ユリイカ2021年2月号 特集=坂元裕二 -『東京ラブストーリー』から『最高の離婚』『カルテット』『anone』、そして『花束みたいな恋をした』へ…脚本家という営為-

ユリイカ編集部

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784791703975
ISBN 10 : 4791703979
フォーマット
出版社
発行年月
2021年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
307p;23

内容詳細

映画『花束みたいな恋をした』1/29公開

坂元裕二の描く〈ドラマ〉は何を映しているのか。他者がたまさか交わってしまうこと、そのかけがえのない出会いがもたらすやすらぎと痛みのなかに満ちている感情を俳優の呼気とともに閉じ込めたそれを紐解いたとき、われわれにはどのような「いま」が見えてくるのだろう。
『東京ラブストーリー』から『最高の離婚』『カルテット』『anone』、舞台『またここか』を経て、『花束みたいな恋をした』へ――これまでの、そしてこれからの坂元裕二を読みこむ特集号。


【目次】

特集*坂元裕二――『東京ラブストーリー』から『最高の離婚』『カルテット』『anone』、そして『花束みたいな恋をした』へ…脚本家という営為

❖リモートインタビュー
満島ひかりが聞く / 坂元裕二(聞き手=満島ひかり)

❖望遠レンズの万華鏡
二〇歳の頃の坂元さん / 山田良明
麻縄の椅子に本棚 / 豊原功補
ポルシェとアイドル / 浜崎貴司
坂元裕二との電話の後に書いた原稿 / ケラリーノ・サンドロヴィッチ

❖イラスト
別れた後5年のふたり / ウィスット・ポンニミット

❖インタビュー〈1〉
お互いが想像のなかで / 有村架純(聞き手・構成=金原由佳)

❖対談〈1〉
共鳴する共犯者――『花束みたいな恋をした』に寄せて / 坂元裕二×土井裕泰(司会・構成=上田智子)

❖暮らしというブーケ
可憐な花束を持って――再びスクリーンに舞い降りた坂元裕二 / 金原由佳
『花束みたいな恋をした』は現代の「東京(周辺)ラブストーリー」である。 / 西森路代

❖多元宇宙を生きる人びと
ホームにドラマが起きるとき――坂元裕二越しの〈東京〉 / 松山秀明
捨てられた子ども、裁かれる「母」――『万引き家族』から『Mother』を考える / 岡室美奈子
坂元裕二ドラマ『Woman』論――満島ひかりの手の演技 / 北村匡平
「連帯」と「孤立」のあいだで――『それでも、生きてゆく』の響子をめぐって / 小松原織香

❖インタビュー〈2〉
だから今回、僕は手紙を書けなかったのかもしれません / 永山瑛太(聞き手=編集部)

❖戦友たちからの手紙
あの頃の坂元さんも / 並木道子
親愛なる坂元裕二様 / 水田伸生
連ドラ『Mother』、『Woman』のことなど / 次屋 尚

❖問題との歩き方
面倒くさい光生はしあわせになれるのだろうか? / 成馬零一
マスキュリニティとホモソーシャルにさよならを――『問題のあるレストラン』における被害と加害の連鎖 / 清田隆之(桃山商事)

❖シナリオ
水本さん・骨壷(犬の)・お願いがございまして / 坂元裕二

❖対談〈2〉
“人間を描く”作法 / 坂元裕二×飯塚悟志(東京03)(司会・構成=上田智子)

❖ドラマという宝物
どこかの街に / 村上健志(フルーツポンチ)
ともにこの夜を生き延びる / 長濱ねる
家の中について / 諭吉佳作/men

❖おしゃべりの四重奏
雑談のコメディ――『カルテット』論 / 太田省一
疑問符の聞き方――坂元裕二『カルテット』の音響設計をめぐって / 長門洋平

❖アンケート
わたしと坂元裕二 /宮藤官九郎 阿部サダヲ 松たか子 YO-KING(真心ブラザーズ) 井上由美子

❖ゆるぎない結晶
恋愛ドラマ不毛といわれる時代に――『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』と現代の恋愛ドラマ / 宇佐美 毅
脚本と演出の協働――『スイッチ』について / 篠儀直子

