まで長期間に渡る大規模な改装工事に入ったため、この上演が、歴史あるステージでの区切りとなる意味もあったのか、演奏は非常に熱のこもった起伏の大きなものとなり、最後の高揚感にはすごいものがありました。
 味わい深いジョン・トムリンソンのザックス役、瑞々しいエスタ・ヴィンベルイのワルター役、性格的なトーマス・アレンのベックメッサー役、重厚なグウィン・ハウエルのポーグナー役などキャストも高水準で、終演後の大喝采にも納得の内容となっています。

● ワーグナー:『ニュルンベルクのマイスタージンガー』全曲
 ジョン・トムリンソン(Br:ザックス)
 エスタ・ヴィンベルイ(T:ワルター・フォン・シュトルツィング)
 ナンシー・グスタフソン(S:エファ)
 キャスリーン・ウィン・ロジャーズ(Ms:マグダレーネ)
 ヘルベルト・リッペルト(T:ダーヴィット)
 トーマス・アレン(Br:ベックメッサー)
 グウィン・ハウエル(Bs:ポーグナー)、他
 ベルナルド・ハイティンク(指揮)

 録音時期:1997年7月7日(ステレオ)

 コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団&合唱団

 録音場所:ロンドン、コヴェント・ガーデン王立歌劇場(ライヴ)

ユーザーレビュー

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12のオペラ。イタリア系とドイツ系が半分ず...

投稿日:2020/05/28 (木)

12のオペラ。イタリア系とドイツ系が半分ずつ。フランス物やロシア物が無いのはちょっとさびしいです。指揮者はひとり1曲で12人。ショルティ、ジュリーニ、クーベリックといったビッグネームもいれば、少し地味な人も。歌手はなかなか豪華です。まあ、そういった公演がピックアップされているのでしょう。特別な機会ではなく日常的な演奏なので際立った高揚感はありませんが、ライブならではの緊張は感じられます。当然、少しばかりのキズとムラはあります。それにしてもさすがにコヴェントガーデン、高いレベルの演奏だということはわかります。持っていると少し幸福な気持ちになるセットです。ところで、HMVの解説に対してひとこと。ショルティをはじめ何人かには「サー」が付けられていますが、ダウンズもギブソンも「サー」なのですよ。それに「サー」を付けるのならテ・カナワやジャネット・ベイカーには「デイム」を付けましょうね。我々日本人にとっては遠い世界のことなので、中途半端な知ったかぶりはしない方が良いのでは。ちなみに、このセットに付けられている解説書中には一切「尊称」はありません。

アイル さん | 滋賀県 | 不明

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