【全曲解説】バックドロップシンデレラ『BESTです』

2016年11月22日 (火) 20:00

|

ローチケHMV - 邦楽・K-POP

[GENRE : ROCK, PUNK, MIXTURE]
再録8曲含む選りすぐりのナンバー+新曲
全21曲を収めた強豪揃いの10周年記念ベスト盤!

独自のジャンル“ウンザウンザ”を提唱するきっかけとなった3rdアルバムから2015年までの5枚のアルバムと3枚のシングル、計65曲の中から、代表曲、ライヴ定番曲を中心に18曲選出(うち8曲は再録)。加えて新曲2曲、ボーナス・トラックとして柏レイソルの応援歌に起用された「さらば青春のパンク」をレイソル応援団幹部と共同作詞した「さらば青春のパンク〜突き進め柏〜」を収録した全21曲という充実の内容となっている。時系列関係ない曲順で、聴き馴染みのある曲たちも新鮮に聴こえる。
沖 さやこ【ライター推薦】


全曲解説テキスト by 豊島“ペリー来航”渉(Gt/Vo)

1. 池袋でウンザウンザを踊る(新録)

東ヨーロッパはボスニアのバンド、EMIR KUSTURICA & THE NO SMOKING ORCHESTRAの「UNZA UNZA TIME」という曲に衝撃を受け、すべては始まったのであります。サビの“タリラリラーン”の部分を“いっけぶくろー”と歌詞で思いついてしまったとき、俺らは地元の池袋背負っちゃうぜ? みたいなバンドになっちゃうワケ? ……うぐあ……死ぬほど……ダサい……! と鳥肌が立ちましたが、ダサいはNG、死ぬほどダサいはGO! がこのバンドの鉄則なので、ウンザウンザのついでに池袋を歌うバンドになってしまったのです。そして慣れとは恐ろしいもので、いまは極めて自然体で池袋を歌っております。3rdアルバム『シンデレラはウンザウンザを踊る』収録。

2. さらば青春のパンク(新録)

高校1年生のときに初めてライヴハウスでライヴをした。とても興奮した。そのとき、プロはこれを毎日やってるだけで生活しているのか。こんな楽しい毎日はない。俺もプロになりたい。と思った。ライヴ後、その想いを当時のメンバーに話したが、お前、何言ってんの? と一蹴された。今で言う絶対的温度差というヤツである。ちなみにこれがトラウマとなり、そこから10年近く本気でやるバンドを組むことができなかった。そして現在、ここ数年、ライヴハウスの地べたを這い回る生活だが、そういえば音楽以外のことしてない。ある日、あれ? 高校生のときの夢って今ってこと? と気づいてしまって、この曲を書きました。2ndシングルのカップリング曲。7thアルバム『OPA!』収録。

3. 台湾フォーチュン

俺はギター小僧なのでギターが好きです。特にギター・リフについては独自の美学を持っていると自負しております。座右の銘“人のリフ聴き、我がリフなおせ”。こんばんは、ギタリスト豊島“ペリー来航”渉です。深夜のスタジオでこのギター・リフが舞い降りてきたときは、まさにロックの神様が頑張ってる俺らに微笑みかけてくれた瞬間なのでした。こんなリフがあれば無敵! どう料理しても名曲になるぜ! と勢いで書き上げられたが、油断しすぎて歌詞も適当になりすぎた。1stシングル表題曲。6thアルバム『シンデレラはいい塩梅』収録。

4. 激情とウンザウンザを踊る

7thアルバム『OPA!』収録。これまでウンザウンザのタイトル曲がいろいろ音楽的に冒険しているものが多くなってきたので、ここらで初心に戻った、これぞウンザ! な曲を作ろうぜ! ということで頑張った曲。めくるめく展開にしよう! ということで、この曲だけで5曲分くらいのフレーズが詰め込まれてしまっている。今思うと非常に燃費が悪い。地球に優しくない。もったいない。5曲にした方がお金が稼げた! めくるめすぎちゃったんだよね。

5. 歌わなきゃジャクソン(新録)

4thアルバム『ジャクソン』収録。3rdアルバムがある程度の成功を収めて、ウンザウンザに自信を持ち、より世界各国のワールド・ミュージックを取り入れ、掘り下げていくことになります。この曲のコンセプトはメキシコ。メキシコ感出していこう! と頑張ってみましたが、メキシコ感が出せたかどうかは謎。よいのだ。たとえメキシコ人が“コレ、ゼンゼン、メキシコチガウヨー!”と苦情を言ってきたとしても、そんなことは問題ではないのだ。俺らがメキシコに向かって努力したという事実だけでもうウンザウンザなのだ。本当ウンザって便利。ちなみにお客さんや関係者から、「歌わなきゃジャクソン」メキシコっぽくていいですよねー! と言われたことも一度もない。

