CD 輸入盤

チェロ協奏曲 ジャクリーヌ・デュ・プレ、ジョン・バルビローリ&BBC交響楽団(1967年ステレオ・プラハ・ライヴ)

エルガー(1857-1934)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
SBT1388
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
ライブ盤,輸入盤

商品説明

デュ・プレ&バルビローリ
エルガー:チェロ協奏曲ステレオ・ライヴ!
名高いマーラーの4番と同じ日の演奏!

・ベルリオーズ:序曲『海賊』作品21

・エルガー:チェロ協奏曲ホ短調 作品85
・マーラー:交響曲第4番ト長調

60周年記念号のBBCミュージック・マガジンで、ロストロポーヴィチは以下のように語っています。「彼女は、チェロを握りしめて生まれてきたかのようだった。楽器が、手足のように、彼女の身体の有機的な部分そのものだった。なので、演奏するにあたって、音楽の流れを邪魔するものがなにひとつない。感情がそのまま音楽となってダイレクトに聴衆に届くんだ。この天賦の才は、今日でも、彼女の録音を聴けば感じ取ることができる。」

 彼のいう「天賦の才」は、バルビローリとの2つのエルガー(EMIとBBC)でも大いに発揮されています。ここではまず、バルビローリについて語らなければなりません。イタリア系英国人指揮者、サー・ジョン・バルビローリは同じイギリスを代表するエルガー音楽のもっとも深い理解者でした。そして、彼は音楽キャリアをチェリストとして開始しています。
 さらに、バルビローリはデュ・プレの尋常でない才能に最初に気づいたアーティストのひとりでした。スッジア賞のオーディションの時、10歳だったデュ・プレが弓を弦に置いた瞬間、バルビローリは「これだ!」と叫んだといいます。その後、彼は影に日向にデュ・プレの成長を支援しますが、共演は彼女の確固たる個性が確立するまで辛抱強く待ったそうです。
 1965年、遂に、デュ・プレとバルビローリ(そして当時彼がシェフだったハレ管)の恒常的な共演が始まります。何度も行われたエルガーの共演は、1965年4月7日のフェスティヴァル・ホールが最初でした。その直後、8月にEMIへのスタジオ録音がなされます。

 バルビローリ夫人、エヴェリン・ロスウェルはこう語ります。「サー・ジョンは、ジャッキーがアドヴァイスを聞き入れた唯一の音楽家だったんじゃないかしら? ジャクリーヌはどんどん彼のアイディアを吸収していったわ。特に強調されたのが、感情をコントロールすることによって、音楽がさらに適切に感情を表現するということでした。」
 そしてバレンボイムは、バルビローリについてこう指摘します。「世間では、彼の音楽は感情的過ぎる、自由過ぎると評されることがあるけれど、私は、彼のエルガーはより多くの真髄を表現していると思う。彼がマーラーを表現するときしばしば現れる、精神的な高みがエルガーにも重要な要素だ。多くの演奏家の場合、そこが不足しがちだけれど。」

 1967年、BBC交響楽団はブーレーズとバルビローリというふたりの指揮者に率いられ東欧ツアーを行います。この時、同行したのは、オグドン、ハーパー、そしてデュ・プレとまさに「ベスト・オブ・ブリティッシュ」なソリスト達でした。このCDに収められているエルガーは、このツアーの初日、1月3日のものとなります。

 フィルアップされているバッハの無伴奏は、1961年12月から1962年1月にかけて行われた、BBCチューズデイ・インヴィテーション・コンサートで演奏されたもの。この時、コンサートは1番から3番までのプログラムだったのですが、残念ながら3番のテープだけが保存されていません。

 ジャケットの写真は、デュ・プレの友人が撮ったプライヴェート・フォトで、プライヴェートならではの和やかな雰囲気もまた当時を偲ばせてくれます。通常、テスタメントのCDには、英・独・仏のライナーが掲載されていますが、今回は「ベスト・オブ・ブリティッシュ」ということもあり英語だけのかなり長文のものとなっており、大変貴重な資料となっています。

