日本語が消滅する 幻冬舎新書

山口仲美

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784344986961
ISBN 10 : 4344986962
フォーマット
出版社
発行年月
2023年06月
日本
追加情報
:
304p;18

内容詳細

「日本語が消滅するはずがない」と思う人も多いだろう。しかし世界のあちこちで民族固有の言語が消滅しているように、油断をすると日本語も消滅する―日本語研究の第一人者である著者は、そう警鐘を鳴らす。各地で言語が消滅するのはどんな時か、日本語はどんな時に最も消滅しやすいのか、どうすればそれを防げるのか。それらの問題に明快な解答を与えつつ、オノマトペ(擬音語・擬態語)が豊富で、繊細な意味合いまで出せる日本語の面白さ・底力を楽しく解説。読み進むにつれて、日本語に自信と誇りを持ち、次世代にしっかりと日本語を伝える気持ちがみなぎってくる!

目次 : 第1章 おしよせる言語消滅の波/ 第2章 文字はどんな力を持つか/ 第3章 言語消滅の原因は何か/ 第4章 日本語が消滅する時/ 第5章 母語の力を意識する/ 第6章 日本語は、こういう言語(1)―発音・文法・敬語/ 第7章 日本語は、こういう言語(2)―文字・文章・語彙/ 第8章 多様性こそ活性化の源

【著者紹介】
山口仲美 : 1943年生まれ。日本語学者。お茶の水女子大学卒業。東京大学大学院修士課程修了。文学博士。埼玉大学名誉教授。文化功労者。古典語から現代語までの日本語の歴史を研究。とくに擬音語・擬態語の歴史的研究は、高く評価されている。論文「源氏物語の比喩表現と作者(上)(下)」で日本古典文学会賞、『平安文学の文体の研究』(明治書院)で金田一京助博士記念賞、『日本語の歴史』(岩波書店)で日本エッセイスト・クラブ賞受賞。また、「日本語に関する独創的な研究」が評価され、2022年に日本学賞を受賞。2008年紫綬褒章、2016年瑞宝中綬章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • tamami さん

    随分昔、水村美苗さんの『日本語が亡びるとき』を読み、衝撃を受けたものだが、今回も著者の言語に関する該博な知識や論理の運びとともに、現代日本の日本語に対する人々の対応などを見るに付けても、これから先あり得ない話ではないと思うようになった。もちろん私としては人類文明という観点からも、そのようなことが起こらないことを願っているのだが。著者も様々な観点から日本語の存続を願い、方策も整えている。著者の日本語愛が溢れた一冊であると思う。一点、日本人減少の要因の一つとして、原子力発電所の存在云々が突然出てきて面食らう。

  • へくとぱすかる さん

    1億を超える話者をもっている、いわゆる「大言語」である日本語が消滅?する恐れについて。まさかとは思うが、日本語より英語を重視するような教育の風潮が続くと、わずかな世代のうちに簡単に日本語が衰退してしまうという。母語は考えること、感じ方の基礎だからこそ、無色透明な存在に感じられる。そこを勘違いして無価値なものととらえてしまうと、戦争や事故・災害にも関係なく、著者の予測する、日本語の消える未来が現実に近づいてしまうだろう。一度消えてしまった言語・文化は原則復活しない。日本語の将来は私たち自身にかかっている。

  • だまし売りNo さん

    コンピュータサイエンスなどに携わっていると英語を重視することにも理由は出てくる。古文や日本史に面白さを感じることが日本語を大切する方向性になるだろう。

  • 踊る猫 さん

    読み直す。当たり前/所与のものとして使っていた日本語が持ちうるすばらしさ/可能性について、いま一度「蒙を啓かれる」思いをさせてもらった。そしてグローバル化の流れに沿ってその日本語を捨ててしまうことがどれほど危険で、また悲しいことなのかについても。熱い語り口は信頼できる。が同時に、著者のその語り口がこちらの「情」にこそ訴えかけるものでありうること(つまりロジカルな提言に結びつけていくまでに「ワンクッション」必要でありうること)にも目を向けた方がいいとも思ってしまった。水村美苗や施光恒の仕事と接続させてみたい

  • 踊る猫 さん

    扇情的な題に興味を惹かれて読み始めた。難を言えば日本が根強く持ちえている英語への込み入った劣等感についても書かれていればと思わなくもなかったが、それでも「日本語が消滅する」とどんな事態が起こりうるかが丁寧に、熱い筆致でつぶさに語られている。少なくともぼく自身は「読む手が止まらない」思いを味わい、文字通り「貪る」読み方をしてしまった。ぼくがこうして安定した、首尾一貫した伝統を持つ「母語」によって何かを伝えうること、その「母語」に織り成された自我を形成できていることがどれほど貴重なのか教わったのは収穫だと思う

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山口仲美

1943年生まれ。日本語学者。お茶の水女子大学卒業。東京大学大学院修士課程修了。文学博士。埼玉大学名誉教授。文化功労者。古典語から現代語までの日本語の歴史を研究。とくに擬音語・擬態語の歴史的研究は、高く評価されている。論文「源氏物語の比喩表現と作者(上)(下)」で日本古典文学会賞、『平安文学の文体の

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