SF少女マンガ全史 昭和黄金期を中心に 筑摩選書

長山靖生

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480017949
ISBN 10 : 4480017941
フォーマット
出版社
発行年月
2024年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
シリーズ
:
追加情報
:
384p;19

内容詳細

一九六〇年代から少女マンガの時代が始まり、七〇年代半ばになると優れたSF作品が続出、SF少女マンガ黄金期が到来する。岡田史子、竹宮恵子、萩尾望都、山岸凉子、山田ミネコらが頭角を現し、SF的想像力で少女マンガを大きく変えていった。そこにはどんな創作上の冒険があったのか。七〇年代半ば〜八〇年代の黄金期を中心に、ファンタジー的作品も含め、揺籃期から現在までのSF少女マンガの歴史を、SF評論の第一人者が語りつくす。読み継がれるべき、おすすめ作品ガイドとしても必読の書。

目次 : 第1章 SF少女マンガ概史―分かりやすさと独自な表現のはざまで(マンガ表現はどうやって生まれたか/ 少女マンガの揺籃期/ 少女にSFはわからない?/ SFブームと少女マンガ/ 女性SFは何を描くのか)/ 第2章 挑発する女性状理知結晶体(山岸凉子―抑圧と理知の先にあるもの/ 倉多江美―シュールで乾いた宇宙/ 佐藤史生―科学と神秘の背反する魅力/ 水樹和佳―王道SFロマンを求めて/ 「見えない壁」と「見える壁」を超えて)/ 第3章 思考するファンタジー(少女マンガSFの詩人・山田ミネコ/ 大島弓子―少女の心象はハラハラと舞い散る/ 共同制作と見せ場主義のエンタメSF・竹宮恵子/ 少女感覚とSFファンタジー)/ 第4章 時を超える普遍を見つめて―萩尾望都の世界(SFは自由への目醒めをもたらす/ 萩尾SFの絵画論的・音楽論的宇宙観/ 多様な異世界生命体と性別の揺らぎ/ 危機から目を逸らさず、希望を捨てず)/ 第5章 孤高不滅のマイナーポエットたち(岡田史子―その花がどこから来たのか私たちはまだ知らない/ 内田善美―圧倒的画力が創り出すファンタジー世界/ 高野文子―絶対危険神業)

【著者紹介】
長山靖生著 : 1962年生まれ。評論家。鶴見大学歯学部卒業。歯学博士。世相や風俗、サブカルチャーから歴史、思想に至るまで、幅広い著述活動を展開する。著書に『日本SF精神史』(河出書房新社、日本SF大賞・星雲賞・日本推理作家協会賞)、『モダニズム・ミステリの時代』(河出書房新社、本格ミステリ大賞)、『偽史冒険世界』(筑摩書房、大衆文学研究賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • パトラッシュ さん

    少女マンガも結構読んできたので、覚えのある作品が次々出てくる。あの作者のこの作品は当時どんな意味があったのかとか、忘れていた絵やストーリーを思い出した。男性編集者が支配する雑誌でSFを描くのに苦労した事情は今では信じられないが、そんな揺籃期の女性たちの奮闘あればこそ夢と想像力に満ちた作品が生まれたのだ。「女はかくあるべき」との思い込みの壁が最初に撤廃された世界で、萩尾望都が最高の形を完成させたと見るのは疑問なしとしないが、膨大な作品群を読み込んで全貌を理解する補助線を提示した著者力量は見事としか言えない。

  • 阿部義彦 さん

    著者は私と一つ違い、その少女漫画への入り込み様は降参しました。花の24年組と最初に言ったのは山田ミネコで、少女漫画家に限らず1949年生まれは、創作業界の人が多い。(聖悠紀、吾妻ひでお、諸星大二郎、村上春樹、橋本治、山田正紀、鏡明等)団塊の世代でフラワーチルドレンから『花の』の枕詞が着いたそう。大島弓子に触れて、その作品をK・ディックの主要作に例える比喩には舌を巻きました。坂田靖子、佐藤史生(亡くなってたと始めて知った)そしてマイナーポエットとして、岡田史子、内田善美、高野文子にも言及。モー様には1章を

  • pulp さん

    筆者と同世代か少し下、50代〜60代の男性で少女マンガ 、SFマンガ好き向きの本かな。女性が読むと、「なんか違う」という感想を抱きそうな気がする。知らんけど。とりあえず、長山さんが、萩尾望都が大好きで竹宮恵子が大嫌い、なことは充分にわかった。

  • まんだよつお さん

    労作。特にまるまる1章を使っての萩尾望都SF少女マンガの分析は圧巻。「人は孤独でなければ真に自由ではあり得ない。そして真に自立していなければ、真に他者と向き合うこともできない。なれ合いと他者への理解は別なのだし、他人と連帯したとしても、自立した人間は孤独な人間でもあるのだ。この過酷で明快な真実を、萩尾はこれから先、繰り返し描いていくことになる」。これって「連帯を求めて孤立を恐れず」に通じるんじゃない? 

  • みみず さん

    「萩尾望都がいる」もそうだけど、竹宮恵子に厳しいなあ

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