DVD

『椿姫』全曲 ムスバッハ演出、佐渡裕&パリ管、ドランシュ、ポレンザーニ、他(2003 ステレオ)(日本語字幕付)

ヴェルディ(1813-1901)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
DLVC1179
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
日本
画面サイズ
:
ワイドスクリーン
:
カラー
フォーマット
:
DVD
その他
:
ライブ盤

商品説明

佐渡裕指揮、ペーター・ムスバッハ演出による色々な意味で話題になった公演のDVD化。この映像は2003年のエクサンプロヴァンス音楽祭で収録されたものですが、この年のフランスは、劇場関係者たちが全国規模でストライキをおこなっていたのが記憶に新しいところでもあります。この『椿姫』にしても10回以上の公演を予定して、6週間も練習を重ねながら、結局わずか1回の上演で終わってしまったという不幸な運命を辿りますが、同じ時期のもうひとつの演目、ダニエル・ハーディング指揮による『ヴォツェック』は、同じく6週間の練習を重ねながらも観客の前では一度も上演されなかったという、さらなる不幸に見舞われています。ハーディングはしかし、関係者だけを聴衆として1度だけ『ヴォツェック』の通し上演をおこない、携わった人々に報いたということですが、それにしても世界各地から集まってきた観衆に努力の成果を披露できなかったのは残念なことでした。
 佐渡の『椿姫』は1回だけとはいえ上演に漕ぎつけたのは不幸中の幸いでしたが、しかし、劇場の外では上演妨害工作として爆竹が鳴らされ、それに負けまいと常とは違うところでも応援の拍手を盛大に送る観衆のバトル(?)が繰りひろげられたとのこと。
 このDVDにそうした状況がどこまで収録されているかは現時点では判りませんが、滅多にない出来事を背景とした上演ということで注目度も高そうです。
 肝心の演出はモダンなタイプの読み替えもので、マリリン・モンロー風のヴィオレッタによる回想仕立てで、ヴィオレッタに肉体関係を迫るジェルモンや、回想形式ゆえに舞台裏で合唱が歌うなどユニークな設定がおこなわれているとのことです。

・ヴェルディ:歌劇『椿姫』全曲
 ヴィオレッタ・ヴァレリー:ミレイユ・ドランシュ
 アルフレード・ジェルモン:マシュー・ポレンザーニ
 ジョルジョ・ジェルモン:ジェリコ・ルチッチ
 フローラ・ベルヴォア:ダミアーノ・ピンチイ
 ガストーネ子爵:オリヴィエ・エルナンデス
 ドルフォール男爵:エンリコ・マラッリ
 ドビニー公爵:ヨゼフ・デーネ
 グランヴィル医師:ジャンヌ・サンクヴィスト
 アンニーナ:ジェヌヴェーヴ・ケマーレン
 ジュゼッペ:ジェローム・アヴェナス
 パリ管弦楽団
 佐渡裕(指揮)

 演出:ペーター・ムスバッハ
 収録:2003年、エクサンプロヴァンス音楽祭
 収録時間:131分
 画面:カラー、16:9
 音声:リニアPCMステレオ
 日本語字幕付き
 NTSC
 Region 2

内容詳細

定期的に客演しているパリ管を率いて、フランスのエクサンプロヴァンス音楽祭で上演し、大好評を得た「椿姫」を収録。ムスバッハによる斬新な演出や衣装、新人も含めた歌手陣のなど、充実の舞台が味わえる。(CDジャーナル データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

★
★
★
★
☆

3.5

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
1
★
★
★
☆
☆
 
2
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
エクス音楽祭での上演に先立ち、同シーズン...

