Eldar

1987年1月、キルギスタン生まれの天才ジャズピアノのメジャーデビュー作。持ち前の驚異的なテクニクック派全面的な披瀝に至っていないが、ところどころにニューヨークで話題をさらった天才振りがうかがえる“21世紀のジャズピアノ”注目の逸材、メジャーデビュー作。
Eldar Djangirov(p,synth.)John Patitucci(b,el-b))Todd Strait(ds,perc.);Gesut:Michael Brecker(ts);Re.2004-4-6&7,t Sony Music Studios,NYC.

エルダー・ジャンギロフは2枚の作品をマイナーレーベルに残して「Sony Music」と契約。
その2枚でビリー・テイラーをはじめ、多くのジャズ界の先輩に賞賛され、遠くアメリカに来た少年・エルダーは瞬く間にマンハッタンで名前を挙げた。
ジャズの歴史の中には多くの天才少年が存在したが、カリブ以外の海外からの登場は稀だった。積み重ねられたクラシックのテクニックと、「聴いたように弾けるテクニック」、そして、「弾いたいように弾ける」応用力。
さらにマンハッタンの耳の肥えたジャズファンたちを唸らせたのは、エルダーのハートだった。
コンサートで見せるバラード・プレイは18歳とは思えないリリカルな情緒を湛えたプレイだったという。
今は西海岸で「勉学」にも励める環境を得て、ますますテクニックと音楽を表現する能力を高めたエルダーに期待したい。