フルト ヴェングラー / 芳賀檀

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音と言葉 新潮文庫

フルト ヴェングラー / 芳賀檀

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784102024010
ISBN 10 : 4102024018
フォーマット
出版社
発行年月
2004年12月
日本
追加情報
:
16cm,275p

内容詳細

両大戦にはさまれた苦難の時代を断固たる勇気をもって生きぬき、ベルリン・フィルやヴィーン・フィルなどを指揮した数々の名演奏によって今や神話的存在にまでなったフルトヴェングラー。本書は、この20世紀前半最大の指揮者が、作曲家を論じ、演奏法を説き、音楽の心について語った感銘深い評論13編を収める。巨匠の音楽に対する愛の深さ、信念の厳しさは読む者の心を強くゆさぶる。

目次 : すべて偉大なものは単純である/ バッハ/ ベートーヴェンの音楽/ ベートーヴェンと私たち―『運命』第一楽章のための注意/ 『フィデリオ』の序曲―文献としての真実の価値/ ロマン派について/ ブラームスと今日の危機/ ワグナーの場合/ アントン・ブルックナーについて/ ヒンデミットの場合/ 作品解釈の問題/ ヴィーン・フィルハーモニーについて―百年祝典記念講演/ 音と言葉

【著者紹介】
フルトヴェングラー : 1886‐1954。ドイツの指揮者・作曲家。1922年にニキシュの後を継いでライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団とベルリン・フィルの指揮者となった。以来、ドイツ楽壇に君臨する存在として、主に古典派からロマン派にかけてのドイツ音楽を指揮し、深い精神性をたたえた名演奏を残した。20世紀最大の巨匠として神格化される存在

芳賀檀 : 1903‐1991。東京生れ。東京帝大独文科を経てドイツに留学。帰国後、三高教授となり、日本浪曼派、四季同人として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • うりぼう さん

    松丸本舗で、キーブックの帯があり、思わず買った。クラッシックに関心がなく、50頁ほどで挫折かと思ったら、途中から俄然、面白くなる。音楽の話ではなく、偉大な芸術家に対する著者の想いを受け止める。もちろん、各作曲家の学曲が浮かべば、もっと面白いだろうが。ベートベンの完成度、ブラームスの独自性、ワーグナーの孤高、ブルックナーの季節外れ、「ワーグナーの場合」のニーチェとの関係は、結局、ワグネリアーナーであり続けたニーチェの自己批判のよう。たまたま昨日、ベートベンの5番の第1楽章を名フィルで聴き、ふーんと思う。

  • ジョンノレン さん

    著者の録音を聴きながらベートーヴェンの運命の章を読む。冒頭主題の2つ目のフェルマータの意味合い、ゲーテ言うところの「彫琢された形姿」、ワインガルトナーやR.シュトラウスが手放して贈る賛辞等々読み進むも著者の濃密過ぎる愛着も相まって食傷しつつ結構眠くなる。曲をモツレクに変えて羊羹を食べて再挑戦。流行歌にも通じる集合的心理、単純さの追求とも。その単純さはバッハやモーツァルトとは別物というのはわかるが、正直ここに来て「運命」は苦手。ついでに言うと大フーガあたりも全然ダメ。そう私はベートーヴェンほど強くない。

  • イプシロン さん

    (再読)フルトヴェングラーが本著で言わんとしていることは、表紙に現れている。総譜はわれわれ人間の小宇宙であり、それは大宇宙そのものである――ということであろう。宇宙はまた生命そのものでもあると考えると、生命が指し示す永遠普遍性へと心を向けさせるのが音楽であるとも言えるのだろう。生命への畏怖や喜びを直視したとき、人はそこに永遠普遍性をもった天上の楽園を見出す。そのような音楽表現をしたのが、バッハでありモーツァルトであろう。天上の音楽と呼ばれる所以である。他方、ベートーヴェンは現象界という地上における生命を

  • 蘭奢待 さん

    フルトヴェングラーによる著述。ベートーヴェン、ワーグナーなどに対する考察は非常におもしろく、どういう考えによる指揮スタイルなのかが伺えるが、文章が難解で回りくどく、流麗な文章であるが頭にはいってこない。ドイツ語からくる問題なのか。ワーグナーに対するニーチェの逆恨みがとても印象的。再読の必要あり。

  • イプシロン さん

    音楽とは自然であり、かつまた生命である。作曲家や演奏家どうしを比べることに意味はない。必然と即興から生まれる霊感ともいうべき純一なものから音楽は生まれ、複雑に編まれた音は、これまた必然的に単純なるものへと還元されてゆく――素晴らしい表現だ。『音と言葉』という二元的なものは、決して一元的になりえない。だが、それを為し得た人物が一人だけいる。ワグナーだ。もの凄く納得した。ワグナーの歌劇は何度聞いても、演奏が前に出過ぎたり詩がでしゃばったりしないと感じていたから。音楽を生命という次元まで突き詰めた名著。

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