投稿日:2009/10/31 (土)

エクス音楽祭での上演に先立ち、同シーズンのベルリン・フェストターゲでプレミエされたプロダクション.当年は舞台関係者ストの影響で公演がほとんどキャンセルになり、十全な条件での収録ではなかったとは思うが、それにしてもフレージングの貧しいオケといい平板な歌唱といい(満足できるのはパパ・ジェルモンのルチッチくらいではないか)、こうしてソフトにするにはちょっと色々損をしている.(尚、音響がデッドなのは露天の大司教館劇場での収録のため.)舞台には奥へ続くハイウェイの路面、その前面に舞台の視覚像を暈かしスクリーン代わりにもなる紗幕、そこへライトの仕込まれた白い半透明ドレスのヴィオレッタ(ミレイユ・ドランシュ)がモンローよろしく白塗りブロンドで登場し、妖しげな魅力を振りまく.しばしば判別の難しい意味ありげな登場人物たちとともに、すべてはヴィオレッタの幻想であるかのように進行する演出は、ドラマ的な方向性を掘り下げるよりは視覚像に音楽が染み込んでゆくかのような効果を狙っている.もしムスバッハが優れた演出家なら、これだけでも見応えのある舞台を作れたかもしれないが、生憎元々彼は演技付けは下手くそであり、意味不明な部分が多いのも単純に出来が薄いことの裏返しだろう(結局、《椿姫》の「怖い横顔」を露わにしたソフトは今のところ存在していないわけだ).それでもエーリヒ・ヴォンダーの手になる舞台装置やヴィデオ映像の繊細な質感は見ものであり、第3幕で急に舞台の広がりが露見し奥行き方向に閉ざされた感覚が表れるのは印象的だった.ベルリンではベルク《ルル》と対にして両方ともシェーファー主演で上演されており、舞台写真からは全く別演出のような印象も受けるので、そちらを見てみたかった事には変わりない.

ombredouble さん | 東京都 | 不明

0
★
★
★
☆
☆
たしかに車道に倒れた娼婦(しかもあまり高...

投稿日:2009/10/03 (土)

たしかに車道に倒れた娼婦(しかもあまり高級ではない)の夢というコンセプトだが、その夢さえもがかならずしも美しいものではない。すなわち、ここでのヴィオレッタはその夢の中でも疎外され、孤独な存在だ。ムスバッハの解釈は説得力を持ってはいるが、それは「このような解釈も」といった種類のもので、原作が本来持っていたものとは違うだろう。だから、ファーストチョイスにはお勧めしない。また、ドランシュのプラチナブロンドの鬘も、厚化粧もまったく似合っていないが、これも演出のうちなのだろう。なお音質、画質ともに2003年の収録にしては不満足だ。

烏 さん | 広島県 | 不明

0
★
★
★
★
☆
ゼッフィレルリの映画も、すべてはヴィオレ...

投稿日:2007/01/15 (月)

ゼッフィレルリの映画も、すべてはヴィオレッタの回想+幻想というコンセプトだったから、特に目新しい解釈でもないが、車道に倒れた街娼が死に際に見た夢というアイデアで全部押し切ってしまったのはお見事。ジェルモン父子の関係が普通と違ったりするが、基本的にワン・アイデア演出なので、デッカー演出(ザルツブルク)のようなふくらみには乏しいけど。シェーファー主演、バレンボイム指揮のベルリン版を見たかったという思いは抑えきれないが、エクサン・プロヴァンスのキャストもなかなか健闘。ただし、新しい録画なのにこもったような音は残念

村井 翔 さん | 名古屋 | 不明

0

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

ヴェルディ(1813-1901)

1813年10月10日、ジュゼッペ・フォルトゥニオ・フランチェスコ・ヴェルディは、カルロ・ヴェルディの10番目の子供として、ブッセート近郊レ・ロンコーレに誕生。この頃は政情が不安で、翌年1月には同地にロシア軍が侵攻しています。生家は旅館兼居酒屋を営み、宿泊客の旅芸人の音楽に幼少から惹かれていたとのこと。1821年、父親からスピネットを買ってもらい、やがてピエトロ・バイストロッキにオルガンの奏法も習

プロフィール詳細へ

ヴェルディ(1813-1901)に関連するトピックス

オペラ に関連する商品情報

おすすめの商品