【インタビュー】あいみょん『生きていたんだよな』

2016年11月30日 (水) 09:30

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ローチケHMV - 邦楽・K-POP

あいみょんのうたは、“ながら聴き”出来ないうただ。何かしながら聴いていても、作業の手を止めさせるうた。うたの力、言葉の力、そして音楽の力を改めて感じさせてくれる才能。こんなハッとするような言葉を描ける21歳ってどんな人なんだろう?そんな単純な疑問を出発点に、インタビューを敢行した。

頭の中を覗きたくなるような人が好き



--- 『憎まれっ子世に憚る』の時に、「無人島 〜俺の10枚〜」という企画に参加して頂いて。

そうでした!平井堅、石崎ひゅーい、浜田省吾、小沢健二… 何を選んだかも覚えています。ほとんどお父さんの部屋から持ってきたCDばっかりで。私が影響を受けた人まるわかりですよね。

無人島 〜俺の10枚〜 【あいみょん 編】



--- 小沢健二は結構、意外に思いました。

そうですか?私がもともとやりたかった音楽性はフリッパーズギターとオザケンで。でも無理だなと思って(笑)。

--- 全体的に歌詞に魅力がある作品が多いのも特徴的かなと。

最初はメロディーに魅力を感じて好きになる事も多いんですけど、やっぱり歌詞に惹かれますね。選んだ作品は、ユーミン以外は全部、男性のアーティストだったと思います。

--- 男性の書く詞の方がお好きですか?

男性が書く歌詞って、女性である自分と見え方が違い過ぎて、それが凄く面白いなって。自分はそういう考え方が出来ないけど、「そうなんだ!」と思わせられる事が多くて、男性のシンガーソングライターは大好きです。

--- 最初はそういう好きな楽曲を、弾き語りしたりしていたんですか?

浜田省吾、尾崎豊みたいになりたくてギターを始めたわけではなかったんです。お父さんが音楽をやっていたので、ギターは家にあって。最初はフェルナンデスの紫色のZO-3ギターを借りたものの1ヶ月で挫折。中学の英語の先生がアメリカに帰る際にくれたヤマハのアコースティックギターが初めてのマイギターだったんです。「ギターをちゃんとやろう」と思ったのはそこからですね。最初は教則本に載っている簡単に弾ける楽曲からでした。

--- あいみょんさんの楽曲の魅力は、言葉でありうたであると思うのですが、本もよく読む方ですか?

父方のおばあちゃんが保育士なんですよ。毎年クリスマスには、絵本をプレゼントしてもらっていて、それは今でも続いてるんです。『11ぴきのねこ』という作品を書かれている馬場のぼるっていう作家さんとかすごく好きですね。絵本をきっかけに本をよく読むようになっていると思います。

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--- 本はどういったものがお好きなんですか?

これもお父さんからの影響なんですけど、ミステリーの小説が好きですね。東野圭吾さんとか。書き手の頭の中が想像出来ないような作品が好きです。フィクションであればある程、その作者が怖くなるというか。

--- 作り手が「なんかよくわかんない人」である方が興味が沸く感じですか?

そうです。それは音楽聴くときもそうなんですけど、その人の頭の中を覗きたくなるような人が好きで。「この人は何を考えてるんだろう」みたいな。

--- 僕は、あいみょんさんの音楽聴いて「この人はどういう人なんだろう」「何を考えてるんだろう」って思いましたよ。たぶん聴いている方もそう思っている人は多いと思います。

そうなんですかね…

リアルタイムな曲を出したかった



--- あいみょんさんは、自分自身の事を「変わってる」と思いますか?

いや、自分自身ではむしろ「普通かな」って思ってます。

--- 例えば、デビュー曲「貴方解剖純愛歌 〜死ね〜」は、表現が極端じゃないですか?僕も最初聴いたときはびっくりしたんですけど、ちゃんと楽曲と向き合って聴いてみると、表現が極端なだけで、内容は凄くピュアで正直で全うだと思うんです。だから今「普通かな」って回答した事には凄くうなずける。でも「変わってる」って見られる事も多くないですか?

実際「変わってる」って言われる事も多いです。自分が「普通」だと思ってやっていた事が、周りから「変だ」って言われる事も多々あったので。

--- 物事に対して深く考える方ですか?

