SACD 輸入盤

交響曲第1番、第4番 コリン・デイヴィス&ロンドン交響楽団

シベリウス(1865-1957)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
LSO0601
組み枚数
:
1
レーベル
:
フォーマット
:
SACD
その他
:
ライブ盤, ハイブリッド,輸入盤

商品説明

シリーズ完結篇
デイヴィス&LSOによるシベリウス第1番、第4番

数多くのファンが関心を寄せるLSO Live最大の呼び物、デイヴィスによるシベリウス・シリーズ。完結篇は2008年6、7月の最新ライヴによる第4番と、前作の第2番と同じく、作曲者没後50年を翌年に控えた2006年9月ライヴの第1番というカップリング。
 シベリウスを心から愛する人たちが「もっともシベリウスらしい」と口を揃えて語る傑作第4番。作曲に至る過程でのどの腫瘍の手術を終え、再発の不安と向き合いながら新しく人生を踏み出そうとする力強い決意。作品を理解する手掛かりは第4交響曲作曲中のシベリウスの日記にある次のくだりにも見られます。
「交響曲というものは、結局、ありふれた意味での“創作”ではない。むしろ人の生涯のさまざまな局面での信条を明らかにするようなものなのだ。」
 痛ましくもむき出しの魂の告白。シベリウスの第4番にはそうした性格が顕著にあらわれているといえるでしょう。
 死を意識してひたむきに生と対峙する作曲者の姿に自らを重ね合わせるかのように、デイヴィスはつぎのように述べています。
「シベリウスを指揮することは、ちょうど鏡で自分を見るようなものです。私は鏡をのぞいて、人生の無慈悲さを悟ります。それでも、私は先へと進み続けるための強さを見出すのです。シベリウスは人前では幸せでしたが、独りのときは落ち込みました。わたしと同じなのです。」
 こうした熱い意気込みを胸に二晩に渡り演奏された第4番ですが、すでにガーディアン紙やオブザーバー紙でも伝えられるとおり、出来栄えはまさしく迫真そのもの。この日、念願であったシリーズの完結を万感の思いで臨んだ巨匠を前にして、信頼厚いLSOも燃えないはずがありません。冷え冷えとした感触と潤いを湛えた弦の美しさに、いつもながらの強力無比のブラスがこれに応えます。なお、フィナーレにおけるチューブラーベルズの楽器指定については、ここでボストン響盤と同じく、グロッケンシュピールと両方をユニゾンで使用しています。
 この第4番とは対照的ともいえる明快な内容を持つ第1番は、デイヴィスがLSO首席指揮者として迎えた最後のシーズンのオープニングということでも注目を集めたもの。第2楽章のチェロ首席モレイ・ウェルシュを筆頭に、弦楽セクション、ティンパニ、ブラスといったLSOの反応を称える一方、やはりデイヴィスのシベリウスに対する本能的センスがお手本というほかないと絶賛の声もありました。
 前回から12年ぶり、手兵LSOとは2度目となる、ライヴによる巨匠デイヴィスのシベリウス全集。2002年9月収録の第6番以来、完成までに6年の歳月を要しましたが、じゅうぶんに待った甲斐はあったというべきでしょう。心底愛してやまないシベリウスに対するエキスパートの思いの丈が込められており、いずれ劣らず期待を裏切らない内容となっています。(キングインターナショナル)

シベリウス:
@交響曲第1番ホ短調Op.39
A交響曲第4番イ短調Op.63
 ロンドン交響楽団
 コリン・デイヴィス(指揮)

 録音時期:@2006年9月23,24日 A2008年6月29日-7月2日(ライヴ)
 録音場所:ロンドン、バービカン・センター
 プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン
 エンジニア:ジョナサン・ストークス&ニール・ハッチンソン
 DSD Recording
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND (5.1ch.)

収録曲   

  • 01. ANDANTE MA NON TROPPO_ALLEGRO ENERGICO
  • 02. ANDANTE, MA NON TROPPO LENTO
  • 03. SCHERZO
  • 04. QUASI UNA FANTASIA
  • 05. SYMPHONY NO. 4 IN A MINOR, OP. 63

総合評価

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本盤におさめられたシベリウスの交響曲第1...

