コレラを防いだ男 関寛斎

柳原三佳

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065293409
ISBN 10 : 4065293405
フォーマット
出版社
発行年月
2022年12月
日本
追加情報
:
176p;20

内容詳細

時は幕末。かかれば3日で死んでしまう「三日コロリ」と呼ばれた恐ろしい病が、長崎から江戸へと広まり、大勢の命を奪いました。「江戸の台所」と呼ばれた銚子の町にコレラが入りこめば、江戸の復興どころではなくなります。世界中で猛威をふるう新型コロナウイルス。今から150年以上も前の日本をおそったパンデミックの中、現代と変わらぬ「ソーシャル・ディスタンス」や「手指の消毒」を人々に伝え、銚子の町を守り抜いた医師がいました。知られざる幕末の偉人の一生を、物語のかたちで、わかりやすく伝えます。

目次 : 第1章 佐倉順天堂(運びこまれた元力士/ これこそが、西洋医学なのだ…)/ 第2章 種痘を広める(西洋医学を志す若者が目指す場所/ 農家に生まれ、学問に目覚めて ほか)/ 第3章 銚子での開院(乳がんの手術を決意した母親/ 銚子の町を治めていた男 ほか)/ 第4章 コレラから銚子の町を守れ(救えなかった目の前の命/ 迷信が原因で発生した食中毒 ほか)/ 第5章 戊辰戦争―戦火の中の出張病院(ポンペ医師の教え/ 腸チフスの感染拡大を抑える)

【著者紹介】
柳原三佳 : 1963年、京都市生まれ。ノンフィクション作家。主な著書に、『自動車保険の落とし穴』(朝日新書)、『家族のもとへ、あなたを帰す 東日本大震災犠牲者約1万9000名、歯科医師たちの身元究明』(WAVE出版)、『開成をつくった男、佐野鼎』(講談社)などがある。また、児童向けノンフィクションに、『柴犬マイちゃんへの手紙』、『泥だらけのカルテ』(ともに講談社)がある。なお、『示談交渉人裏ファイル』(共著、角川文庫)はTBS系でドラマシリーズ化、『巻子の言霊 愛と命を紡いだ、ある夫婦の物語』(講談社)はNHKでドラマ化された。ウェブ記事「交通事故で息子が寝たきりに―介護を続ける親の苦悩と、『親なき後』への不安」で「PEPジャーナリズム大賞」2022特別賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • まる子 さん

    JIN(仁)先生は実在した‼️と思わせる関寛斎。「幕末」「コレラ」(当時はコロリ)「医師」このワードだけで読む気をそそる、関寛斎の伝記。ロベルト・コッホがコレラ菌を発見したのが明治15年あたり。江戸で「三日で死ぬ」と言われ、高熱、嘔吐、米とぎ汁のような白い下痢。どのような治療すればいいか、(煮沸しない)水を飲む事や魚を食べると良くないという噂を解決。ソーシャルディスタンスと消毒で蔓延をふせぎ、自分たち医療者がかからないようにするには。多くの命を救ったのに…晩年は北海道の陸別で開拓し、札幌で自死😱

  • わむう さん

    高田郁さんの「あい」で、妻の視点からの関寛斎の人生について書かれた小説を読んだことがありますが、こちらは関寛斎自身の視点で書かれた本。児童書なので、医療に関する専門用語も、江戸の歴史的背景もわかりやすく説明しています。神輿を出したり、病人の枕元に供えた赤飯を食べたら流行り病が治まなどの迷信やおまじないを信じていた庶民に正しい感染予防法や医療をほどこします。港に停泊している外国船からウイルス感染と江戸時代にも同じことが起こっていたんだと知りました。

  • ぽけっとももんが さん

    図書館新着本。コロナ禍の今、身に染みる。コレラ菌が発見される前に、手洗いや生水・生物を摂らない、感染者のものは熱湯消毒などで感染を防いだ。結局「一に養生、二に鍛錬、三に薬」であるとも。またいつの世にも迷信に振り回される人がいる。関寛斎の若くしての活躍で終わっているけれども、この後も偉業は続く。そして稲むらの火で有名な濱口儀兵衛も登場、やっぱりすごい人はたくさんすごい。装丁と挿画が題材だけに悲惨になりそうなところを誤魔化さずでも品のある本にしてくれたと思う。

  • かわかみ さん

    佐倉順天堂で西洋医学を学んだ関寛斎が幕末に流行したコレラの感染拡大を防いだ奮闘を子供向けにわかりやすく描いた本。子供向けとは言え、大人が読んでも有益である。ロベルト・コッホによってコレラの病原体が発見されたのは明治16年のことだから、寛斎たちはまだ原因を特定できない状況であった。しかし、キニーネの服用と身体を温める治療法および滋養強壮と清潔な生活習慣による予防法を普及することで江戸の台所であった銚子を守った。寛斎を中心に先達の医師である佐藤泰然、篤志家である濱口儀兵衛らの高い志を示している。

  • 鳩羽 さん

    幕末の江戸で流行したコレラの感染拡大を防ぐため、銚子で医者を営んでいた関寛斎が感染対策を広め、治療に当たり、水際で止めることができたことを紹介する伝記。東洋医学が主流だった時代に、農家の息子が苦学して医学を学び、種痘を行いつつ民に情報を伝えようとしてきた人生は、さぞ大変なものだっただろうと思わされる。今も昔も感染症が流行ったら同じだなと思う点もあれば、現在の方が多少は賢くなってるのかなと思う点もあり。医療が仁道であるエピソードで盛り上げつつ、歴史や経済のことにも触れている。死因にちょっと「えっ」ってなる。

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柳原三佳

1963年、京都市生まれ。ノンフィクション作家。主な著書に、『自動車保険の落とし穴』(朝日新書)、『家族のもとへ、あなたを帰す 東日本大震災犠牲者約1万9000名、歯科医師たちの身元究明』(WAVE出版)、『開成をつくった男、佐野鼎』(講談社)などがある。また、児童向けノンフィクションに、『柴犬マイ

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