 この録音は、今年3月、BBCによって放送され、多くのリスナーが「過去の2枚にもまさる最高の演奏だ」と評し大変に話題になりました。一足先にこの音楽に触れたイギリス国民がうらやましくもありますが、永遠に愛され続けるチェリスト、ジャクリーヌ・デュ・プレのリリースを心待ちにする気持ちは、世界共通なのかもしれません。(IMS)

・エルガー:チェロ協奏曲ホ短調 作品85
・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番 BWV1007
・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番 BWV1008
 ジャクリーヌ・デュ・プレ(Vc)
 BBC交響楽団
 サー・ジョン・バルビローリ(指揮)

 録音:
 エルガー:1967年1月3日、プラハ、ライヴ(ステレオ)
 バッハ:1961&62年、ロンドン、ライヴ(モノラル)

収録曲   

  • 01. Du Pre, Jacqueline - Konzert Fuer Violoncello Und
  • 02. 1. Adagio - Moderato
  • 03. 2. Lento - Allegro Molto
  • 04. 3. Adagio
  • 05. 4. Allegro Ma Non Troppo
  • 06. Du Pre, Jacqueline - Suite Fuer Violoncello Solo N
  • 07. 1. Prelude
  • 08. 2. Allemande
  • 09. 3. Courante
  • 10. 4. Sarabande
  • 11. 5. Menuetto 1 - Menuetto 2
  • 12. 6. Gigue
  • 13. Du Pre, Jacqueline - Suite Fuer Violoncello Solo N
  • 14. 1. Prelude
  • 15. 2. Allemande
  • 16. 3. Courante
  • 17. 4. Sarabande
  • 18. 5. Menuetto 1 - Menuetto 2
  • 19. 6. Gigue

総合評価

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投稿日:2024/02/08 (木)

デュプレの才能の真価を発揮した素晴らしい演奏である。明らかにEMI録音を超えて深化している。深化するのは彼女にそれだけの才能があるからで、並みの人間には出来ないことだ。音楽界と言えども、平凡な演奏家、指揮者のほうがはるかに多いと私は不遜ながら思っている。デュプレは数少ない稀なる才能に恵まれた演奏家の一人と言えよう。この演奏にそれが示されている。

robin さん | 兵庫県 | 不明

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投稿日:2021/03/11 (木)

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ハッチ さん | 愛知県 | 不明

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投稿日:2012/05/12 (土)

 デュプレ&バルビローリのコンビのエルガーの協奏曲に関しては,セッション録音でも十分にライブ感があるし,SACD化で音質も飛躍的にアップしたので,どうしてもそちらの方に耳が行ってしまいます。が,彼女の溢れるパッションは共通だし,バルビローリの包容力たっぷりのバックの見事さも共通だし,魅力満載のライブ演奏であることは間違いありません。  それにしても,このアルバムで聴けるバッハの無伴奏2曲は,いい! 弓のしなりや弦の振るえ,胴の震え,といったものまで聴こえてきそうな臨場感満点の演奏。そう,まさしく“演”奏。彼女はバッハの残した音楽を“演”じている。これは他の演奏からは決して味わえない感じです。

masato さん | 新潟県 | 不明

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人物・団体紹介

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エルガー(1857-1934)

近代イギリスを代表する作曲家、サー・エドワード・ウィリアム・エルガーは、1857年6月2日、イギリス中西部ウスター近郊のブロードヒースで生まれました。経済的に恵まれなかったため正規の音楽教育を受けることができず、ほとんど独学で勉強したそうですが、ピアノ調律師で楽器商を営んでいた父親のウィリアムは、生業のかたわら聖ジョージ・ローマ・カトリック教会のオルガニストを務めていたそうですから、やはりその血の

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