ショスタコーヴィチ(1906-1975)

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CD 輸入盤

交響曲第4番 ハイティンク&シカゴ交響楽団(+DVD)

ショスタコーヴィチ(1906-1975)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
CSOR901814
組み枚数
:
1
レーベル
:
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

超優秀録音
2008年5月最新ライヴ
首席指揮者ハイティンクによる
記念すべきCSOデビュー&楽団初演のプログラム
ショスタコーヴィチ第4番
ボーナスDVDつき!


ハイティンクのCSOへのデビューは1976年3月のこと。このときのプログラムがショスタコーヴィチの第4交響曲、しかもこれが当作品のCSOにとっての楽団初演でした。それから30年あまり、首席指揮者となったハイティンクによるCSO RESOUND最新作は、その再現ともいうべきショスタコーヴィチの第4番。シカゴ・トリビューン紙によると「連日2,566席のホールを満たし、終演後しばらく大喝采が鳴り止まなかった」と伝えられる2008年5月の最新ライヴです。
 西側初となる交響曲全集録音の完成という偉業を通じて、ショスタコーヴィチのエキスパートとして広く認められることになるハイティンク。第4番の録音はCSOデビューののち、その全集プロジェクト開始まもなく1979年にロンドン・フィルと行なわれました。いっぽうのCSOも楽団初演の翌年にはプレヴィンの指揮でスタジオ録音(1977年)を果たしています。ともに再録となるこのたびのアルバムは、まさにかれらにとって運命的なもの。ハイティンクにしても、あまりにも過激で凶暴、そして複雑な作品の性格にたいして前回より明らかに格上とおもわれるパワフルな手兵を起用した効果ははかり知れないものがあります。地力の差をみせつけるCSO戦慄のパワー。これでこそこの問題作が孕む狂気と暴力が浮き彫りになるというもの。ましてや、当曲ゆかりのマエストロをようやく迎えられたCSOにとって、格別に意義深い内容となっているのはいうまでもありません。
 なお、ボーナスとして「スコアを越えて」と題されたショスタコーヴィチのドキュメンタリー映像作品のDVDが付属します。作曲家とその友人たちの言葉をふくむニュース映画や関係者の証言で構成されるほか、15分ずつ2本のインタビューが含まれ、うち一つはハイティンクのもの(※インタビュー・パートは英語音声のみで日本語字幕はつきません)という充実の中身。タイトルにも謳われているように音楽にとどまることなく、取り巻く政治的、社会的な背景や意味合いも込められて製作されており、ここでハイティンク&CSOがみせた破格の演奏内容と合わせていわくつきの作品の理解に大きく寄与するものとおもわれます。なお、場面によっては日本語字幕文字列の最初の字が欠落していて意味を即断しにくい部分もありますが、ボーナスということもあり作り直しはしないということです。(キングインターナショナル)

【収録情報】
・ショスタコーヴィチ:交響曲第4番ハ短調Op.43
 シカゴ交響楽団
 ベルナルト・ハイティンク(指揮)

 録音時期:2008年5月8-11,13日(ライヴ、デジタル)
 録音場所:シカゴ、シンフォニーセンター、オーケストラ・ホール
 プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン
 エンジニア:クリストファー・ウィリス

ボーナスDVD
・“Beyond The Score / Is Music Dangerous?”
 エグゼクティヴ・プロデューサー:マーサ・ギルマー
 クリエイティヴ・ディレクター:ジェラルド・マクバーニー
 収録時間:57分29秒
 音声:英
 字幕:日西仏独伊露(インタビュー・パートは字幕無し)
 NTSC
 Region All

収録曲   

  • 01. Shostakovich: Symphony No.4, Op.43: I. Allegretto Poco Moderato - Presto [29:39]
  • 02. II. Moderato Con Moto [09:41]
  • 03. III. Largo - Allegro [31:06]

総合評価

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2009年に書き込ませていただきました。点数...

投稿日:2015/07/26 (日)

2009年に書き込ませていただきました。点数、アップしたいと思います。   細かい指示がはっきりと浮彫になり、デリカシー、チャーミングさが際立った演奏と書かせていただいたわけですが、それは終楽章に特に顕著に表れます。8分あたりからの高弦、低弦、木管の掛け合いなど、なんて愚直なのでしょう。拍子の取り方に一切色気を出さずに延々と11分40秒あたりまで刻み続けていきます。金管群が出てきても一切足取りを変えません。その結果、各フレーズの細やかな違い。ボウイングの様子が目で浮かぶとでもいうのでしょうか。どういう角度で弦に当たるとこんな風に音が出るんだという様子。それを皆が楽しんでいるかのように思えてくるのです。こちらもついつい、頭の中でいろんな多角形を描きつつ聞いてしまっています。おもしろい!   その後のテンポが上がる部分でチャーミングな木管が出てきては、夢幻の世界が広がります。作曲時、どういう想いでいたのでしょう。ただ、戦争だ、暴力だ、などといういわゆるわかりやすいショスタコ像だけではこの曲を表現しきれないのでしょう。ハイティンク級のガンとした信念があってこそ、この演奏は成立したのだと思います。   22分からのティンパニの連打で始まるコーダでも、ハイティンクは暴力を振るいません。オケをキレさせません。あくまでこれは”Symphony”なのです。当時29歳の若きショスタコーヴィチが、自己を表現しようとした音の集合体をハイティンクは解きほぐしていきます。一音一音を慈しむかのようにです。愛にも通じます。シカゴ、すごいオケです。   聞けば聞くほどその深遠さ、そして構えの大きさというのでしょうか。巨大さに畏敬の念を覚えます。はぁ〜素晴らしい・・・