6. COOLです

3rdシングル、7thアルバム『OPA!』収録。1年前のシングル『台湾フォーチュン』の歌詞がさすがに適当すぎたということで、この曲はしっかり歌詞を書くことにした。2011年から自主レーベルでやってて、悔しいことがあっても、耐えろ! 日々勉強! 勉強だ! と、臥薪嘗胆の気持ちで活動してきましたが、このころムカつく案件が何回か重なり、溜まっていた鬱憤が爆発します。こんな世界は引っかきまわすだけ引っかきまわして、地雷を踏んだらオサラバだ! その方がバンドとしてCOOLです! と開き直ったので、このころからストレスなく活動できるようになりました。

7. ブラスト和尚(新曲)

新曲。今年はIRON MAIDENが来日して、そこからすっかり80年代〜90年代のメタルにハマり、バンドマンあるある、返答に困る“どんな音楽聴くんですか〜?”の例の質問に“スラッシュ四天王です!”と食い気味で答え続けてました。ウンザウンザの研究を怠り、メタルを聴き続けた顛末がこれです。しかし、ここはあえてスラッシュウンザだと言わせていただきたい。2016年の1年間の集大成。必聴あるのみ。【歌詞あらすじ】〜デスメタルのドラム奏法、ブラストビートを極めた和尚の木魚は今日も加速し続けていた。そこで茶坊主が見たものは!?〜

8. 池袋のマニア化を防がNIGHT

演奏からできた曲。演奏のオケがエラいことになってしまっていたので、これは歌詞を乗せるのが苦労しそうだ……ということで、俺とヴォーカルのでんでけの宿題として、ふたりで歌詞の原案を作ってこようと……お互い歌詞を考えてきたが、やはりパンチがないということで、ふたりともボツ。仕方なく共作で作ることに。なかなかパンチが効いたアイディアがでないので、歌い出しは“池袋は死んだ!”。これだけ決めちゃうから。もう変えないから。と宣言。その後ふたりで、なぜ池袋が死んだのか? なぜそう思うのか? そもそも街が死ぬってなんだ? をディスカッションして完成しました。なかなか楽しい作業だったので、またあのやり方で歌詞を作ってみたいなと。5thアルバム『スゴい!君!』収録。

9. アラスカアバンチュール

この曲が一番好きです。この後、自分の音楽の趣味が大きく変わったとしても、この曲は好きでいられそうな気がする。2ndシングル表題曲。7thアルバム『OPA!』収録。

10. うるわしのお嬢さん(新録)

3rdアルバム『シンデレラはウンザウンザを踊る』収録。民族音楽をバンドに取り入れよう! と思ったときに最初に思いつくのがやっぱりアイリッシュ・パンクですよね! みんな大好きアイリッシュ・パンク! THE POGUES! DROPKICK MURPHYS! FLOGGING MOLLY! 最高! ギネスビール持ってこーい! ってことで我々も意気揚々とアイリッシュ・パンク楽曲制作に取りかかるわけですが、一発目に生まれたこの曲が、すでに我々的にかなり完成度が高かった。そしてこの曲のハードルが高すぎて、大好きなアイリッシュ・パンクを量産することが難しくなってしまったのであった! ぬぅ。

11. 将軍はウンザウンザを踊る(新録)

歴史が好きでして、当時はファシズムにハマりいろいろ調べてました。特にスターリンが怖すぎで、あぁ、この時代のソ連に生まれなくて本当によかった……日本でよかった……とビビッていたのです。東日本大震災が起きて、政府の対応をテレビで見ていたとき、ファシズム的なものを感じ、背筋がゾッとしました。その悪寒をもとに書いた曲。そして現在アメリカではトランプ氏が大統領当選。うう、また悪寒が……4thアルバム『ジャクソン』収録。

12. バイトやめよ

すべての若者がバイトを辞めたがっているのである。バックドロップシンデレラの主な歌詞は、ちょっと卑屈なアフロおじさんの俺と、ちょっと頭トンじゃってるヴォーカルのでんでけ君により作られるため、なかなか若者の共感を得られる歌詞を書くのが難しいのである。J-ROCKは若者の共感を得られる歌詞でないとヒットは難しいと偉い人に言われた。でももう諦めているのである。若者の考えていることなんてもうわからない。今後一切書けない。ごめんなさい。でもこれだけはわかるのである。君もバイト辞めたいだろう? うんわかる。俺も辞めたい。6thアルバム『シンデレラはいい塩梅』収録。

13. カンフーライフ(新録)

地味に人気があるからベストに収録してみた。なぜ人気があるのかもよくわからない。その謎を解き明かすために再録もしてみたが、それでもよくわからなかった。もちろん好きなんですけどね……なぜ地味に人気があるのか? ……強いて言えば! 安心感がある! ロック的に安心感がある。ウチのバンドにしてはどっかの方向に突き抜けすぎていないから、なにかバランスが良いんだろうね。そんな感じで納得してもらえるでしょうか? 5thアルバム『スゴい!君!』収録。