そうですね。自分が気になってしまったらそうなります。「このことについてもっと知らなければ」っていう変な使命感もあります。

--- そういうところから、今回の「生きていたいんだよな」っていう曲は生まれているんですね。

ニュースを無視出来なかったんですよね。飛び降り自殺のニュースを見た時に感じた事、考えて考えて考えた事が歌になっています。このニュースを見て直ぐに曲の題材にしようと思ったわけではなくて、2日たっても3日たっても頭から離れなかったので自然と曲になった感じです。

--- これがメジャーデビューの曲っていうのも印象的に思います。

私は結構、楽曲のストックがある方なんですけど、その中から選ぶのではなく、新しくリアルタイムな曲を出したかったんです。語りからメロディーに入るような曲も初めてでしたし。

--- あいみょんさんの「うた」は、言葉が強いから、その分もしかしたら誤解して伝わる事も多かったんじゃないかと思うのですが、いかがですか?

それは、ありますね。それこそ、デビュー曲に「死ね」というフレーズが入っている事に対して、いろいろ言われましたし。でもそれに対して、言い返そうとも思っていないです。賛否両論ないと面白くないと思いますし。色んな意見を聞けていいなって思います。

--- 賛否両論は意識して作っているんですか?

いや、それはないです。そこは多分勘違いされると思うんですけど、「死ね」っていう言葉を放っていれば注目を集められると思って作っているわけではないんです。ただフラットに作った曲が世に出て、たまたま賛否両論を貰った。自分でもびっくりしているくらいです。

--- 例えば今回の曲に関していうと「精一杯勇気を振り絞って彼女は空を飛んだ」仮にここだけを切り取られると、「自殺を肯定するうただ」とか言われかねないじゃないですか?それは全くこの「うた」の真意じゃないと思うんです。

この曲は自殺した子の立場でもないですし、野次馬を批判しているうたでもない。でも切り取り方によっては、色んな風に聴こえてしまう曲なので、11月30日この曲が世に出た時に、どんな反応が却って来るのかは不安ではなく楽しみですね。

死ぬまで、死ぬことについて考える



--- この曲もそうですけど、これまで生死をトピックにした歌も多いのように思います。

私自身、死ぬのが怖いからだと思います。それは、今生きているからこそ怖いのであって…って考えだすと止まらなくなるんですけど、どうしても考えてしまうので。だから答えの無い一生の課題。私は死ぬまで、死ぬことについて、そして生きる事について、考えていると思うんです。だからよくよく考えたら、私のリード曲はそういう曲ばかりですね。「どうせ死ぬなら」っていう曲が現時点での“生死”に対する一つの回答で、「どうせ死ぬんだから、今を楽しみたい」って考えるようになりました。


--- これからもこのテーマの曲は、書き続けるんですね。

いっぱい出てくると思います(笑)。

--- 今回のシングルは2曲目が打って変わってポップな楽曲だったり、凄くバラエティーに富んだ内容になっているじゃないですか?メジャーデビュー作品にこの3曲を収録したのはどういう意図があったんですか?

「生きていたいんだよな」は、聴く人によっては重いと感じる楽曲だと思うんです。私の印象がそればっかりになるのは嫌だったので、他の2曲は違った一面を見せたいと思っていました。私が影響を受けた事や好きな言葉が詰まっている「今日の芸術」、フォークソングや歌謡曲からの影響が反映された「君がいない夜を越えられやしない」。私のいろんな側面を見せられる1枚になったと思います。

--- 「君がいない夜を越えられやしない」はラブソングですよね。“生死”と同じように、あいみょんさんの楽曲には“愛”をテーマにした楽曲も多いと思うのですが。

めっちゃ多いですね。“愛”も“生死”と同じように永遠のテーマというか。考え始めると止まらないですね。

意味を持たせていなかったものが、だんだん意味を持ってきた



--- ジャケット写真は、花束にパンティーという抽象的なイメージですが。

いつもそうなんですけど、ジャケットにはあまり意味を持たせていないんです。今回に関しては、アートワークを担当してくれている とんだ林蘭さんのインスタグラムを見ながら話していく中で決めました。例えば、あの写真が花束だけで、タイトルが「生きていたいんだよな」だったら、あからさまじゃないですか?そうはしたくなかったんですよ、どうしても。やはりキャッチーな部分は残したかった。偶然なんですけど、「今日の芸術」には“花束”っていう歌詞も入ってるし、「君がいない夜を越えられやしない」には“下着”っていう歌詞が入ってる。意味を持たせていなかったものが、だんだん意味を持ってきたというか。あのジャケに決まってから改めて気付くことも多くて、このCDのジャケットとしてあの写真が相応しかったんだなって思います。