❖ロングブレス・ラブレター
遥か彼方に坂元裕二――ドラマ『スイッチ』の日々 / 中川慎子
アスリート・坂元裕二――リモートドラマ『Living』ができるまで / 訓覇 圭

❖坂元先生の肖像
端っこの出会い / 兵藤るり
ぼくと坂元さん / 清水俊平

❖プリズムは回りつづける
イロトリドリ ノ ドラマ――ゼロ年代の坂元裕二 / 岩根彰子
坂元裕二の演劇的言語――“繰り返し”に対峙する物語の力〜『またここか』より〜 / 河野桃子

❖資料
坂元裕二主要作品解題 / 木俣 冬


■連載
私の平成史12 / 中村 稔

■物語を食べる*新連載
胃の腑と詩と官能のあいだ / 赤坂憲雄

■詩
玻璃鏡 / 森山 恵

■今月の作品
故永しほる・澁澤 赤・林 やは・鳥居橋萬福・吉岡幸一 / 選=和合亮一

■われ発見せり
観者に委ねる / 石原 葉

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • mami さん

    脚本家坂元裕二さんを徹底的に多角的に読み解く一冊。恐ろしいほど充実した内容に読了まで2か月近くを要してしまった。それほどまでに丁寧に読み込みたかった。私が何故ここまで坂本作品に心を奪われるのか。それは並木道子さんが仰っている「坂本さんの作品はいつだって寂しい人たちに目が向けられている。彼らが居場所を見つけるまでの物語だから」の言葉に尽きる。フルーツポンチ村上さんの言葉が刺さり思わず涙ぐむ。そして永山瑛太さんの「カルテットは嫉妬のかたまり」という言葉が人間くさくてとても好き。

  • yuna☆ さん

    結構時間をかけて読んだけど、終始楽しかった。みんなほんと坂元作品&坂元さん好きだねー。何だか仲間に会えたみたいで嬉しかった。にしても、ずっと坂元さんの色んなエピソードを色んな人達から垣間聴き(読み)、写真と一緒にご本人様の対談もいくつかあるものだから、すっかり坂元さんの話す姿を何度も映像やラジオで見たり聞いたりしたことがあるような気になってたけど、そういえば全く知らないんだと途中ではたと気づいて、その勘違いぶりに驚いた。錯覚するくらい頭の中に坂元さんがいたんだよね。それだけ坂元裕二で満載だった。満足満足。

  • yuna☆ さん

    年末年始に、結構な覚悟を持ってようやく観た「それでも、生きてゆく」に関する部分を読みたくて再読。小松原織香さんの評論を読んでまた思い出して涙し、瑛太さんのインタビューを読んで、坂元さんのセリフが持つ独特のリズムについて確かに!と思った。この本、やっぱり買ってよかったな。ドラマを見返すたびに、読み返していきたい。

  • abe623 さん

    坂元裕二好きなら読んで損なしの一冊でした

  • 萩緒文葉 さん

    「脚本家 坂元裕二」を読み、過去の坂元裕二作品を見れる限り観て、どんな学びを重ねたらこんな視点が持てるんやろと興味深く読んだ1冊。結果、さらに謎は深まるばかり。印象深かったのは飯塚悟志さんとの対談。読んだ後、過去作品の3人と4人のシーンを見比べてなるほどと思ったりしました。〜からの「大豆田とわ子…」だったのでニヤニヤしながら観ました。今ふと思ったのですが、何度観ても飽きない落語的なあじわいがありますよね、坂元作品。映画「花束…」も連ドラで観てみたいくらい、坂元裕二の余談が好きなのです。

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