14. 市長復活〜さいたま市ヨリ与野市ヲ解放セヨ〜

ロックは反抗の音楽なので(……古いでしょうか?)ロックが一番輝く瞬間は、国家体制に反発することなのです。思えば俺はRAGE AGAINST THE MACHINEに憧れていた。ライヴで国旗を焼いてCIAの危険人物リストに載ってみたりしたかった。しかし日本政府に反抗して、公安に指名手配され国家に追われるほど、日本に怒ってないし、そもそも思想がないし、何より根性がないので、さいたま市に合併吸収された与野市の解放を訴えるくらいがちょうど良いサイズ感だった。“さいたま市、与野市を解放セヨ!”と、とても気持ちよく叫べる。5thアルバム『スゴい!君!』収録。

15. 君がやってくる(新曲)

新曲。僕らを始め、大小問わずすべてのミュージシャンは、大ライヴの動員に怯えているので、ライヴに来ると良い。特にバックドロップシンデレラは人一倍怯えているので、ぜひご贔屓に。一緒にウンザウンザしようぜ! 君を待っている。いつだって待っている。きっと君は来ない。いや! 君はやって来る!

16. 6人のおっさん

ツアーで土日の高速道路を走っていると、ハーレーなどアメリカン・バイクに乗ったおっさんの集団を見かけますよね。それをずーっと観察するのが趣味のひとつです。その長年の研究成果を報告した歌。おっさんの箇条書き。歌詞を提出したときのプロデューサーの顔が忘れられない。4thアルバム『ジャクソン』収録。

17. 夕暮れにウンザウンザを踊る(新録)

ウンザウンザのタイトル曲が定番化してきて、せっかくだからタイトル曲は何か新しいことに挑戦したいなぁと作られました。この曲ではジプシー音楽に見られる、“だんだん速くなる曲”に挑戦しました。作り始めてから気づいたことは、だんだん速くなる、ということは、遅いリズムでも速いリズムでも映えるメロディでないといけないということで、そのメロディ作りが一番悩みました。でも悩み抜いたおかげでとても良い曲になったと思っています。5thアルバム『スゴい!君!』収録。

18. ダメ男とジュリエット(新録)

今年の7月、Twitterでのファン投票で収録された曲。結成当初のハチャメチャ感がありつつもウンザウンザ感も出ていて、2011年当時でないと作れなかった曲だなぁと思います。よくこんなの考えついて形にできたなぁと。新録のハードルも高かった。キツかった。最近はこの曲のタイトルを見ると、疲れる、という単語が先に出てきてしまっていかんぞと。身体を鍛えるのだ。3rdアルバム『シンデレラはウンザウンザを踊る』収録。

19. 亡霊とウンザウンザを踊る

今回の収録曲の中で一番難産だった曲。曲を作るときは、なんとか形にしたく必死で頑張っている自分と、超冷静な音楽評論家気取りのもうひとりの自分とのデッド・ヒートが繰り広げられます。そいつをギャフンと言わせる曲ができたら、完成ってことなんですが、毎晩めんどくさい亡霊と踊っているなぁと。6thアルバム『シンデレラはいい塩梅』収録。

20. 月あかりウンザウンザを踊る

バックドロップシンデレラのライヴのキャッチフレーズみたいになっている“踊るヤツがエラいのだ。それがここのルールさ。”の歌詞が入っている曲で、当然ライヴのハイライトで演奏される曲。この曲に関しては、発売当時にブログで長々と書いたので、よかったら読んでみてほしいです。HPに載ってるかと思います。6thアルバム『シンデレラはいい塩梅』収録。

21. さらば青春のパンク〜突き進め柏〜(新曲)

「さらば青春のパンク」が柏レイソル応援団の応援歌に使われたことをきっかけに、応援団とコラボして生まれた新曲。これを聴くとレイソルの日立台スタジアムを思い出してニコニコしてしまうくらいになってしまったので、これを聴いて柏レイソルを応援すると良い。もしくは替え歌なんかで自分の応援しているモノを応援すると良い。俺は極まれに恋愛の相談をうけても、基本的に“行け!”としか答えてないので、最近はこの歌を歌うようにしている。突き進め!


激ロックxHMV 11月のレコメンド

激ロック×HMV vol.44

11月は、NUBO、SALTY DOG、バックドロップシンデレラをクローズアップ。その他、レコメンド全17タイトルのレビューを公開。

ローチケHMV-邦楽・K-POP|2016年11月22日 (火) 20:00




ライブ情報




%%message%%

アーティスト情報をフォロー



このニュースが気に入ったらいいね!をしよう!

ローチケHMVは、国内・国外の厳選した音楽、映像、アニメ、ゲームなどの
エンタメ最新情報をお届します!

ローチケHMV最新ニュース

最新ニュース一覧を見る