増補決定版 「自己決定権」という罠 ナチスから新型コロナ感染症まで

小松美彦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784768435854
ISBN 10 : 4768435858
フォーマット
出版社
発行年月
2020年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
373p;19

内容詳細

初版から約20年、「自己決定権」と「自己決定」は今や当たり前のものになった。しかし、その問題性は見えにくい形でますます広がっている。本書では、「自己決定権」が医療や福祉でどのように作用しているか、近年盛んにいわれる「人間の尊厳」という言葉がいかに巧妙に利用されているかを考えた。増補決定版にあたり、これら全ての問題が噴出した出来事として、「相模原障害者殺傷事件」「新型コロナ感染症」を詳論。

目次 : 序章 「自己決定権」とは何か/ 第1章 私はなぜ自己決定権を認めないのか/ 第2章 自己決定と自己決定権はどう違うのか/ 第3章 自己決定権と福祉国家の行方/ 第4章 死をめぐる感性、批判をめぐる感性/ 第5章 ノンと言いつづけることの重要さについて/ 終章 自己決定権批判の課題はどこにあるのか/ 増補第1章 「自己決定権」をめぐる二〇一八年の状況/ 増補第2章 鏡としての「相模原障害者殺傷事件」/ 増補第3章 新型コロナ感染症禍の現在を抉る―「新日本零年」に向けて

【著者紹介】
小松美彦著 : 1955年東京生まれ。1989年、東京大学大学院理学系研究科・科学史科学基礎論博士課程単位取得退学。博士(学術)。現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授。専攻は、科学史・科学論、生命倫理学、死生学

今野哲男 : 1953年仙台生まれ。編集者・ライター。元・月刊『翻訳の世界』編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 北杜夫そっくりおじさん・寺 さん

    これは本当にいい本!間違いなく今年の読書の収穫の一つである。私は死んだら臓器も何もかも提供しようと思っていたが、やめる事にした。本書を読めば共感してもらえると思う。普段の私がいかに大切な事を何も考えていなかったかと痛感したのが、読み始めるといろんな感想や驚きや喜びがあれこれ湧いてきて、頭の使っていなかった部分がしきりに動き始めたのだ。私は本当に不勉強だった。日本は経済を優先するあまり、優生思想に陥ってしまっているというグロテスクを実証している。その為に称賛される「人間の尊厳」と「自己決定権」。お勧め。

  • だまし売りNo さん

    自己決定権という言葉が自己責任の押し付け、病院側の責任回避のアリバイ作りに使われている。医師が自己決定権を安易に使って責任を患者に押し付けたり、責任逃れに悪用されたりすることに使われがちである。新型コロナウイルス感染症対策について追記されている。日本政府はPCR検査の拡充などコロナ対策をしてこなかった。それは公務員的な無能や怠惰に見えるが、放置して死ぬに任せるという積極的な政策であると主張する。

  • ヒナコ さん

    2004年に同じタイトルで洋泉社から出された文庫版に、補論を加えた形で再販されたもので、本作はその第三版となっている。 内容的には、日々くり返される「自己決定」と、抽象的な権利概念としての「自己決定権」とを区別し、前者は現実として起こるものであり拒否するとか反対するとかいうことはないが、後者に関してはその概念の適切さのレベルから根源的な批判がされている。→

  • Go Extreme さん

    自己決定権とは何か:英語のマインドコントロール 私はなぜ自己決定権を認めないのか:個人に閉塞した問題なし 自己決定と自己決定権はどう違うのか:自他未分化状態 自己決定権と福祉国家の行方 死をめぐる感性、批判をめぐる感性:死者はヴァガボンド ノンと言いつづけることの重要さについて:内発的義務 自己決定権批判の課題はどこになるのか:アンバランスは伝染する 自己決定権をめぐる2018年の状況:生きるに値しない 鏡としての相模原障害者殺傷事件:内なる優生思想 新型コロナ感性消禍の現状を抉るー新日本零年に向けて

  • おかえ さん

    実に小松さんらしい内容。ご本人いわく、これが主著とのこと。メモを取りつつ、書き込みしつつ、自分の生き方を見つめ直す契機にするつもり。徹底的に自分を掘り下げる。その作業をせねばなるまい。

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