投稿日:2012/09/23 (日)

本盤におさめられたシベリウスの交響曲第1番及び第4番は、コリン・デイヴィスによる3度目のシベリウスの交響曲全集の完結編である。それだけに、本盤の演奏にかける意気込みには並々ならないものがあったと想定できるところであり、名演揃いの3度目の全集の中でも、本盤の演奏は飛びぬけて素晴らしい名演に仕上がっていると高く評価したいと考える。デイヴィスは、シベリウスを得意中の得意としており、フィンランドの大指揮者であるベルグルンドを除けば、シベリウスの交響曲全集を3度にわたって録音した唯一の指揮者であると言える。これはデイヴィスのシベリウスへの深い傾倒と愛着の証左と言っても過言ではあるまい。デイヴィスによる3つの全集のうち、1970年代にボストン交響楽団を演奏して成し遂げた最初の全集については現在でも依然として評価が高いが、音質面を含めて総合的に鑑みると、最新の3度目のロンドン交響楽団とのライヴ録音による全集(2002〜2008年)を第一に掲げるべきであると考えるところだ。デイヴィスによるシベリウスの交響曲へのアプローチは、特別な個性的解釈で聴き手を驚かしたり、奇を衒ったりすることはいささかもなく、基本的には曲想を精緻に描き出すという純音楽的で自然体のものと言える。もっとも、曲想を精緻に描き出すという純音楽的なアプローチとは言っても、スコアに記された音符の表層だけをなぞっただけの薄味な演奏をおこなっているわけではない。一聴すると淡々と流れている各旋律の端々には、独特の細やかなニュアンスと豊かな情感が込められているところであり、シベリウスの楽曲に特有の北欧の大自然を彷彿とさせるような繊細な抒情美の描出にもいささかの不足はないと言える。そして、本演奏には、80歳を超える老巨匠による演奏とは思えないような強靭な迫力や畳み掛けていくような気迫などが漲っており、前述のように、全集完結編となる本演奏にかける凄まじいまでの意気込みを大いに感じることが可能だ。ロンドン交響楽団も、デイヴィスの指揮の下、持ち得る実力を十二分に発揮した名演奏を展開しており、弦楽セクションや管楽器セクション、そしてティンパニなど、あたかも北欧のオーケストラのような透明感溢れる美しい音色を醸し出しているのが素晴らしい。そして、本盤で素晴らしいのは、マルチチャンネル付きのSACDによる極上の高音質録音であると言える。シベリウスの交響曲のような透明感溢れる抒情的な音楽には、本盤のようなマルチチャンネル付きのSACDは抜群の効力を発揮すると言えるところであり、デイヴィスによる至高の名演を臨場感溢れるマルチチャンネル付きのSACD盤で味わうことができるのを大いに喜びたい。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

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1番の魅力を初めて理解させてくれた素晴し...

投稿日:2009/07/28 (火)

1番の魅力を初めて理解させてくれた素晴しい演奏。80歳とはいえない充満するエネルギー。前回よりも演奏時間が短くなっているけれども、決して急いている感じはなく、緩急自在にドラマを構築していく。最近のデイビスは新盤が出るたびに驚嘆させられます。改めて前回盤も聞いてみましたが、これはこれで細部までしっかり捕らえられ、ライブとは違った振幅の大きい演奏で、これはこれでまた良さを再認識させれました。 もうすぐヴェルディのレクイエム年末にはオテロが出るようですが、期待大です。来年はニールセンもやるらいいですが、一体どうしちゃったんですかね。

錦糸公園 さん | 東京都 | 不明

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RCAとの旧全集では、悪い意味で人間くささ...

投稿日:2008/12/11 (木)

RCAとの旧全集では、悪い意味で人間くささが前に出て、物足りなかったのが4番。今回、遅いテンポはそのままに、荒野のような寂寥感や「くすみ感」が表れていて、かなり引き込まれます。ただ、SACD層の音が非常に悪く聞こえるのは私だけでしょうか? 他のLSO LIVEのSACDと比ると、マスタリングレベルが極端に低く、仕方なく音量を上げると今度はホワイトノイズ的なチリチリ音に悩まされます(2台のSACDPで確認)。CD層の方は何ら問題ありませんが…

SeaCrow さん | 東京 | 不明

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