幻日/木山の話

沼田真佑

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065339121
ISBN 10 : 406533912X
フォーマット
出版社
発行年月
2023年12月
日本
追加情報
:
208p;20

内容詳細

自然への、生命への、生きづらさを抱えた者への「眼差し」。人と動植物、水と土と空気、社会が影響し合って成り立つこの世界を生き、過ぎ行く時間をそのままに描き出す。自然のまま、言葉の流れるまま、音楽に身を任せるように、耽溺し没入する。芥川賞受賞から6年、待望の受賞後第一作。

【著者紹介】
沼田真佑 : 1978年、北海道小樽市生まれ。福岡県福岡市に育ち、西南学院大学商学部を卒業。2017年、「影裏」で第一二二回文學界新人賞受賞、同作が第一五七回芥川龍之介賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 夢追人009 さん

    芥川賞受賞作「影裏」から6年をかけて完成させられたという全8編の連作短編小説集で東北に住む作家「木山」氏が帰郷と東京を行き来し現在と過去の回想を交えて現実と空想が混在する私小説風の物語です。まあ、とりとめのないストーリーですのでオチや結論にこだわらずに自由に断片的な著者の独特な文体を味わう読み方をする読み方がいいと思いますね。私が一つ心に残った記述は「真夏・真冬」とは言うけれど「真春・真秋」とは言わないという事実で、目から鱗の思いで、そう言えばそうだよなあと改めて気付きましたね。#NetGalleyJP

  • coolgang1957 さん

    編集:さっぱり理解が追いつかない。妙にアクティブな文学者の懊悩でしょうか、歩いて行くだけで妄想が湧き出てくる話についてかされたのかなぁ。そのくせ人との交わりは雑多、いやこれは思い込みか、こっちまで瘴気に連れ込まれる気がする。芥川賞から6年経っての受賞後初作品と帯にあるからそう思うだけかも。この人たちって鬱になる運命かと中学生時代に北杜夫さん読んでた頃はそんなこと思ったな、意味も知らずに。あ、この本は木山≠フ話で沼田さんの話ではないか、なんか混同するな😅

  • ゆのん さん

    作家である木山が静かに淡々と語る私小説の様な形式の8編から成る連作短編集。木山の気鬱による幻だったり、幻聴であったり、また実際に見聞きする事柄が木山の中で彼独特の変換がされて語られる内容はとても興味深く、何故か違和感なくこちらの内にも流れてくるという不思議な読書となった。気鬱による幻や幻聴は現実ではないが、実際に木山が体験しているという意味ではやはり現実なんだろう。全てを肥やしに物語を紡ぐ事で自分自身や世の中との折り合いをつけている様に感じた。読みやすく興味深い作品だった。

  • 練りようかん さん

    八つの連作。木山が意識する人生の折り返し地点。寂しさ悲しみ、命が消えゆくこと。陽が闌けて人家の屋根と自然が一つの連なりに、単色に見えるという描写が沁み入った。強い言葉は使っていないのだけど重量があり、まるで水を含んだ葉の繁る枝のよう。木山のフィルターを通して見る世界はくすんでいて、それでいて透明感を思わせる文体。小旅行や都内での出来事は思いがけないことに溢れ、実体の実態と現実感の浮遊に人生は幻の日の連続だとふと思った。音に視線を導かれ、上から下に移動、その底に現れる漠を受け容れる流れがとても素敵だった。

  • ハルト さん

    読了:◯ とりとめもなく淡々と続く日々。物書きの淡白な日常は、どこか立ち上る幻のようでもある。日常的でありながら、日常とは乖離もしている。生々しい生の在り方も、濾したように薄く、砂絵のようにさらさらと手から溢れていってしまう。人との交わりは主人公にとって非日常で、ゆるやかに時は流れ、非日常は影を薄めながら、残像のように小説に残る。一歩歩くごとに孤独に触れ慣れ、主人公の世界は幻へと近づいてゆく。情景の描き方が好きだなと思った。

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沼田真佑

1978年、北海道小樽市生まれ。福岡県福岡市に育ち、西南学院大学商学部を卒業。2017年、「影裏」で第一二二回文學界新人賞受賞、同作が第一五七回芥川龍之介賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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