山靴の画文ヤ辻まことのこと

駒村吉重

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784634150249
ISBN 10 : 4634150247
フォーマット
出版社
発行年月
2013年01月
日本
追加情報
:
286p;20

内容詳細

稀代の「自由人」は本当に“自由”だったか。父は放浪のダダイスト辻潤、母は革命家・大杉栄とともに虐殺された伊藤野枝。多くの画文と逸話を遺した「辻まこと」がかかえていた“魂の苦痛”とは。開高健ノンフィクション賞受賞作家が描く、父と子百年の物語。

目次 : 愉快な男には棘がある/ 「幸福」への不服従/ 辻一家「解散」する/ 風雲児「大杉ヤのおじさん」/ 少年と思想の海を泳ぐ大人たちと/ それぞれのパリ/ 「考えすぎる葦」の錯乱/ 金鉱をあてろ/ ガラスの少女/ 夢二の息子チコさんの流儀/ のたれ死/ われ山に向いて眼をあぐ/ 居候の振り子は大きくゆれる

【著者紹介】
駒村吉重 : 1968年長野県生まれ。地方新聞記者などを経て執筆活動に入る。2003年に『ダッカへ帰る日』(集英社)で第一回開高健ノンフィクション賞優秀賞、07年『煙る鯨影』(小学館)で小学館ノンフィクション大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • どんぐり さん

    辻まことはイラストやデザインを生業とする画文家で、詩人の草野心平が主宰する詩誌『歴程』の同人であった。父親は、文筆家にしてダダイストを自称した辻潤。母親は、婦人運動家の草分けで、大杉栄と共に甘粕事件で殺害された伊藤野江。本書は辻まことの評伝であるが、辻潤、伊藤野江、大杉栄、竹久不二彦、山本夏彦、武林無想庵、草野心平などにも話が広がっていくので、「辻まこととその周辺の人たちのこと」と副題にするほうが内容を表している。辻まことの人物像に迫るには、周辺の人たちがあまりにも濃すぎる。

  • パブロ さん

    衝撃だった。辻まことの最後が自殺というのを、この本で初めて知った。私にとって辻まことは軽妙な語り口の名文家であり、ダダイスト・辻潤とアナーキスト・伊藤野枝の子という特異な出自。この本では、母の再婚相手・大杉栄との交流、竹久夢二の子・不二彦との友情などを通して、辻まことの人生を検証する。風来坊? 画家? エッセイスト? どれも違う。父・辻潤が徹底した自由への道を、自分なりの方法で突き通した人生だったんだ。自分の居場所を山へ求め、最後に自殺という手段で終わらせる。辻まことの不可解さと魅力はまだまだ尽きない。

  • メルセ・ひすい さん

    虚無…ボクのサインではない。その上の方だ。なにも見えないって? いや紙が見える筈だ。そうです。人は何も見えないことはない。眼がある以上。 虚無の虫がいるといえば、虚無の虫の存在を否定することになる。いないといえば、それはいないことだ。  死後について考えるのが無意味なように、生前について考えることも無意味だ。それは皆違反です。父は放浪のダダイスト辻潤、母は革命家・大杉栄とともに虐殺された伊藤野枝。多くの画文と逸話を遺した辻まことがかかえていた“魂の苦痛”とは。開高健賞作家が描く、父と子100年の物語。

  • takao さん

    大正時代のダダイズム、社会主義たちの交流。家族を顧みない親を持った子どもたちのこと 辻まことの親である辻潤とか、いろいろ読まないといけないのかな。今の時代はアナキズムかもな?

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

駒村吉重

1968年、長野県生まれ。2003年『ダッカへ帰る日―故郷を見失ったベンガル人』で、第一回開高健ノンフィクション賞優秀賞。2007年『煙る鯨影』で第一四回小学館ノンフィクション大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

プロフィール詳細へ

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品