土地は誰のものか 人口減少時代の所有と利用 岩波新書

五十嵐敬喜

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784004319146
ISBN 10 : 4004319145
フォーマット
出版社
発行年月
2022年02月
日本
追加情報
:
270p;18

内容詳細

個人所有から共同利用へ。空き地・空き家問題の解決策とともに考える。

目次 : 第1章 土地基本法と土地政策(土地商品化とバブル/ 旧土地基本法―バブルへの対応/ 新土地基本法―不明土地・空き地・空き家への対応/ 二つの基本法の考察―近代的土地所有権の限界/ 土地関連法の整備―空き家法から登記法まで/ 土地関連法は機能するか)/ 第2章 日本史の中の土地所有権(土地所有権の変革と「時代の転換」/ 土地所有権の歴史―古代から江戸時代まで/ 明治維新と土地所有権の近代化/ 昭和憲法と戦後の土地所有権)/ 第3章 外国の土地所有権―都市計画の観点から(都市計画とは/ 外国の都市計画との比較/ 日本の参考になる外国の都市計画/ 相続に関する各国比較/ アメリカと日本のランドバンク)/ 第4章 田園都市論―二一世紀半ばの日本の姿を求めて(都市再生とコンパクトシティ/ 東日本大震災復興と新都市の建設/ 国土交通省「国土の長期展望」/ ハワードと大平の田園都市/ デジタル田園都市/ 田園都市と「縁」)/ 第5章 現代総有―土地所有権と利用の新しい形(「商品」から「幸福」へ/ 資本主義の危機と現代総有の登場/ 各地で見られる現代総有の展開/ 体制の変革へ―現代総有の主体)

【著者紹介】
五十嵐敬喜 : 1944年山形県生まれ。法政大学名誉教授、弁護士、元内閣官房参与(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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  • アキ さん

    日本の不明土地は約410万ha。日本全体の約10%強を占める。九州全土と沖縄を足した位である。政府は増え続ける空き家、空き土地に対する「空き家対策法」「不明土地法」を制定し、さらに2020年土地基本法の改正を行った。しかし根本には明治憲法と民法の元で定められた「近代的土地所有権」が維持されており、土地は所有者の自由という原則が、公共の福祉や街づくりに支障を来たしている。相続と登記がこの問題を生み出した。著者は現代総有を提案しているが現実的ではないし、デジタル田園都市構想も解決法とはならない。かなり深刻。

  • zag2 さん

    標題とは少し違って、土地所有権の本質が時代によって変遷し、土地所有権の絶対的自由によって近代日本が支えられてきたという流れを示し、それが現代の土地問題の原因になっているとしています。この解決のために、入会権など総有の形態を発展させた「現代総有」を提唱していますが、なるほどと思う点は多々あるものの、現実問題としてはものすごくハードルが高いという印象を受けました。なんとかしなければならないのは良く分かるのですが、とても難しいと感じています。

  • ばんだねいっぺい さん

    めんどくさいことには、誰も手をつけたくないのだと感じた。そりゃあ、キラキラしたデシタルシティの夢に浸かる方が楽しいだろう。今後は、廃墟になったマンション群に悩まされるのだろうか。やる気ある者たちに権限を与える法制定を望む。

  • りょうみや さん

    日本の増え続ける所有者不明の空き家は土地所有権が公より個に振りすぎているのが原因。無秩序で日本中どこでも似たような町並み、東京一極集中、地方衰退もその一環。日本も江戸以前は公が強かったし、諸外国の都市計画ももっと公が強いという内容。最後に個人所有に代わる土地総有論を展開している。日本も問題を認識して最大限なんとかしようとしているけど法を根本的に変えるのが難しいことがよく伝わってくる。この本をきっかけに都市計画というものにもっと興味を持ち始める。

  • はやたろう さん

    現代日本が直面する大問題として所有不明土地の増大を世界の情勢や土地所有の歴史などから考察している。かつて土地所有及び都市計画をイギリスレッチワースの田園都市を模していこうという政治家もいたようだが、今やデジタル田園都市構想という便利さを追求する形に変わってしまった。近代的土地所有は資本主義のもと乱開発と放置という極端なコントロール不能なものとなっているが、期待するのは、公でない公有、云わば現代総有という地縁、職場縁など人と人のつながりを持った共有化した田園都市づくりだと。うーん、奥が深い。

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五十嵐敬喜

1944年山形県生まれ。法政大学名誉教授、弁護士、元内閣官房参与(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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