みたけ さん | 不明 | 不明

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そら恐ろしいショスタコーヴィチ. ソ連勢と...

投稿日:2012/10/30 (火)

そら恐ろしいショスタコーヴィチ. ソ連勢とは違う方向で,非常に深刻,深淵な音楽に仕上がっています. ある意味玄人向けの演奏で,最初に聴くのは勧められません. 西側で初めて本格的にこの作曲家をとりあげたハイティンクですから,悪かろうはずもないのですが,内容は諸氏のレビュー通り.音質はCDなのにマスの響きをしっかり捉えていてしかも鮮烈,ただダイナミックレンジがとても広く弱音と強音の差が大きい. ちょっと高級機向きかな. 最近は本家コンドラシンSKD,ラトルCBSO,インバル都響などの熱く,しかしシニカルさや軽妙さを忘れない凄演に触れ,手に取る機会の減っていたこの盤ですが,改めて聴いてみるとこれらとかなり異なる特殊なタイプの演奏であると再認識. ハイティンクは凡庸とされてきた過去がありますが,ちゃんと聴けばむしろ普通の曲のイメージからはかなり違ったものを目指しているのがわかります. この作品の演奏にありがちな意図的にチープな音色,暴力的な音色は聞かれず,いつものハイティンクらしい質感高いサウンドで,曲が解体されてしまっているかのようなテンポを守り,じっくりと,じわじわと造形し,終始仄暗い冷たさ,恐怖感から解放されません. おどけきらないのです. 盛り上がる箇所も煽ったりしない. この作曲家特有の洒脱感や軽音楽っぽさ,無機的な怪物感は慎重に拭い去られ,まるで世紀末音楽のような音色の重なりが見えます. しかし突き放しきっているわけではない. だからこそ不思議な暖かさが残る. スルメアルバム. この曲が好きで,いろんな盤を聴きつくしてしまったという人に是非薦めたいです. (廃盤ですが彼のチャイコフスキーなども同じ印象)DVDも作曲から初演の経緯について,演奏風景とソ連の風景をPVのごとくドキュメンタリー風に追体験できる意識の高い内容. おまけにしてはよくできてる.

ダルマ人間 さん | 茨城県 | 不明

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ハイティンク&シカゴ響コンビによるこれま...

投稿日:2012/10/26 (金)

ハイティンク&シカゴ響コンビによるこれまでのディスクはいずれも超余裕綽綽のスタイルでしたが、本盤も同様です。マーラーではそういうスタイルがどこか共感不足のような印象で物足りないものを感じましたが、これは違います。シカゴ響は恐るべきスペックの高さを見せつけ、完璧無類の出来栄え。アンサンブルでも個人技でも鮮やかなることこの上なし。ハイティンクはいつものようにどしっと構えてこちらも見事に曲を「処理」してゆきますが、突き放したようなクールな姿勢がこの曲にかえってマッチして、聴き手は重い氷の塊を渡されたような感覚を持たされます。ホールの特質もあって録音も乾いたタッチで、それもなんだか曲に合う感じ。これは大傑作。プロ中のプロによる物凄いお仕事。付録のDVDもなかなかに面白い。交響曲第4番をめぐる状況を、演奏風景も挟みつつ当時のソ連の映像を中心に流し、曲をBGMにしつつナレーションでつないでゆくというもの。粗末ながら一応の日本語字幕はあるし、興味深い試みです。ただ、全曲演奏の映像があるならそれも欲しいね、という気はします。衝撃を受けつつ、そして大いに感嘆した実にすばらしいアルバム。大いに推薦いたしましょう。

ほんず内閣総理大臣 さん | 北海道 | 不明

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ショスタコーヴィチ(1906-1975)

「わたしの交響曲は墓碑である」という“証言”の中の言葉によって象徴されるショスタコーヴィチの音楽と生涯への価値観の変質は、今もって盛んな議論と研究、演奏解釈によって再認識過程の最中にあるとも言えますが、作品によってはすでに演奏年数も75年に及び、伝統と新たな解釈の対照がごく自然におこなわれてきているとも言えそうです。 圧政と戦争の象徴でもあったソビエト共産主義社会の中に生き、そして逝ったショスタコ

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