夢はみてる時が一番ウキウキして楽しい



--- 事前に頂いていた「あいみょんを知る26のキーワード」っていう資料の中で、“夢”についてのあいみょんさんの考え方がいいなって思ったんです。要約すると<夢は叶えるものではなく、自分を心地よくしてくれるもの>っていう事なんだけど。

「頑張れば夢はかなう」って言われてきたじゃないですか?でも無理なものは無理なんですよ。私は偶然チャンスを貰って、歌手になれたけど、弟や家族に対して「頑張れば夢はかなう」なんて絶対に言えない。夢はみてる時が一番ウキウキして楽しいし、それに頑張れる。

--- あいみょんさんの今の夢ってなんですか?

太陽の塔の下でワンマンライブをやりたい。それこそ考えてるとワクワクします。さらにお父さんがPAをやってくれたら最高です。そこで「今日の芸術」を歌えたらもう(笑)。
インタビュー後、雑談の中であいみょんが「無人島企画」を懐かしいと語った場面があった。記事がアップされたのは2015年11月27日、たった1年前の事だ。要するにこの1年が、彼女にとっていかに濃密で充実していたかを物語るエピソードだと思う。では1年後は?彼女の今後を想像すると、こちらもワクワクしてしまう。今回インタビューに対し、その力強く真っ直ぐな眼で答えてくれたあいみょん。最後に語ってくれた夢を実現する日もそう遠くなさそうだ。
取材・文: 松井 剛 (ローチケHMVニュース)


作品情報


あいみょん
メジャー1st シングル『生きていたんだよな』
発売日:2016年11月30日(水)

収録内容
(作詞・作曲:あいみょん)
M.1 生きていたんだよな
M.2 今日の芸術
M.3 君がいない夜を越えられやしない

ご予約はこちら

生きていたんだよな

CDシングルオリジナル特典

生きていたんだよな

あいみょん

価格(税込) : ¥1,080

まとめ買い価格(税込) : ¥886

会員価格(税込) : ¥994

発売日: 2016年11月30日



ライブ情報


●2016年12月1日(木)
吉祥寺SHUFFLE presents ○○ feat. Drums.@吉祥寺SHUFFLE

●2016年12月3日(土)
下北沢にて’16

●2016年12月23日(金)
unBORDE Next Girls Xmas 2016@ZEPP TOKYO

≪対バンツアー2017≫
●2017年2月18日(土)@大阪 阿倍野ロックタウン
●2017年3月6日(月)@東京 下北沢シェルター
●2017年3月15日(水)@愛知 HeartLand
●2017年3月17日(金)@福岡 LIVE HOUSE Queblick
●2017年3月21日(火)@神戸 music zoo 太陽と虎



あいみょん 関連情報


あいみょん プロフィール

生年月日 : 1995年3月6日
出身地 : 兵庫県西宮市
夢 : 太陽の塔の下で歌うこと。
Influence:岡本太郎 パブロ・ピカソ THE BEATLES 浜田省吾 石崎ひゅーい THE FLIPPER’S GUITAR 太宰治 東野圭吾 湊かなえ ギャグ漫画日和
家庭 : 6人きょうだいの2番め。さらに甥っ子と姪っ子が計5人。大家族。

現在自身の作詞・作曲のデモ曲を数多く持つ、最強の21歳シンガーソングライター。兵庫県西宮出身の女の子で、現代の若者の言葉を直球に歌詞にし、ストレートに心に刺さる歌声が魅力である。音響関係の仕事に就いている父親の影響で幼少の頃より音楽に触れて育ち、中学の頃よりソングライティングを始める。高校卒業後、YouTubeにアップした楽曲のリリックビデオが約40万回再生され、同世代より口コミで話題に。2015年3月に「貴方解剖純愛歌〜死ね〜」でインディーズデビュー、オリコンインディーズチャートTOP10入りをはたす。2015年5月、初の全国流通盤となるミニアルバム「tamago」、12月には2ndミニアルバム「憎まれっ子世に憚る」をリリース。
「○○ちゃん」「ナウなヤングにバカウケするのは当たり前だのクラッ歌」「どうせ死ぬなら」「おっぱい」などインパクトあるタイトル、強烈な歌詞とポップミュージックを融合させた独自の世界を放つ。

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あいみょん

1995年生まれ。兵庫県西宮市出身&在住のシンガー・ソングライター。6人きょうだいの2番め。 かつて歌手を...

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