【インタビュー】THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA

2017年08月10日 (木) 20:00

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ローチケHMV - ヘヴィーメタル


 SOILWORKのビヨーン“スピード”ストリッド(vo)とデイヴィッド・アンダーソン(g)、ARCH ENEMYのシャーリー・ダンジェロ(b)らが在籍するTHE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA(以下NFO)の3作目「AMBER GALACTIC」の日本発売が決定した。SOILWORKもARCH ENEMYもエクストリーム・メタルの範疇で語られるバンドであるが、NFOが指向するサウンドはその2組とは全く異なり、70年代後半から80年代にかけてチャートを賑わせたAORやメロディック・ハード・ロックから影響を受けたものだ。新作「AMBER GALACTIC」は前作「SKYLINE WHISPERS」より洗練された内容となっており、典型的なヘヴィ・メタル/ハード・ロックから少し距離のある曲調も増えてはいるものの過去2作と同じく高品質のメロディック・ロック・アルバムに仕上がっている。6月下旬、ビヨーンが取材に応じてくれた。

――前作「SKYLINE WHISPERS」のキャンペーンは上手くいきましたか?

ビヨーン“スピード”ストリッド:勿論もっとやれるならやりたかったよ。「SKYLINE WHISPERS」の時は、ヨーロッパではまだ『Coroner Records』と契約していた。とても小さなレーベルだから、最初の2枚のアルバムは知名度が低かったと思う。だからプロモーターにショウのブッキングをしてもらうのも大変だった。スウェーデンでは数回フェスティヴァルでプレイしたけど、スウェーデン国外では何もやらなかった。でも今回の「AMBER GALACTIC」からは『Nuclear Blast』と契約したから、以前より楽になってショウの数も増えつつあるよ。最近もスウェーデン国外で初めてショウをやった。ドイツの『ROCK HARD FESTIVAL』でプレイしたんだよ。とても上手くいった。だから、うん、これからは色々と変わってきそうだね。

――新作「AMBER GALACTIC」のための曲作りはいつ行なったのですか?

ビヨーン“スピード”ストリッド:俺とデイヴィッドとで、SOILWORKのツアー中にちょっとやったよ。去年の夏に、オーストリアの森の中にいた時に(笑)、俺とデイヴィッドはツアー・バスで“Domino”を書いた。バスのバックラウンジで録音したソロをそのまま使っている。そういう風にツアー中に書いたのもあるけれど、殆どは家で書いたね。何回かバンドでジャム・セッションもやって、1回当たり1週間一緒に過ごすというペースでやった。このバンドにはプロデューサーが2人いる。リチャード・ラーソンとセバスチャン・フォースルンドだ。彼らは自分のスタジオを持っているから、総ての機材、総ての楽器とアンプとドラムスをセットアップしてジャミングして、これは良いと思えたらレコーディングしておこうと言って録音ボタンを押していた。そのやり方がこのバンドにとっても凄く良いレシピだと思う。スポンテニアスでありながらアレンジもきちんとやっている。

――「AMBER GALACTIC」は過去の2枚と比べるとより洗練され多様になったように感じましたが、あなた自身はどんなアルバムに仕上がったと感じていますか?

ビヨーン“スピード”ストリッド:“洗練された”という言葉が気に入ったよ。(笑) 良い描写だ。(笑) そのとおりだと思う。一番の違いは、何だろうな……前より陽気に楽しめていて、80年代初期の感触もあるかな。ハモンド・オルガンをカットしたのは意図的だった。ハモンドはNFOにはあまり合わないと判断したからだ。俺達が考えるレトロ・サウンドはもっと違うものだと感じている。ここ5、6、7年の間に、レトロ・ロック・シーンに沢山のバンドが登場してきているけれど、大抵が70年代初期の雰囲気を再現しようとしている。LED ZEPPELINやBLACK SABBATH風だったり、BLUE OYSTER CULT風だったりもするし、オカルトのテーマもよく取り入れている。でも俺達が捉えているのは70年代後半から80年代前半の雰囲気で、そこがとても際立っていると思う。俺達に似たことをやっているバンドはそんなに多くはいない。俺達はかなりユニークな存在だと思うし、ちょっと新鮮な空気を送り込んでいると思うんだ。サウンドにノスタルジックな感覚があっても新しいんだよ。そういうところを今回のアルバムも凄く上手く捉えていると思う。長い間忘れられていた作曲と曲作りとプロデュースのやり方を俺達は復活させている。大勢の人達が、そういうサウンドを聴きたいとずっと思っていたと思う。でも、そのサウンドは、ノスタルジックなだけでないし模倣でもない。これは先に向かって変化していくものでもあり、長く失われていたものを提供するものでもあるんだ。

――あなた自身は様々なシンガーから影響を受けていると思います。ヘヴィ・メタル、エクストリーム・メタル、クラシック・ロックといった様々な分野のシンガー達から。NFOでの歌唱の面であなたに影響と刺激を与えているシンガーを何人か挙げるとどういう人達でしょうか?

