漆芸 日本が捨てた宝物 光文社新書

更谷富造著

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784334032197
ISBN 10 : 4334032192
フォーマット
出版社
発行年月
1970年01月
日本
追加情報
:
18cm,187p

内容詳細

漆芸家として、そして漆芸品を修理復元する「復元家」として、海外の漆芸品を修復しながら暮らした著者が、日本人が忘れてしまった漆の魅力、漆器の見方、さらに日本の漆芸界が抱える構造的な病巣を語り尽くす。

【著者紹介】
更谷富造著 : 1949年京都生まれ。京都市立日吉ヶ丘高等学校漆芸科卒。68年、日展審査員鈴木雅也氏に師事。75年、オーストリアのウィーンに移住、漆芸品修復のためオーストリア国立応用美術館に勤務。85年、ロンドンに移住、オークションハウスのサザビーズ社、クリスティーズ社をはじめギャラリーや個人蔵の漆芸品を修復する。89年、シカゴに移住し、漆芸品の修復会社「YAMATO.inc」を設立。95年、北海道美瑛町に移住、工房「漆芸館クンストハウス」を構え、世界各国からの修復依頼を受けるかたわら、漆芸品の創作を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 六点 さん

    この本の著者は京都市立日吉ヶ丘高等学校の漆工科を卒業した後、数年の修行期間を経て、欧州で修復家として成功し、日本に戻り、美瑛でアトリエを営んでおられるとの事である。明治以降、漆器工芸、取分け蒔絵の優品は大量に海外に流出し、欧米のコレクターが多数存在する。その作品群が日本国内で注目されるようになるのは、20世紀も末のことである。松田権六に対する批判もあるが、松田の凄い所は、万年筆に蒔絵を施し、付加価値を与えると言う、著者の先駆者のような仕事をした事である。巻末の拓銀と行政への批判は、同感であるけど癖が…。

  • 半木 糺 さん

    著者は漆芸品の修復を生業とする人物。漆を初めとした、日本の伝統工芸の世界の現状と問題点を鋭く指摘する。特に日本美術展覧会、いわゆる「日展」への批判はかなり強い調子である。2013年に日展が不祥事によって一旦活動を打ち切ったことを考えれば、著者の批判は的を射たものであったと思われる。本書は2003年に出版されたものだが、著者が何度も指摘している、後継者や原材料の不足、日本人自身が日本文化をないがしろにするという問題は、現在もほとんど改善されていない。

  • るるぴん さん

    漆芸修復家として長年海外で活躍してきた更谷さんの日本文化界への苦言、自身の活動をまとめたもの。漆器は現代日本では廃れつつあるが、海外ではjapon=漆器というくらいコレクターには人気があり、きちんと仕事をする修復家にはひっきり無しに仕事が舞い込むらしい。更谷さんの生き方は人より三十年先をいっている感じ。前例が無い道を常に「今どう行動するのがいいのか?」を考え続け歩んでいる。ひとえに漆器への愛と古い素晴らしい作品を保存維持したいという目的意識と自分がしなきゃ誰がする?の矜持があればこそ。めちゃ面白い本だった

  • OjohmbonX さん

    欧米に存在する日本の古い漆芸品の数に対して、復元家の数が極めて少なかったという。漆器産業では工程別の分業制の一方、修復は全工程をこなす技量が必要となる。修復を生業にした著者は、オーストリアの美術館→公爵家おかかえ→独立してロンドン→米国と実績を積んで帰国。世界中から依頼がひっきりなしに来るという。「ブルーオーシャンを上手く開拓した」とも言い得るが、根本は「漆芸品はすごい、自分も漆器の職人ではなく本物の漆芸家になる」という情熱だろう。最近あらためて漆器・漆芸品に興味が出てきたので13年ぶりに再読した。

  • OjohmbonX さん

    漆の現状、基礎知識、著者が漆芸品の復元家として自立し得た経緯がすっきりと語られていて読み物として面白い。経歴なんて下手をするとダサい自分語りに堕しかねないけれど、何せ著者は道の無いところを進んで(その水準では)存在しなかった職業を成立させた人なので新鮮さを保ち得る。日展や地銀や人間国宝等々に悪態をついていても口だけでなく実も伴っているので「お前が言うな!」とは思わない。後はもう少し漆の技術的な話も読んでみたかったなと思うものの光文社新書に求めるのは筋違いだった(そういう変態的な仕事は中公新書の仕事)

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更谷富造著

1949年京都生まれ。京都市立日吉ヶ丘高等学校漆芸科卒。68年、日展審査員鈴木雅也氏に師事。75年、オーストリアのウィーンに移住、漆芸品修復のためオーストリア国立応用美術館に勤務。85年、ロンドンに移住、オークションハウスのサザビーズ社、クリスティーズ社をはじめギャラリーや個人蔵の漆芸品を修復する。

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