能楽への招待 岩波新書

梅若猶彦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784004308232
ISBN 10 : 4004308232
フォーマット
出版社
発行年月
2003年01月
日本
追加情報
:
190p;18

内容詳細

面の中で両眼をふさぐ、「心」字形に杖をついて歩く。これらの不思議な演出にこそ、能の世界の本質がある。秘伝書とは何か、幽玄は最高の美か。基礎知識から本質論まで、演技者がズバリと解説した斬新な入門書。

【著者紹介】
梅若猶彦 : 1958年大阪府生まれ。1981年上智大学外国語学部比較文化学科卒業。1994年ロンドン大学大学院(演劇学)博士課程修了。Ph.D.取得。現在、能楽観世流シテ方、静岡文化芸術大学助教授、ロンドン大学ロイヤルホロウェイ校客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 壱萬弐仟縁 さん

    10年前の本。奥付に著者のメルアドがある。この著者の計らいは、読者を信頼している証でもある。僕も自分史にはメルアドを添付しておいた。西本願寺の北能舞台は、屋外にあるのだな(5頁写真)。屋内ではなく、自然を感じながらの芸能という意味が僕には大きく感じる。写真が多用されているので読者思いである。修羅物とは、主役が武将の霊を演じる曲目(58頁)。藝術が初めて誕生するのは、『続日本紀』(797年、68頁)。Artよりも古いというのが驚きである。『信猿楽記』の咒(しゅ)師とは、猿楽咒師と法咒師がある(73頁)。続→

  • 俊介 さん

    2003年初版なのでもう16年前の本になるが、600年以上の能の歴史に比べたら、些細な時間だ。本書は能の入門書であるとともに、著者の、プロの能楽師としての能楽論さらには芸術論を吐露したものになっている。その綺麗な文体、深い考察ともにまるで哲学者の書いた文章のようだ。著者は、伝統芸能の世界にありがちな「型」信仰に対して、きっぱりと否定する。いかに「内面」を研ぎ澄ませるか、型はそれを表現したものに過ぎない、と。当事者にしか語れないその「真理」に深い感銘を受けた。200ページに満たない新書だが中身は物凄く濃い。

  • NICK さん

    能「楽」への招待と銘打ってはいるが、曲の解説や見どころ、基礎知識、楽しみ方といった箇所はほとんどなく、むしろ能の身体性についての本質に迫った能「学」への招待状といった印象を受ける。能楽師の内面の高揚が外面(行為、演技)に過剰をもたらし、ストーリー、心理描写とは一切関係ない行為そのものに「見るに値するもの」が表象されていくという。なるほど、能の舞は非常に抽象的で一見して「内容」を把握しづらいものであるだろうが、ここで論じられているのはそうしたシニフィアンとしての能ではなく表象の快楽としての能なのだ

  • 左近 さん

    観世流シテ方の著者が、身体性や内面性といった点を主なキーワードに、能の本質を探る。タイトルは一般向けの入門書風だが、中身はかなり専門的で、抽象的な表現も多い。実際に能を見たことがあり、一通りの知識、関心を持っている人が対象の本だと思う。秘伝書や振付指南書の写真が掲載されており、こうなってるんだぁ、と興味津々。ちなみに、一番驚いたのは、あとがきの謝辞・献辞「母ロザ、妻マドレーヌ、娘ソライヤ」親子揃って国際結婚だったのね。

  • uburoi さん

    今度『融』を観るつもりなので、再読してみた。『融』については型附の解説のところで都合よく出てきて、鑑賞の頼りになりそうだ。で、そこから著者はメタファーの世界に飛躍する。身体性、秘伝、無への探究と進むのだが、こういう内面への旅は一種のトレンドであったようにも思え、いささか鼻白むのだ。オヤと思ったのは岸田理生作『リア』のこと。国際色とジャンルを超えた演者の集まりで「舞台上で言語をあえて統一せず、日本語、中国語、マレー語、インドネシア語、英語、タイ語が飛び交う」これに手話が加わればまるで例のアカデミー賞作品だ。

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梅若猶彦

1958年大阪府生まれ。1981年上智大学外国語学部比較文化学科卒業。1994年ロンドン大学大学院(演劇学)博士課程修了。Ph.D.取得。現在、能楽観世流シテ方、静岡文化芸術大学助教授、ロンドン大学ロイヤルホロウェイ校客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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