ビヨーン“スピード”ストリッド:ルー・グラムは昔から俺の最大のヒーローの1人だよ。FOREIGNERの新しいシンガーのケリー・ハンセンも、といっても15年もいるから新しいわけではないけれど、彼も素晴らしいシンガーだよ。でも特にルー・グラムということになるかな。それから、JEFFERSON STARSHIPのミッキー・トーマスも素晴らしいシンガーだ。JEFFERSON STARSHIPの“Jane”での彼のヴォーカルはロックの全歴史の中でもベスト・ヴォーカルに数えられると思う。彼の声のトーンも凄く好きだ。そこからもかなり影響を受けているよ。それから、SURVIVORのデイヴ・ビックラーも。彼もベスト・シンガーの1人だよ。“Poor Man's Son”なんかを聴いてみると、歌うならこうでないと!と思わされるよ。(笑) 特にこの3人だね。俺に凄く影響を与えたよ。このバンドではね。


――アルバム収録曲についてお訊きします。1曲目の"Midnight Flyer"については? 最もハード・ロック寄りの曲でDEEP PURPLEやURIAH HEEPを彷彿とさせます。

ビヨーン“スピード”ストリッド:Midnight Flyer”はデイヴィッドが書いたもので、かなり早い段階で書いていたと思う。俺はすぐに、これはNFOの曲としては、かなりインテンスなものになるぞ!と思った。前作の後にそういうものをやるとは思っていなかったけれど、俺はこの曲が本当に気に入った。凄くパワフルでね。レコーディングは、楽器のパートは全部ライヴでやったよ。良い感じのグルーヴで、ファンタスティックなキーボードが入っている。そして俺達のこれまでの曲で最もインテンスな曲になっている。ハード・ロックのフィールもあって、これを聴いたら、皆ちょっとショックを受けるんじゃないかな。前のアルバムよりもタフになるのかなと。聴いていくと、少しソフトになっていくのが判るけれど。でも、これはパーフェクトなオープニング曲になっていると思う。

――“Star Of Rio”はコーラスが印象的で、あなたの歌にも洗練された感じ、都会的な印象がありますが。

ビヨーン“スピード”ストリッド:嬉しいね。(笑) これは俺が書いた曲で、俺達がこのアルバムのために最初に書いた曲の1つだった。どういう風に書き始めたかは覚えていないけれど、ちょっとKISSのような感じがある。ポール・スタンレーの1978年のソロ・アルバムのような感じがあるし、それからまるで『モータウン』もののような感じもあると言えると思う。俺はこの曲を書いた時に凄くエキサイトしたね。良い感じの、足を踏み鳴らすようなコーラスもあってね。これはSOILWORKで初めて南米でツアーをした後に書いたんだ。タイトルからも想像出来ると思うけれどね。(笑) この曲にはとても良いブレイクも入っていると思う。コール&レスポンスみたいな感じのブレイクで、ヨハナ・ベイボムがバックアップ・ヴォーカルをやっていて、この曲全体に凄く良い魅力を加えている。この曲はライヴでも凄く盛り上がると思う。

――“Space Whisper”のギター・ソロを聴くと、デイヴィッドがトミー・ボーリンやリッチー・ブラックモアらが好きなことがよく判ります。この曲については?

ビヨーン“スピード”ストリッド:うん、トミー・ボーリンは間違いないね。好きなギタリストを1人だけ挙げろと言われたら、彼はトミー・ボーリンを挙げるよ。彼が使っているギター・エフェクトも非常にトミー・ボーリンっぽいよ。リング・モジュレーターといって、トミーがソロでよく使っていたものだ。その音がこのアルバム全体で聞こえるよ。それがスタジオでいつも俺達が話し合わないといけないことでもある。(笑) デイヴィッドときたら、どんなペダルでも使えるとなっても、どんなエフェクターでも好きなのを選べるとなってもそれを使いたがる。ちょっと笑える話があってね。デイヴィッドと、SOILWORKのもう1人のギタリストのシルヴァン(コードレ)が、あるブランドで働いている人物からアプローチがあって、エフェクターなどをエンドースしたいと言われた。そして店に入ると、シルヴァンはお菓子売り場の子供みたいになって、「これはどうだ、これはどうだ、これも凄い、これも凄い」と興奮していたのに、デイヴィッドは店に入ると真っ直ぐリング・モジュレーターのところに行って、それを手に取って「ありがとう」と言って出て行った(笑) 店の中にいたのはほんの10秒だ。(笑) 彼はリング・モジュレーターが大好きでね。それで時々、彼はそれを使い過ぎるから、俺は「OK、もういい」と言わないといけない。(笑) 彼は「でも俺はこれが大好きだ。トミー・ボーリンは世界一素晴らしい」と言う。(笑) 「判った、判った」と言うしかない。(笑)

――なるほど。(笑) NFOとしての予定を教えてください。

ビヨーン“スピード”ストリッド:今はNFOでのツアーの可能性を探っているところだ。日本にも是非行きたいと思っている。それが、俺達が今準備していることだ。例えばFOREIGNERのようなバンドのサポートが務められたら最高だと思っている。それからFLEETWOOD MACとも。もしかしたらGHOSTとだってやれるかもしれない。かなり興味深い組み合わせになると思うよ。

取材・文:奥野高久/BURRN!
Photo by Wayne Bregulla


The Night FLIGHT ORCHESTRA Web Links

日本盤

Amber Galactic

CD

Amber Galactic

Night Flight Orchestra

価格(税込) : ¥2,484

発売日: 2017年08月09日

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